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アマチュアアスリートの自前クラウドファンディングの実例

神奈川県でパワーリフティングという競技活動をしています大石圭太朗と申します。

さる2023年10月に行われた世界マスターズパワーリフティング選手権にてイクイップ部門で銅メダルを獲得してきました。

私はこの遠征にあたってクラウドファンディングを実施して遠征資金を調達しました。

ご支援を頂いた皆様には重ねて御礼申し上げます。

本当にありがとうございました!

この記事では実際に行った方法と結果について紹介していきたいと思います。

本文の前に

以前、私ではないですが友人に借金して出場したという事例がありました。
どうしても出場したい気持ちはわかるし、同じ境遇だったらそうしたかもしれません。
しかし、「資金を集めないと出場ができません!お金下さい!」は「仕事がんばれ」って思います。

が、なぜこういった資金調達活動をしたかというと

・少数ながら応援したいという申し出があったの受け皿を作りたい
・自腹だよ!スポーツはみな華やかでお金もらってるんでしょ?というイメージがあるので実情を身の回りの方に知ってもらいたい

という理由から資金調達活動を行いました。

この記事で分かる事

・アマチュアアスリートが自前で資金調達した具体的な事例

具体的にどのような方法で行ったか?

CAMPFIREなどのプラットホームを使うほど有名選手でもないですし手数料がムダにかかるだけなので自前でクラウドファンディングを実施しました。

行った事は言ってしまえばよくある「クラウドファンディング」です。

クラウドファンディングとは?

クラウドファンディング:群衆(crowd)と資金調達(funding)を組合せた造語。 取り組みたい活動、企画、アイデアを持つ人が、インターネットにプロジェクトページを掲載。 活動への想いを社会に 呼びかけ、広く支援者から支援を集める仕組み。

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/meeting_materials/assets/internet_committee_201013_0008.pdf

有名なサービスで「CAMPFIRE」があります。
こういったプラットフォームを活用する事でたくさんの人の目に触れる事で大きく資金調達をする事が可能にはなります。

しかし私の競技や選手としての実績や知名度から不特定多数の群衆から多額の資金を集める事は難しい事と、目標金額がそこまで大きくない事から対象を絞ってクラウドファンディングと「募金活動」を行いました。

具体的な方法

メインの告知方法

まず私は自身で東京都町田市でパーソナルトレーニングジムを運営しています。いわゆるオーナートレーナーです。

パーソナルトレーニングジムBrain

自身のサイト内ののブログ(トピックス)でクラウドファンディングページを作りました。

このページの中では

・出場の経緯
・費用
・目標金額
・競技、出場への想い

を記載しています。

わかりやすくクラウドファンディングと書きましたがあくまで競技会出場の為の支援であって「投資」ではないので「募金」という表記にしています。

このページを自身のかかわりが比較的に深いSNSのコミュニティで拡散します。

Facebookは本人アカウントでは投稿はせずに

トレーニングメモのFBページ
パーソナルジムのFBページ
パーソナルジムの公式LINE
・所属している先輩トレーナーのオンラインサロン

比較的、自分の事を応援してくれている層に向けて発信しました。

ブログからの決済方法について

ブログ内のクラウドファンディングページ内にオンライン募金フォームを設置しました。

Squareはパーソナルジムのカード決済で日頃から利用しています。
Squareではオンライン決済フォームを作る事ができます。

このように募金フォームを設置しました。
カード決済で募金が可能になります。

思わぬ方からのご支援を頂けたりしました。

注意!

ブログのプラットホームなどで同じことをする場合は利用しているプラットフォームでそのような行為が違反にならないか確認する必要があります。

noteなら記事を販売するとかで代用できます。

募金額が大きくなった場合は別途納税の義務が発生するかもしれません。私の場合はジムの事業の一環として売り上げとしてカウントしました。

パーソナルジムで募金箱

パーソナルジムのお客様は比較的目上の方や会社に所属している方が多いので募金を募るのに「趣意書」という少々お堅い文書を作ってジムに置きました。「世界大会いきまーす!募金おねがいします!」はスマートではないと考えました。
なぜなら日頃からお客様に来ていただいているお陰で練習もできるしこうして遠征もできるのですから。
お客様はトレーニングを受けたいのにお休みをいただくという事も考え、テーブルにひっそりと文書と募金箱を置きました。イメージはレジ横のお菓子です。



本当にありがたいことに多くの方から応援してくださいました。

趣意書は例えば法人や企業にスポンサーを依頼するときにも使えると思います。(今回はご縁がありませんでしたが🤭)

応援Tシャツ作成

ここまでの取り組みは去年も行っていましたがやはり現金だけだと・・という方もいらっしゃると考え、今年は応援グッズを作る事にしました。

SUZURIというオリジナルグッズ作成、販売サービスがあります。

SUZURIはデザインをアップロードするだけで様々なグッズを販売する事ができます。在庫を持つ必要がなく注文⇒受注生産して発送までしてくれます。少し値段が乗ってしまいますが手間がかからず非常に便利でした。

いまは応援価格から通常に戻していますが期間中は応援価格で販売していました。

デザインはCANVAというアプリ、サイトで作りました。

https://www.canva.com/

テンプレートも豊富でスマホでも簡単に作れるのでオススメです。

私は使いませんでしたが生成AIを駆使してデザインを考えるのも面白いでしょう。

市町村からの補助金


例えば私の住んでいる相模原市だと

相模原市だと国内全国大会でも1万円、国際大会だと3万円出ます。
書類や申請もそこまで難しくないです。
また申請しておくと表彰や取材などがある場合があります。
お住いの市区町村に問い合わせてみてください。

クラウドファンディングの結果

費用

メディカルチェック 12,430円

エントリーフィー 60,000円

旅費宿泊費(成田↔︎モンゴル7泊8日)
217,650円

合計 290,800円

募金額

108,500円

グッズ売り上げ

Tシャツ10枚
タオルハンカチ1枚
原材料費除いて13500円

という結果になりました。

去年から貯金していた20万円あったので旅費宿泊費は調達することができました。

大会の結果

世界大会出場で感じたこと、学んだこと

お恥ずかしながら私は41歳まで自分で海外旅行に行った事がありませんでした。日本最高!海外なんて行くもんじゃねぇって思っていました。
遠征がきっかけで去年、今年と海外に行かせてもらって見分が広がりました。本当に貴重な経験をさせてもらったと思います。

あと英語を話せるようになりたい!とめちゃめちゃ思いました。
Duolingoというアプリを継続して英語に慣れるようにしています。
機会をうかがって英会話教室に通いたいとまで思うようになりました。

海外遠征をして英語を話せないのは本当にもったいない
もし次に行くとしたら実力はもちろんですが
英語でコミュニケーションを取れるようになってから行きたい。
競技的にも楽しみも全然違います。

共に戦った日本選手団の皆様、先輩方に多く勉強させて頂きました。
本当にありがとうございました!

最後に

我が師匠浅間先生の言葉で締めたいと思います。

「世界大会は行ける時に行っておきなさい。いついけなくなるかわからないから」

競技活動は1人ではできません
家族があり、仕事があって初めて真っ当に活動ができます。

ヒトモノカネ何か一つでも問題があればいく事はできないのが国際大会。

極めて贅沢な「余暇」「レジャー」です。

しかし、非常に価値のある時間や経験を得る事ができます。

なぜかシリア人のセコンドをしました。
モンゴル協会の会長。優しく楽しい方です。
モンゴルの補助員チーム。最高でした!
イランのコーチ。すごく優しい
戦ったモンゴルの選手。強い!

言葉がわからなくてもバーベル一本でわかりあえる。スポーツの素晴らしさだと思います。

もしこれを読んでいるあなたが幸運にも出場権を得たのであれば

参考にして世界に羽ばたいて頂ければ幸いです。

わからないことや詳しい事を教えて欲しいという事があれば遠慮なく連絡ください。

最後までお読みいただきありがとうございました!


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