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岩手・西和賀町を散策するプロンプトン

#岩手里みちサイクリング  (2022. 3 走行)

はじめに
岩手県の最西部、真昼山地を隔てて秋田県と接する山深い地域が西和賀町。かつての沢内村と湯田町である。
かつて10数年前にわたしは、盛岡〜鶯宿温泉を経てJR北上線のほっとゆだ駅までサイクリング旅行した際にこの地域を通過したことがある。その際の沿線の自然豊かな風景が印象に残っていた。
今回久しぶりに、まだ春浅い3月末、旧沢内村の小邑にあるB&Bに滞在しつつ、周辺の美しい田園風景の中をサイクリングした話である。

・西和賀のB&B Katasumi

町の中心部から北に約15km、静かな集落の中に佇むこの宿に滞在した。
欧州風の小洒落たロフト付きの家丸ごとの一棟貸しの宿で(オーナー夫妻の住む母家と渡り廊下で繋がっている)、キッチンや洗濯機まで完備している。いま流行りの「住むように旅する」スタイル向きである。
まだ雪の残る当地の3月であったが、床暖房のお陰で快適に過ごせた。

手のかかった朝食もすばらしい。

・宿の近所ポタ

宿の周囲には里山を背景に田畑がひろがり、風景の中にガサツな人工物が極めて少ないことに感銘する。
着いた日の遅い午後、近くにフクジュソウの群落があるとオーナーに教えられたので見がてら近所をポタリングに出かける。

あの山の向こうは秋田県

さらに足を伸ばして、周囲の集落を結ぶ小路を一巡り。

和賀川

・湯本温泉往復サイクリング
明けて翌日、昨日買い出しに立ち寄ったスーパーのある湯本温泉までの往復サイクリングに出かける。
鶯宿温泉から来て湯本に向かう県道は主要な交通路で車も少なくないのでそれをなるべく避けて、和賀川の対岸を並行する静かな道を辿っていく。

ミズバショウの群落もあったり。(その先ぬかるんだ道を数百メートル歩いたところにさらに大きな群落があるらしいがあきらめた)

この木なんの木気になる木♪
という歌が思い浮かぶのは昭和の人

・湯本温泉

片道15km余りで湯本温泉に着く。
もともと地味な温泉地だがコ口ナ禍でさらに活気を欠いているようだった。最近作ったとおぼしき足湯の設備などもあるが稼働停止しているのが侘しい。

そんな界隈で唯一活気があるのがスーパーオセンだ。
コンビニなど無い西和賀町にはスーパーマーケットもこの一軒しかない。湯本温泉の旅館も食材はここに依存しているとの話である。
ローカル系スーパー特有の雑然とした楽しさ(店内には絶え間なく軍艦マーチが流れている)のなか、われわれは宿備え付けのキッチンで自炊すべく今日も買い出しした。惣菜も軒並み安くておいしそうだった。
(オセンはここが本店だが、北上市内にある唯一の支店は支店といいながらスーパーセンター並の規模を有し、「岩手のスーパー玉出」と呼びたいぐらいのファンキーさで知る人ぞ知る存在である。後日われわれも立ち寄ったが安さと量で圧倒する弁当や惣菜は圧巻であったし、やはり軍艦マーチが流れていた

・にしわがサイクリングマップ

西和賀町の作成による「にしわがサイクリングマップ」なるものも公開されている。

詳細は画像をクリック(pdf)

これによれば今回われわれが走ったルートは「ノースオレンジライン」に近似するのだが、地図では多くの部分で県道1号を走ることになる。
ところが今回走ってみてもっとも風景が美しいと感じたのは、、川舟集落から岐れて和賀川の東側を通り、宿のある長瀬野を経て志賀来キャンプ場に至る部分であった。この部分をわざわざ推奨ルートから外してあるのはちと理解に苦しむ。
加えて南側のコースはさらに交通量の多いR107を走ることになっており、つまりこれらはシャーっと快速で走りたいローディのためのルートと推察されるのである。(われわれがはじめにポタった道に至ってはこの地図に記載すらされていない)

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