2023年 年間総合ランキング (歌謡曲・演歌編)

ここで紹介するのは私が1年52週、52回分作成した独自の週間ランキングの順位をポイント化して集計したもののうち、歌謡曲・演歌世代の歌手を抽出したものです。
2022年12月18日付~2023年12月17日付までを集計しています。
売上基準でも再生数基準でもない(参考にはしていますが)ので、他とは大きく異なるところもありますが、こういう隠れた曲があったのかと発見する機会になれば幸いです。


10位 丘みどり「椿姫咲いた」

小説およびオペラの名作として名高い「椿姫」をモチーフにしたらしく、曲想の変化豊かな歌謡曲。
MVを見ても2023年の勝負曲であることは明らかでした。
紅白歌合戦で披露できればよかったのですが、水森かおりさんがいる限り彼女の出場はかなわないのでしょうか。

9位 真田ナオキ「酔えねぇよ!」

演歌部門の年間ランキングの常連、真田ナオキ。
ノックアウトボイスの切れ味はますます増してきていますが、彼も同じく紅白歌合戦の晴れ舞台への出場はかなわず。


8位 桑田佳祐・松任谷由実「Kissin' Christmas(クリスマスだけじゃない)2023」

歌謡曲でも演歌でもない、と言われそうですが、世代的に桑田さんはもうここに含まれるとの認識で、過去にnoteで紹介したランキングでも扱っていましたので今年も。
桑田さんソロバージョンは1986年にラジオのみで放送されたあと紆余曲折を経てCD化されていましたが、そこにユーミンのボーカルが加わったものがシングル化されました。

7位 中森明菜「北ウィング-CLASSIC-」

復活を待望されながらなかなかかなわずにいる明菜さんですが、今年はTwitterの開設に始まり、林哲司さん関連のコンピレーションアルバムに「北ウィング」の2023年バージョンが収録され、YouTubeにそのレコーディング動画が公開されるという非常に大きな動きがありました。
2023年バージョンはキーもテンポもダウンし、音数までも抑制されたアレンジになっていますが、このバックトラックで歌える明菜さんの歌唱力がよくわかるものになっていました。

6位 青山新「女のはじまり」

森進一さんを彷彿とさせる男性ブルース演歌の若手筆頭と言えるのでしょうか。私も、今年のこの曲で初めて彼の存在を認識することになりました。
ただ、氷川きよしさんが長くトップに君臨した男性演歌界の中で、彼のような古典的な歌唱スタイルがどれだけ新規ファンを開拓できるのかはわかりません。それでも、彼の才能には期待大です。

4位 森川美穂「その唇をさえぎるものを」

今でも時々表舞台のテレビに出演され、アニメ「ふしぎの海のナディア」主題歌だった「Blue Water」を披露するたびに、往年と変わらないボーカルを維持されていることに驚嘆するのですが、この最新シングルもまた、これが80年代の未発表作と言われても信じてしまいそうなクォリティです。(さすがに歌詞の世界観は、20代前半で歌う内容とは完全に違ってはいますが)

3位 杉山清貴「Nightmare」

森川美穂さんと同じく杉山清貴さんもボーカルの衰えを感じさせず、いつまでも精力的に新作を発表してくれるのはとてもうれしいことです。
音楽サブスクとTikTokによって、若年層には古い曲と新しい曲が隔てなくフラットに聴かれる状況になっているので、今後再びこの世代の歌手が"バズる"可能性はあるので、これからも元気で活躍されることを願っています。

1位 山内惠介「こころ万華鏡」

この記事でとりあげたアーティストの中で唯一紅白に出演することが決まっているのが山内惠介さんですが、披露する曲がこの勝負曲ではないことが残念です。この渾身の応援歌こそが日本に必要だと思っているますし、この曲には演歌ファン以外の心にも刺さる力があると思っているのですが。

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