Richard Sinclaireのお宝音源あれこれ

かつてカンタベリー系バンドを渡り歩き、今はイタリア在住で呑気に英国のほほんイズムを体現するリチャード・シンクレア。
さいきんbandcampのページを見て驚いた。
キャラヴァン〜ハットフィールド&ザ・ノース〜キャメルからソロ活動に至るまでの音源を、公式、デモ、ブートレッグに至るまで取り揃えたお宝ショップになっているではないか!

まずはナショナルヘルス1977年のライヴ。
リチャードはゲストシンガーとして「Clocks and clouds」で歌っている。
実は1980年ごろ、まだプログレ雑誌だったフールズメイトに乗っていた現地ライブレポートで「NHのライヴでシンクレアがこの曲を歌うためだけに来ていた」という件があり、それ以来40年余のあいだいつかは聴きたいと思っていた取り合わせだった。それがついに聴けて胸熱である。
オリジナルのスタジオ録音ではバーバラ・ガスキンが歌っている曲だが、キーは女性用のままなので少々苦しそうな感じ。
加えてこの日のステージでは木管カルテットが参加しており、「Tenemos roads」のノーセッツのコーラスパートを置換して演奏したりして興味深い。
音質はよくないが資料的なありがたみがすごい。


続くはDelivery。
ハットフィールドの前身バンドである。
シンクレア+ミラー+パイルに加えてキーボーディストとしてキャラヴァン「ウォータールー・リリー」に参加していたスティーヴ・ミラーが参加している。さらにこの日の録音には、ちょうど休暇で英国に来ていたゴングのサックス/フルート奏者ディディエ・マレルブも入ったジャムセッションとなっている。
曲はのちにハットフィールドのアルバムに収録されるものに加えて、キャラヴァンの「ウォータールーリリー」のインストVer、アルバム未収のパイル作「All day forever」など、スチュワート加入前の音として資料的価値が高い。

他にもあるけどまた別の機会に。

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