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夏の会津を走るBirdy +Tern Vektronの話(2021.07)
・はじめに
今日の里みちサイクリングは緑濃い夏の会津の山道である。
会津平野の西のすみっこ新鶴から、一山越えて只見川沿いに降り、門前町柳津を経て、川沿いに坂下に至る、約45kmの周回コース。
林道クライム〜只見川沿いクルーズ〜農村風景の叙情に加えてふたつの古刹と、バラエティに富んだ風情を代わる代わる楽しめる。
これまでも何度か走っているお気に入りのコースだが、この度はわたしはBirdy、家人はアシスト付きのTern Vektronで臨んでみた。
JR新鶴駅近くの温泉宿泊施設「ほっとぴあ新鶴」から、渓流沿いに山を分入っていく県道59号を行く
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・柳津まで
登りが続くがBirdyはわりとラクに登れる。フロント52Tはでかくて見た目登りが大変そうなのだが、リアは34Tだからギヤ比1.53、約分するとフロント38Tリア25T。まあロードのギア比に等しい。加えて18インチの小径車であるためギア比以上の登りやすさが加わるのであろう。
じわじわ登っていく道ぞい、人家は散在するが大半が廃屋である。
登り切った峠の先、上平集落でようやく人の暮らしの息吹を感じることができる。山越えセクションはここで終わり。
その先は柳津の町までずっと爽快なダウンヒルが続く。
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・柳津
只見川に面する柳津は日本三大虚空蔵菩薩のひとつである圓蔵寺で名高い。
加えて小規模な温泉場と、会津名物赤べこ発祥の地というのも地味な売りにしている小さな町だ。
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コ口ナ禍にあってはこのような鄙にあっても外食は油断はならぬとて、われわれは町のローカル系スーパーで買った弁当を屋外で食することにした。
当地は柳津風ソースカツ丼というのも売りにしている。カツにソースをかけたものをさらに卵で閉じるというストロングスタイルカツ丼だ。カロリーもすごそうだが山を越えてきたわれわれの胃袋にはちょうどいい。
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圓蔵寺は自転車を置いてその先の岩山を登って行かねば参拝できないので、今回は麓から拝むに留めて先に行く。
しばし只見川に沿って、R352の対岸に走る静かな県道を辿る。川沿いの道であるから平坦だと思いきや、意外に小さなアップダウンがある。
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・只見川からひと山越えて立木観音へ
やがて県道は国道49号に合流し、立派な橋で対岸のR352に渡る。
川を渡った先は鄙とはいえR352とR49の交差点沿いとあってコンビニやドラッグストアがあり、秘境ムードの北岸ルートから来ると別世界のようだ。やれやれとエアコンの効いた店内で涼み、冷たい飲みものやスナックといった文明の恩恵を享受する。
この先会津坂下方面の方角には山が立ちはだかる。R49現道は近年出来たトンネルで一気にくぐり抜けるが、自転車は山越えの旧道でゆるゆると越えるほうがいい。
R49旧道、かつては高規格の道路として交通を支えたが、トンネル開通後は通るクルマもほとんどない。広いけどクルマのこない道というのは気持ちのいいものだ。坂もそれほどきつくはない。
峠を越えたあとガーっと坂を下ると、JR塔寺駅からまた裏の県道に入る。ここには本日第二の名刹・立木観音堂がある。
鎌倉時代創建という藁葺きの観音堂も圧巻だが、その中に鎮座する、空海上人が根のついたままの木を彫った(立木観音の名の由来)と伝えられる8.5mの千手観音像で名高い(拝観有料。今回は辞去)。
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そのままR49を進めば会津坂下市街に入るが、新鶴に戻るわれわれは南に転進し、農村風景の道を行く。
ちなみに会津坂下はかの昭和歌謡のレジェンド春日八郎の出身地であり、新鶴への途上に記念館もある。
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・おまけ
会津坂下の街は「べこの乳」ブランドとめんこい商標で名高い会津中央乳業の本社工場があり、隣接する「アイス牧場」ではここでしか買えないアイスクリームを味わえる。われわれは自転車を畳んでからクルマで向かって賞味した。
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