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メロンくず餅

果房 メロンとロマンがメロンを使ったお家で楽しめるレシピを発信する企画、「メロンのレシピノート」。

第8回のレシピを教えてくれるのは、果房 メロンとロマンでスタッフとして働く今福さん。今福さんにお話を聞きながら、レシピを教えてもらいましょう。

今福さん


➖果房 メロンとロマンで働き始めたきっかけについて教えてください。

私は福島県の出身で、「いつか東北を盛り上げられる仕事ができたらいいな」とずっと思っていました。もともと昔から飲食店で調理や接客をしていて、特に自分で作った料理をお客さまに出した時に、反応がみられる瞬間がとても好きでした。特に、お客さまが「わぁっ!」と喜んで、写真を撮ってくださる瞬間はとても嬉しかったので、飲食店の仕事を探していました。

ちょうどその時、果房 メロンとロマンがオープンしたばかりで、求人を見つけました。「メロンの専門工房」というのも聞いたことがなく、とてもワクワクしましたし、青森県つがる市のアンテナショップということで、東北を盛り上げることもできるお仕事だったので応募しました。

お店の3階には、「つがる市東京事務所」があり、つがる市から来ている職員さんたちがいらっしゃいます。つがるの方の津軽弁は、同じ東北ということもあって、私の地元の方言に近い雰囲気があります。なので、お店で津軽弁を聞くと、響きが温かくて地元に帰ったような感じがしてなんだかホッとしますね。

➖今まで様々な飲食店に勤務されたご経験がおありとのことですが、メロンを扱ったことはありましたか?

ここに来るまで、メロンを調理したことはありませんでした。勤務し始めた頃はメロンの種類についても、「夕張メロン」くらいしか知らなくて。つがる市でメロンの生産が盛んだということも知りませんでした。正直自分でも買って食べたことはほとんど無かったんです。でも、初めてつがるのメロンをいただいた時、「おいし〜い!」と、思わず声に出てしまうほど感激しました。つがるのメロンが味わえる7〜9月は毎年本当に楽しみです。

➖様々な調理をご経験されている中で、メロンの調理をしてみた感想はいかがですか?

お店では、メロンの果肉部分だけではなく、硬い果肉部分はミキサーで細かくピューレ状にしたり、タネの部分はザルで漉して甘い果汁をメニューで使っています。初めてそれを教えてもらった時は、「なるほど!」と思いました。通常、捨ててしまうようなタネの部分や皮に近い果肉の硬い部分まで無駄なく使っていて、考え方を変えれば食材は全ての部分を美味しくいただくことができるんだ、と感じました。通常捨ててしまいがちな、タネの部分に含まれる果汁はメロンの中でも一番甘いんです。これには驚きでした。

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あとは、お店では日によって様々な産地や品種のメロンを使用しているので、日々、メロンの状態も異なります。大きさ、風味も変化するので一つ一つメロンの状態を見極めて使うのはとても難しい点だと思います。一方で、メロンの状態を見ながら調理をしていく毎に、メロンの状態が見極められるようになり、食べごろが分かるのは楽しいです。

調理をする過程でも、時には試作などで失敗しつつ、みんなで改善しながらレシピを作り上げていく雰囲気があるので、とても勉強になります。

➖普段から、「もっとこうしたらいいのではないか」と試行錯誤しながら取り組んでくださっていますね。そうやって様々なメニューを調理してこられたと思いますが、果房 メロンとロマンでオススメのメニューを教えてください!

「メロンと生ハムの冷製カッペリーニ」です!

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味付けにバルサミコ酢をつかっているのですが、こちらの酸味がメロンの甘みを引き立てていて美味しいです。酸味とメロンの甘みを合わせるのは意外ですが、とてもよく合うので初めていただいた時は驚きでした!当店は、デザートメニューが中心ですが、カッペリーニのようなお食事メニューにもメロンは合うということを是非知っていただきたいです。

➖それでは、今回考えてくださったメニューについて教えてください!

私は和菓子が好きで、特にお餅をつかったものをよく買うことが多いんです。そこで、メロンとお餅を合わせた和菓子を考えてみようと思いました。メロンは味だけでなく、青や赤などの果肉の色も楽しめるのが特徴なので、その色が活かせるメニューを考えました。そこで、透明の「くず」を使おうと思いつきました。

そうして、完成したメニューが、メロンくず餅です!

くずもちヨリ

➖メロンは洋菓子に使用されるイメージはありますが、和菓子と合わせるのは新鮮ですね!このレシピのポイントについて教えてください。

まず、このレシピは作り置きをせずに是非、できたてを食べてください!くずの性質上、時間が経つと白くなり、さらに冷蔵保管すると固くなってしまいます。保存がきかなくて少し不便ですが、その分、できたてのくずのプルッとした食感と、ジューシーなメロン果汁が合わさった時の美味しさは格別です!また、もちろん保存料は使わないので、日持ちはしませんが、子どもから大人まで安心して美味しく食べられます。くず餅は「作るのが難しそう」と思われがちですが、材料があれば、お水を加え、熱して数分でつくることができて意外と簡単です。くずの成形は温かいうちに行うことが重要なので、火から下ろした後、手早く形を整えるのも重要ポイントです。

➖「メロンくず餅」と一緒にいただく「クリームチーズ白玉のメロン添え」レシピも考えてくださいましたね。

また、メロンそのままの味わいを活かすため、くず餅のレシピはお砂糖も最小限に、シンプルにしています。もっと食べ応えが欲しい!という方もいらっしゃると思うので、くず餅に添えるもうひと品として、「クリームチーズ白玉のメロン添え」のレシピも作りました。メロン、チーズ白玉、甘酒餡の組み合わせがとても相性がよく、くず餅のシンプルレシピに食べ応えをプラスしてくれるのでぜひ一緒に作ってみてください。甘酒の米麹の優しい甘みを活かして考えたレシピなので、使用する砂糖の量も少なく、ヘルシーです。是非作ってみてください!

果房 メロンとロマン 今福さんが教えてくれたレシピ:

くずもちメイン


メロンくず餅(3人分:6個分)

くずもちメイン

材料

メロン…150g(4分の1玉程度)
くず粉…40g
アガー…5
グラニュ糖…25g
水…300g

※できたてを冷水で冷やし、召し上がるのがオススメです。完成品を冷蔵庫に入れるとくず餅が変色し、固くなります。
※くず餅の出来立てを食べていただくため、後に掲載の「クリームチーズ白玉のメロン添え」を一緒に召し上がる場合は、白玉から先に調理するのがおすすめです。

事前の準備:
メロンは2.5cm四方にカットしておく。

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つくりかた:
1.葛粉40g、アガー5g、グラニュ糖25gをボウルで混ぜ、小鍋に入れる。そこに水300gを加えて中火にかける。

2.変化に注意しながらゴムベラでまぜる。沸騰し、周りがゼリー状になりだしたら、火から鍋をはずし、ゴムベラで素早く混ぜる。

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3.再び火にかけ、沸騰し、周りがゼリー状になりだしたら、火から鍋をはずし、ゴムベラで素早く混ぜる。鍋の中身が半透明になるまでこの動作を繰り返す。

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これくらいの色になったら火から下ろします。

4.くずが半透明になったら、30gを水で濡らしたスプーンですくい、直径10cm程度に丸く広げ、2.5cm角にカットしたメロンをのせる。

メロンonくず

※写真のようにメロンボーラーで、丸くくり抜いたメロンを載せるのもおすすめです。

5.4.の上に、30gのくずをうえから被せる。

6.ラップで5.を包んで丸く成形し、輪ゴムできつくとめる。

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上記のような食品クリップがあれば、輪ゴムの代用になります。

7.氷水を張ったボウルで6.を5分冷やし、くずが白くなり始める前に冷水から取り出して、お皿にのせたら完成。

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チーズ白玉のメロン添え(3人分:12個分)

メロンくず餅のお供に!

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材料

メロン…180g(4分の1程度)
白玉粉…40g
クリームチーズ…25g
プレーンヨーグルト(無脂肪)…30g
グラニュ糖…10g
糀甘酒…300g

事前の準備:

クリームチーズは常温にもどしておく。
白玉粉はふるいにかけて、サラサラの粉状にしておく。(粒が大きいとダマになるため)
メロンは1.5cm四方の角切りにしておく。

つくりかた:
1.常温に戻して柔らかくなったクリームチーズ25gに、ヨーグルト30g、グラニュ糖10gを混ぜ合わせる。チーズはダマにならないようにゴムベラでなめらかになるまで混ぜる。

2.1.に白玉粉を少しずつ加え、ゴムベラでよく混ぜ、ダマができないようになめらかにする。耳たぶくらいの柔らかさになるまで混ぜる。

3.5円玉サイズに丸、中央を指で少しくぼませる。たっぷりの沸騰したお湯に入れる。

4.白玉が浮いてきて2分ほど経ったら、すくって冷水を入れたボウルに入れる。チーズ白玉の完成。

5.甘酒餡をつくる。鍋に糀甘酒300gを入れて中火にかけ、半量になるまで煮詰める。色が濃くなり、とろみがついたら完成。完成したら鍋ごと粗熱をとる。

6.角切りメロンに甘酒餡を絡め、1人4個ずつ盛り付けた白玉の上にのせて、完成。

text:
Mayuki Tsujihara
(果房 メロンとロマンのディレクターとして働きながら、ライターとして日本の島々や地域で働く方々に取材なども行なっております。好きなメロンはタカミメロン。)



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