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未だ明けない夜の中を。

クマは、未だ明けない夜の中を進んだ。厳しい寒さと虚無が襲い、幻聴がクマを否定し続けた。クマは落ち込みそうになると忙しく手を動かした。こころの中で、暖炉に薪を焚べ、花と部屋を整え、暖かいスープを作った。意味のある言葉をすべて捨て、意味もなく繰り返した。ただただ進もう。この先へ。

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