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メタバース、あと2年ぐらいが運命の分かれ道かも

メタバース未来戦略という本を読んだのでメモ。

メタバースの明確な定義はいまのところなし

現状メタバースの明確な定義はなく、当書では 3 次元のインターネットと読んでいました。
仮想空間でコミュニケーションや経済活動ができるのが特徴とのこと。
アバターを介してネットで別の生活ができるようなイメージですね。

セカンドライフとの違いは初期ユーザーの取り込みと技術と慣れ具合

仮想空間でいろんなことができる概念はメタバースが初めてではなく
過去にセカンドライフというものがありまして 

2003 年に、私たちは Second Life を立ち上げました。これは、何百万人もの人々が楽しんでおり、その経済のユーザー間で数十億ドルが取引されている先駆的な仮想世界です。
2019 年には、登録されたマネーサービスビジネスであり、仮想経済を動かす完全に認可された送金業者である Tilia を発表しました。

https://www.lindenlab.com/about

と、約 20 年も前から現在も仮想世界が展開されているんですな。

メタバースとセカンドライフの違いについて

  • Meta(旧 Facebook)主体なのである程度人が集められる状況からスタートできる

  • 技術が当時より進歩してる

  • あつ森(あつまれどうぶつの森)というゲームなどで仮想世界にちょっと慣れてるよね

とのことで、セカンドライフはゼロからスタート、メタバースは Meta が資金突っ込みまくって
宣伝してて、セカンドライフのときは高性能なグラフィックボードないといけなかったけど、今はオキュラス買収してMeta Quest 2てのもだして徐々に環境整えてるぜ。ってことみたいすね。

とまあセカンドライフのときからも仮想空間で人とコミュニケーションや物の売買ができて、
リンデンドルというオリジナルの仮想通貨も当時からあったんすね。

メタバースに NFT は必須ではない

そこで誤解されがちなこととして、NFT や WEB3=メタバースではないと。

たしかにメタバース内で NFT を使おうとする動きはあって、
ゲーム内の通貨をお金に現金に変えて生活している人がいる。
が、一方でこういった流れを批判する流れもあって
NFT は希少性の上で成り立つものだけど、メタバース内でアイテムがどんどん増えていったら、価値がなくなるよね。
といった懸念がでているようです。
VRchat といったサービスでも NFT 使わんよと公式が発表しているそうです。

NFT は非代替性トークンのことで、オリジナルを証明する手段みたいなことですね。

合法 NFT と違法 NFT の見分けがむずい

さらに、アイテムなどの取引履歴はみれるから所有者はわかる。
が、**無断で著作権違反した作品かどうかの区別がつかない。**ということでして、
つまり、なにかのデータを無断コピーして NFT は簡単に持てちゃって合法的な本物の NFT と見分けられない状況になると。
なかなか問題ですね。

NFT については値上がりを期待した投機家の存在がでかいようで、NFT もってたら儲かるんでしょ?みたいな人がたくさんでてくることを予想して、その人たちに買ってもらうような構図ということみたいです。

よって、メタバースと NFT、WEB3.0 は関連させることはできるが必須ではないとのことでした。

WEB3.0 は管理者不要、メタバースは、、、

WEB3.0 は管理者がいないネットワークで、管理者みたいな存在がいない状態ですな。

オンラインゲームだとゲーム内での通貨が使われていて、ユーザー間のアイテムの売買とかにも使われている。
運営はアイテムの相場やアイテムのドロップ率(敵を倒したときに拾えるアイテム)が操作できて、アイテムの相場を操作したり、物価調整できちゃう。
同じように、メタバースでも相場を操作して中央集権的なこともできるよねえとのこと。
これは WEB3.0 と逆向きの考えですな。

VR のヘッドセットなくてもできるっちゃできる

他にある誤解として、頭につける VR のヘッドセット必要なんでしょ?といったものがあり、現状は PC スマホでも体験できるようになってはいるようです。
Meta も新規ユーザーを増やすためにヘッドセットなくてもスマホでも使えるように動いてるみたいですな。
あとはヘッドセット安くなってきてるよーということでして、

ちゃんとメタバース楽しむならやっぱりデバイスがあったほうがいいみたいです。

それと気になったのが。
Meta(Facebook)は赤字を垂れ流してでもメタバースに力を入れている理由ですな。
そもそも Meta は世界トップレベルの営利企業で、Instagram を買収した経緯もありコミュニケーションのプラットフォームを掌握したいという思惑があると。がちがちの中央集権的な考えですな。

Google を超えたいみたいな構想があるのかわからないですけど、スケールでかいなあ。。

1,2 年でもっと完成度あげないとおわる

KDDI の事業創造本部 中馬さんが今後のメタバースについてわかりやすく表現していました。

  • 人少ないから同接(リアルタイムでやってる人)めっちゃ増やさないといけない

  • クオリティをフォートナイトとか流行ってるゲームと同じにしないといけない

  • データで物を所有するという聖域にふみこめるか

主にこの 3 点が 1,2 年でクリアできなければ終わるとのこと。
今のスマホのスペックぐらいじゃダメでもっと底上げしていかないといけない。
みんな興味の移り変わりが早いからなかなか厳しいものがあるようです。
でないと、セカンドライフの二の舞で今のブームを逃すと次はまた 10 年後とかになってしまうと。

そういえばアメーバピグみたいなアバターきせかえとか部屋の模様替えとかできて、他人とコミュニケーションとれるサービスあったなあとふと思い出しました。。

リアルとバーチャルの優先度の問題

また、スマホで過ごす時間が全てメタバースに置き換わる可能性もある。
リアルの活動時間が減り、メタバースでの活動時間が増えると服を買わないでアバターに金を使うことになる。
とも書かれていまして、これは少し矛盾が出てくるんじゃないと違和感を感じました。

具体的には今、VR で試着できるサービスができる流れがあり、店舗に行かなくても現実のようにアバターで試着ができるバーチャルフィッティングといったサービスがありまして、店舗に行かなくてもサイズや好みがあった服がネットで買えるサービスすな。

これだとメタバースをやる時間が増えるほど、リアルに使う時間も減るので服を買う機会も減っていくのではとか思いました。

それと、メタバースでは個人の行動がめっちゃ把握できるからピンポイントでいい広告がだせるようになるので広告業界にかなりメリットあるみたいですな。Meta(Facebook)も広告業がメインのような。。

メタバースが向かう先でなにかいいものが生まれることに期待

宇宙開発ようなものといった表現が途中ででてきてまして、なるほどなあとある程度しっくりきました。
世界をメタバースに取り込もうとする流れのなかで、生活に便利な AR のサービスがでてきたり、これ使えるねといったものがでてくるんだろうなあと。

メタバースへ新規参入したい方としての注意点として

  • 短期で利益はでないと思ったほうがいい

  • ツールが整備されてないからかなりの3 D とかの技術いるぞ

  • アイテム売るにしても手数料めっちゃかかる

  • 儲けたいなら 5 年 10 年みとけ

といったかんじでした。

ホームページ作るのが大変な時代から今や誰でもさっと作れちゃうようになったみたいにメタバースもみんながアイテムを作れるぐらい敷居が低くなったときにもっと受け入れられる時代がくるんじゃないかと。

雑感

今はスマホでなんでもできると言われていますが、メタバースが世界中の人につかわれるようになったら、3D の空間技術がゴリゴリに必要になるから今の計算処理能力の 1000 倍は必要になるみたいでとんでもない世界だなあと思いました。
技術的に進歩してるとはいえ、一般の人が専門知識がなくても好きなアイテムを作ったりできるようになるにはデカイ壁があって、ハードの面でも計算能力の向上やもっと小型化したりといったまだまだクリアしなきゃいけないことがたくさんあるみたいっすな。

アバター着せ替えとかもいいと思いますけど、はい自由な空間ですなにします?と聞かれてもなにしようと困るので、アイアンマンのトニー・スタークについてる AI アシスタントみたいなものに、「映画みてるからお金稼いできて」と伝えたら稼いできてくれるようなものが欲しいなーと思いました。あの Siri みたいなアシスタントめっちゃほしい。。

Netflix のブラックミラーという作品でボタンぐらいの大きさのやつを顔につけて目を閉じるだけで VR 空間に入れるやつがありまして、それは他人の DNA を使って自分の VR に空間にその人を召喚できる仕組みだったんですけど、これはすげーとぞくぞくしましたね。その人はタイプの女性の私物を盗んで DNA を無理やり採取してましたけど。。
それができたらいろんな可能性広がるし面白そうだなあと思いました。。。

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