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湯野浜温泉に泊まったり改めて善寶寺参りしたり鶴岡にも寄る話

今回は自転車は(ほぼ)出てこない。
先だって5月、大山から三瀬〜湯野浜の海岸線を周遊するサイクリングを楽しんだのだけれど、翌月に再び庄内を訪れる機会があった。そこで改めて善寶寺を参拝して味わった上で、湯野浜温泉の宿にも宿泊することにより、この辺りのおさらいをすることとなった。

善寶寺で拝む

善寶寺の境内は入ると間も無く長い石段を登って奥に上がる構造であるため、自転車で行くと下に置きざりにしないといけない。そのため、何度も訪れてはいるにもかかわらず入り口付近の五重塔だけ見ておしまいにするのが常であった。
しかしこのたびは自動車で訪れたため、自転車の心配をすることなく初めて奥まで入って参拝してみる運びとなったのである。

まずは人目を引く五重塔。
古くから漁業海運関係者の信仰を集めた当山が、明治期になって魚類諸々の供養塔として建立したもの。ここに参拝しておけば日ごろサシミを好んで食すわれわれとしても今後心安らかだ。

山門と五百羅漢堂(修復工事中)
境内の建築はどれも精細な彫刻が施されており見ものである。

以上の3棟をセットでどうぞ

石段を登った先に鎮座する龍王殿。
龍と海をモチーフにした彫刻が随所に。

少し離れた森閑とした木立の中には貝喰ノ池というのがあるという。
言い伝えでは、そこには2体の龍が棲んでおり善寶寺を護っているという。
それは龍王殿の脇から延びる巡礼トレイルの先にあったのだが、われわれは暑いからと途中で引き返してしまったため、今回は行かなかった。
この静謐な池はもう30年以上も前に日本中で有名になった。人面魚である。
当時衆目を惹いたそのコイはいまも健在で見かけることができるという。
さらに最近ではパンダナマズ(白黒まだららしい)という新たなキャラが登場して人気を集めていると聞いた。
人面魚とパンダナマズで伝説にある2体の龍の第1形態が揃ったという可能性もあり、今後の展開が待たれるところだ。

・湯野浜温泉に泊まる

湯野浜にも何度も訪れていたが、泊まって湯に浸かるのははじめてだ。
もとより歓楽色のない静かな温泉地である。疫病もすこし落ち着きつつある昨今、少しずつ客足も戻りつつあり、その中でわれわれも訪れたわけである。
泊まったのは亀や。この辺りではもっとも大きな建物だが、館内はなべて静かで落ち着いており、海を望む部屋で静かにくつろぐことができた。
風呂も大風呂、檜風呂に露天と、海の近さを感じさせる塩っぽい湯をゆったりと楽しめる

朝食はこの棟でいただく。

・ふろく;鶴岡の街をポタる

鶴岡の街、中心部にある鶴岡公園は広大な緑地であるが自転車進入禁止である。
入り口周辺にある移築された洋館建築が名高い。まあこの3棟ですべてなのだけれど。

レンガ倉庫を改築した公衆トイレ

鶴岡で好んで立ち寄るのが山王のカルト古本屋・阿部久書店だ。
おすすめは二階部分だ。スリッパに履き替えて階段を登るとそこは移転作業中の図書館といった感じで書棚と言わず床置きと言わず溢れた古書や雑誌新聞で埋め尽くされている。
さらにおどろくことにこの店の古書には値札がない。買うと決めた本を一階のカウンターに持っていくと店主のおっさんがその場で値を付けるシステム。それはあたかも「カウンターでお金を払うと蔵書を買える図書館」のような不思議な感じが味わえる。

同店近隣の山王商店街はすっかり寂れてしまったとはいえ昭和の雰囲気を残すいい建物が残る。最近は小洒落たカフェなどもできてきているし、新潟の古町のように新たな息吹を加えて再生できないものだろうかと思った。(山王の写真は昨年2021年7月のもの)

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