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1991年 SideB-5「PIECE OF MY WISH/今井美樹」

岩里祐穂作詞 上田知華作曲 佐藤準編曲

・ 「あしたがあるから」(TBS系 1991/10/18~12/20)主題歌

 TBS系金曜10時枠10月クールドラマ主題歌。歌手としても女優としても多くのヒット作を持つ今井美樹だが、自らの主演ドラマの主題歌を歌うのはこれが初めて。初のオリコン1位も獲得した。上田知華(2021年9月に亡くなっていたことが先日発表された)はこの頃今井美樹のメイン作曲家で、多くの楽曲を手がけていたがこの曲が代表作と言っていいだろう(布袋寅泰が手がけるようになってからは書かなくなってしまったが)。

 前年の1990年に、遠藤環プロデュース・内館牧子脚本のコンビでヒットした「想い出にかわるまで」と「クリスマスイブ」のヒロイン二人(今井美樹、仙道敦子)を揃えたいわばシリーズ完結編で、遠藤・内館の最後のコンビ作である。このころの内館作品は、OL出身という自らの視点を生かし、普通の会社勤めのOLが(恋愛や家族に翻弄されつつも)自らのキャリアについて岐路に立たされるという側面を常に持ち、同時に女たちは決してOLという仕事をほかより下に見ていないし、恋愛より下にも見ていない。この作品は特にそれが顕著であり、同クールの「結婚しないかもしれない症候群」や「逢いたいときにあなたはいない…」などと並べてみてもそこが異彩を放っていた。奇しくも女性ボーカルの競演となった3つの主題歌を聴き比べても、これだけラブソングじゃないもんね。

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