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興行師の号火 あとがき

この記事は自作マーダーミステリーシナリオ興行師の号火のあとがきです。ネタバレを多分に含みますので、未プレイの方は絶対に読まないでください。


※キャラクターをメタ視点で解剖して説明している為、ロールプレイに思い入れがある方は読まない方がいいと思います。

シナリオに対しての批評をしてくださるつもりの方や、疑問や不満があった方は、ぜひまずはこのあとがきに目を通して頂けたら嬉しいです。

あとがき

コンセプトはどこか
このシナリオは「犯人が特定のプレイヤーに罪を着せたがっている」というゲームバランスを作りたくて書き始めました。人狼ゲームでもよくある、『ふたりのプレイヤーがバチバチにやり合って、確白が判断役を担う』というような議論により勝敗が決まるバランスを目指しました。(これは、作者が単に人狼的な議論ベースの犯人捜しが好きな故です)
「動機的にはピエロが犯人っぽいけど、副団長の動き方がすっごく怪しい…」と頭を悩ませてもらえれば、作者としては万々歳なのです。

そのため、論理だけでは犯人に到達するのが難しい情報配置と、議論に制限を設け十分に議論しきれない時間配分で当初は作り始めました。実際、一番最初のテストプレイでは5分×4回の取り調べのみで、物足りないくらいの議論時間配分でテストしました。
それでも、副団長とピエロの2択で競り合い、最終的にピエロが負けるという想定通りの展開を見ることが出来、手応えを感じたのを覚えています。
とはいえ、この時の刑事役のプレイヤーを見て、『確白の負荷が重すぎて、このままじゃゲームを十分に楽しめない』ということも理解したため、現在の議論時間設定へと調整しています。

サーカスという舞台について
殴り合いとなる2人のプレイヤーを見たい、というコンセプトから下記のように設定を練っていきました。
①犯人は居る必要がある(恨みはないが被害者を殺しているプレイヤーが存在する)
②被害者もしくは犯人が恨む対象となる、非犯人のプレイヤーが要る。
(そのために、事件のきっかけを持ち込む災いの種としての新参者〈ピエロ〉の存在)

団長と副団長のような連れ添った信頼関係と、ピエロのような新規参入者を用意しやすい舞台設定はどんなものがあるか、という点で検討を始めました。音楽団や劇団といったものも考えたのですが、〈火〉というギミックを使える点からサーカス団を選択しました。(サーカスの団長が死ぬ事件で逆転裁判を想起する人は握手しましょう!逆転裁判のおかげでサーカス団を舞台にするのが何となくイメージしやすかったのです)

次期団長を決める投票について
団長投票については、各プレイヤーのフレイバーを強める効果があったのではと感じています。団長が死んでいる以上、サーカス団の今後を考えるのは至極全うであり、今後のサーカス団についてどんな感情を持っているかを起点として曲芸師と猛獣使いの背景を作りました。
実は最初の構想段階では、曲芸師は良い人で、サーカス団の次期団長としてふさわしいキャラクターにすることも検討していました。その頃は、幻の6人目のキャラクター〈事務員〉も存在し、サーカス団内で悪事を働く犯人(横領している事務員)を探す、というミッションを持たせていたりもしたのですが、議論が広がりすぎるリスクを感じ、事件性のないミッションとして「次期団長を決める」をそれぞれのプレイヤー共通の軸として設定しました。それに伴い、事務員はお蔵入りしました。

団長が背中から刺されていたこと
刑事の調査によると、団長は背中からナイフで刺されて殺されています。この情報は、①団長は他殺である(自分で背中にナイフを刺せない)②正面から刺されていない(ピエロを殺しに行ったときの反撃ではない)という証拠となるために用意しました。ピエロが犯人でないことに気付ける最後の鍵として入れています

曲芸師のタバコについて
曲芸師のキャラクターシートにはしっかりと「場内は禁煙である」ことが書かれていますが、団長になりたい曲芸師はこの情報を隠すかもしれません。曲芸師が不良であることに気付き、団長にふさわしくないと判断する要素として禁煙の場内でタバコを吸っていることを指摘するためには、説明書のページにある公開情報、〈本日の演目〉のポスター画像を見る必要があります。ポスターの中に注意事項として『場内が火気厳禁』であることが記載されています。これは、テストプレイの中で曲芸師が勝ちやすかったことから追加した要素でした。


そろそろ、あとがきを書き疲れたので締めたいと思います。
作者は、小説も全然読まずゲーム作りの経験も無い初心者でしたが、一緒に楽しんでくれる妻に遊んでもらうために、マーダーミステリーを作ってみたのがきっかけで、いくつかのシナリオを仕上げました。(テキスト部分に関しては妻の助力が大いにあります)
このあとがきが、「自分でも作れるかも、マダミスを作ってみよう!」という誰かのきっかけになっていれば幸いです。

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