家賃25000円のボロ家に住んで⑯
家賃25000円のボロ家に住み始めて初めての6月を迎えた。
東京も緊急事態宣言が明け、町にも人通りが多くなってきた。下の階のおばあちゃんも仕事が始まったのだろうか?昼間にテレビの音が聞こえなくなった。今まであった音がなくなると妙に静かに感じるもので、ボロ家は以前より更に物悲しい空気を醸し出すようになった。
さて前回は風呂がない我が家での流し台シャンプーの仕方についてレクチャーした。前回の記事を読んで早速自分の家の流し台で実践してみた読者も多いことだろう。
そんな中、先日帰宅した際に玄関脇に違和感を感じた。
パイプにビニール袋が巻き付けられてる??
誰かの悪戯か?意図が分からないが迷惑な輩がいるものだ。しかしそのビニール袋には既視感があった。
流し台シャンプーに使うビニール袋だ!
急いで自分の部屋の窓を開けてみると干していたビニール袋は無くなっていた。
つまり事の真相はこうだろう。
①ビニール袋の結びが甘く風で飛ばされる
②近所の誰かがそのビニール袋を拾う
③近所の誰かが玄関の横のパイプに結びつけてくれた
悪戯と疑って申し訳なかった。この近所にはおばあちゃん然り、きっと優しい人しか住んでいないのだ。しかし僕はすぐに着目すべき点は義理人情の部分では無いことに気がつく。
僕が流し台シャンプーをしていることに近所の人たちが気付いているということだ。
最近少し気温が上がってきたので流し台の横の窓を開けっ放しでシャンプーしていた。因みに服が濡れるので上半身は裸。その光景は向かいのアパートからは丸見えだ。
ガリガリのロン毛が流し台に頭を突っ込んでシャンプーをしているという奇々怪々な様は近所の井戸端会議のトップトピックスになっているのだろう。平穏な近隣にロン毛の異常者が少しの混乱を生み出していたのだ。
前回のボロ家日記を読んだ人から「絵を想像すると生前に頭が洗えずに死んでいった怨霊みたいやな」と言われたのを思い出した。もはや異常者を超えてこの世のものではないと思われているのだろうか。
「ビニール袋はお返しします。成仏してください。」
改めて見返すとそういうメッセージだったのだろうか。申し訳ない。ロン毛の怨霊はこれからも流し台でシャンプーをし続ける。誰にも迷惑はかけず、静かに暮らしたいだけだから除霊はしに来ないで欲しい。
今回の記事は絵の感じをいつもと変えてみた。
最近、楽しいことが無くて遊びに使うお金や美味しいものを食べるお金も無かったので、遊び道具に鉛筆を買った。鉛筆を買うと書ける物が広がった。好きなものを描いたりデッサンをしたりして毎日をボロ家で過ごしている。やっていることが戦後の漫画家の少年時代のようだ。
近隣の皆様、
「生前に遊び道具が何もなく無念のまま死んでいったロン毛の悪霊」ではないので頼むから静かに暮らさせて欲しい。
本日はここまでです。最近更新頻度が下がってしまい申し訳ないです。ただサボっていたわけではなくて現在ボロ家日記の新たなステップを考えております。
今回もありがとうございました。良かったらサポートお願いします。シャンプーを外から見られないようにカーテンを買いたいです。
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