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スピーカーから。

‪世界のどこかの町の公共スピーカーからは、明け方に、詩がささやかれる。おとといはマラルメで、昨日はネルーダだった。町のひとびとはベッドのまどろみの中で、黙って詩に耳を傾けた。それは今日という日を詩によってきれいに整えなおす時間だった。今日、未明、織りなす絹の空が詩を待っている。‬

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