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2020年ボカロ10選と文章題とetc……

画像はcatzzさんのイラスト『弾き語り』をお借りしました。

※『みんはや』にまつわるお話が多いです。ご承知を……。

 メラバグといいます。ボカロ好きです。何とまあ驚くほどあっという間に2021年ということで、しれっと初noteで2020年ボカロ10選について色々感想でも残そうと思い立ちました。いわゆる備忘録という部類のものになると思います。

 と、その前に、一応noteを書くに至った身の上話というような経緯というような何とも言えないものもついでに残しておきます。普通に駄文の上に自分語りオンリーでメラバグさん本人も見るに堪えないレベルなので興味ない人はまるっと以下の部分を飛ばしてください……。

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 さて、唐突なのですがメラバグさんは""がつく程の深刻な飽き性です。割と誇張抜きで今まで生きてきた中で継続できた物事がパッと思い浮かびません。例えばドラマを見始めても大抵二、三話位で飽きちゃいますし、面倒になって最終回だけ見ないこともあります。例えば暇つぶしで何かしらのアプリをインストールしてみても三十分足らずでサヨナラです。例えばwiki編集への情熱は記事4つくらいを作った後に消えて力尽きます。例えば聴いたボカロ曲をノートに書きだしてみよう!と計画してもノートを買ったところで熱が冷めます。じゃあ不特定多数の人の前で宣言してからトライしてみよう!と計画しても結局4日しか続かず挫折した経験もあります。

 良い意味で言うと何事にも興味を持てる!とも考えられるかもしれません。が、しかし、自分の場合、あくまでも「ただ単にその事柄に興味を失うだけ」であって「新たな何かを見つけたから冷めちゃう」という訳ではないんですよね……。ただ何となく飽きて終わるだけ。正直その性格にはずっと前からウンザリしていました。(じゃあ何とかして改善しなさいっ!という話ですけど)

 そんなこんなで2019年11月頃、何となくダラダラとTwitter(この頃はほぼ見る専用アカウントでした)を眺めていた時に、偶然見つけたのが"これ"でした。

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みんなで早押しクイズ」、通称「みんはや」。無知なものでその時初めて目にしました。何やら自分の好きなジャンルで競って遊べる夢のようなアプリだそうだ、ということを知り、とりあえずインストールしてみようかな……という流れで本当になんとなく始めてみました。最初は持って二週間、いや、10日くらいでアンインストールかな……くらいの気持ちでした。
結論から言います。
鬼ハマりました。もう自分でもびっくりするくらいハマりました。

 いや何ですかこれ?こんなに楽しいゲームアプリあったの?
 今まで感じたことがない程の衝撃でした。ほとんど何事にも熱中できなかった自分が、まさか毎日ログインボーナスをもらい、毎日野良部屋に潜り込み、毎日結果をツイートするほどまでどっぷり依存することになるとは全く思いもしませんでした……。
 特に始めた最初の頃はもうワクワク感がたまりませんでした。普段から聴いているはずの曲でも改めて意識的に歌詞を見ることで新たな発見があったり、密かに推している曲が不意を突いて出題されて単独正解できたり、ちらっと初音ミクwikiで見かけた情報が思わぬ所で出題されて、「この前見た!知ってる!ウヮァァ!!」と画面の前で一人で叫んだり……。『スラムドッグ・ミリオネア』みたいな。ちょっと違うかな?まあでもイメージはそんな感じです。

 あともう一つ、本当に嬉しかったのは、小さな「ボカロ」の二次創作活動が初めてできたことです。ボカロの二次創作そのものは多数の種類が存在しますよね。ファンアートだったり、踊ってみただったり、リミックスだったり。でもメラバグさんは絵が上手くないですし、踊りもできませんし、DTMなんてさっぱりわかりません。
 
 しかしそんなメラバグさんでもみんはやを使えばあら不思議、ものの十数分でボカロの文章題を創作することができます。開催した部屋に来ていただいた数十人に対してだけの、とても小さな範囲での話なのですが、ただボカロを聴いて楽しむ消費者の立場でなく、自分自身からボカロを発信する側に回ることができた、という事実が本当に嬉しかったのです。自分の作問に色々とコメントしてくれてもらったのもとっっっても嬉しかったです。みんはやのおかげで、二次創作の積み重ねでどんどん交流が広がっていくネットカルチャーとしてのボカロについても勝手に再認識することもできました。
 あ、今更ですがメラバグさんはボカロクイズを創作活動とみなすことには肯定派です。否定派がいるのかはわかりませんが…。
(そのことに関しては以下の記事が参考になると思います)

 この文章を書いている今でこそ参加率は減少していますが、2020年の2~5月辺りはその楽しさにステイホームの流れも加わって完全にボカロみんはやが生活の一環として定着していました。あ、別にしんみりと黎明期(?)を懐古したいという訳ではないです。(確かに自粛期間中の盛り上がりっぷりは目を見張るものでしたけど)

 これ以上続けるとみんなの早押しクイズの回し者みたいになりそうなので止めておきますが、要するように一年間、本当に楽しかったです。心の底から時間を忘れていつまでも飽きずに楽しめるみんはやに出会えて。(もちろん一緒にみんはやをしている方々と出会えたことも2020年での大きな収穫です!)やっと胸のつかえがとれたような、初めて今まで感じてたモヤモヤから解放されたみたいな、本当にあっという間の不思議な一年でした。自分にとってここまで継続してここまで熱中できたことはボカロを聴くことを除けば初めてだと思います。その点では自分に大きな変化があった一年です。

 前置きが長くなりましたが、そんな「ボカロ」と「みんはや」が合わさった「ボカロみんはや」は最早メラバグさんにとって神のような存在なのです。そこで、そんな神様に出会えたことに感謝しておこう!そして今自分が感じているボカロみんはやに対する思いを熱意が冷めない間に書き殴っておこう!さらに後で見返したときにこの2020年の衝撃をまた味わえるように備忘録として残しておこう!と珍しく一念発起した結果、このnoteが生まれた、という訳なのです。

 とはいえ、まだメラバグさんの飽き性そのものはほとんど解消していないので、このnoteを次に更新するはいつになるかは分かりません。というよりそもそも次に更新する機会があるのかすら分かりません。そんな感じです。
 いつかみんはやも飽きてしまうのかもしれない、と思うとちょっと怖い気もあります。それぐらいメラバグさんの飽き性は重篤な問題なのです。ただまあ、安心できることに、現時点では何の苦も無くめちゃくちゃ楽しめているのでその心配はなさそうですけどね(笑)。

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 流石にダラダラと書き連ねすぎたので、備忘録の意もある本題の方へ。若干湿っぽい話になってしまったので、ここからはしっかり気分を盛り上げていきます!!!
 さて、早速一曲一曲感想を述べたいのですが、せっかくの今年を代表する10曲を紹介するのに、感想だけで終わらせていいのか……?という心の囁きがメラバグさんに湧き上がってきました。自分はあくまでもボカロリスナーではなく、ボカロみんはや民の部類に含まれると自覚しています。大袈裟な言い方ですが、ボカロとみんはやを繋ぐことに少しでも貢献したいのです。と、いうことで、ボカロみんはやを嗜む端くれの者として、ボカロみんはやと出会えたことに感謝して、2020年ボカロ10選で文章題作りました。それでは10位から順番にいきます!!!

第10位

「レッツゴー宇宙。」という端的な楽曲説明文からも分かるように宇宙と夏がテーマである、青色を基調とした背景に一筋のロケット雲が印象的に描かれているイラストも印象的な、「彼方見上げた空に夜光雲が走る」というサビで知られるichicaのVOCALOID夏曲は何でしょう?

A. ゴーストロケット / ichica

 アッシュで2019年を良い意味でかき乱してくれたichicaさん。2020年も見事にやってくれました。夏と宇宙を合わせるのはもう卑怯の領域です。

 宇宙って、良いですよね。ロマン溢れた未知の世界。同じく人がほとんど訪れたことのない場所として、「深海」が挙げられるのをよく目にします。ただ、深海と宇宙では決定的に違うことがあります。宇宙は深海と違い、誰しもが毎日一度は目にしているのに、ほとんど誰もそこにはたどり着けないんです。

 去年の「アッシュ」は自分はめちゃくちゃ好きだったんですけど、どこかでこんなコメントを見かけました。

「ちょっと単調かも」

 メラバグさんは音楽知識が皆無でそこらへんはよく分からないので、そうなのかな~?とだけ思ってました。個人的にはもうこれ以上なく十分に完成されてる音楽じゃん!!と思ってました。

 そしてこのゴーストロケットですよ。二段ラスサビがやばい。3:09からを聴いてください。二重サビです。二重です。もうですね、ロケットが上空へ飛翔していく姿が見えました。飛んでました。打ち上げ成功のニュース速報が紅白の間に出てました。これでもう単調だとは言わせない!というichicaさんの強い思いが見えましたね……。流石に疎いメラバグさんにもこの一年でさらにichicaさんの音楽が進化したということが分かりました。

と、いうことで第十位はゴーストロケットでした。レッツゴー次!!!

第9位

ミクと白髪の少女が登場する可愛らしいMVはさかたはるきが担当しており、間奏部のコーラスパートでの「ボカロらしさ」が前面に溢れたキラキラした音作りも印象的な、「心配しないで」という意味のそのタイトルにも人とボカロの暖かな繋がりが映し出されているようである、自身初の殿堂入り達成作となったマリーの楽曲は何でしょう?

A. ネバーマインド / マリー

 (↑自分の言葉での表現が難しかったため、志茉理寿さんのnoteから一部引用させていただきました。) 

 この手の間奏、たまらなく好きです。何て言えばいいんでしょう。時々聴くあれですよ。コーラスの所でボカロが左右にパンが振られた聞き取れない何かしらを歌うやつです(伝われ!!)
 あと、どこかDECO*27さんっぽさが感じられません?ちょっと意識してるのかな~?とも思ったり。同じく2020年投稿の『ポジティブ・パレード』にも同じ『元気なミクうた』タグがつけられてました。

 そしてもう一点、10選に入る決め手となったことがあります。というのも、メラバグさんはボカロそのものについての曲、特にドストレートに聴き手にボカロの存在について問うてくる曲を敬遠しがちです。全くもって曲が苦手なわけではありません。解釈が人それぞれで、他の人と共感することが難しいからです。音楽って、人と共感できてこそ音楽じゃない?というメラバグさんの絶対に譲れない信念がそこにはあるからです。そんな頑固なメラバグさんに、明るく励ましてくれる爽やかなこの曲はスッと溶け込んできてくれました。

 ボカロについてのややこしい議論なんて気にせずに目の前にいるボカロを愛せばいいだけなんですよね。ボカロはいつでもこちらに微笑み返してくれるはずです。そんな関係で良いんじゃないかな……。違うのかな……。

 ボカロを聴き始めてまだ二年(もうすぐで三年目)の人が偉そうに言っていいものなのかは分からないんですけどね……。

 まあ、難しい話は置いておきまして、第九位は元気が出るミクうた、ネバーマインドでした!!もっと正当に評価されてください!!

第8位

そのタイトルは『セラヴィ』、『ヘルへイマ』といった自身の過去作品に登場する主人公の名前であるということを氏本人が示唆しており、天通による楽曲イラストは自身のTwitterアカウントのアイコンにも使用されている、気だるげな声で語尾を伸ばして歌われる「I rewrite over.」という歌詞も印象的なChinozoの楽曲は何でしょう?

A. レナ / Chinozo

(メラバグさんはクイズ自体は全くの初心者なので文章題作りは我流を極めてます。ソースは無いけどほぼそれで合ってるでしょ!みたいな問題は出してもいいのか分からずボツにします。通常ならこの問題もボツにしてます。)

 実は、もともとこの曲、月10選には入れていたものの、上半期が過ぎた時点では年10選には入らないかなぁ……くらいの印象でした。しかし年末、一通り今年のボカロを振り返っていた時に聴いて、好き度が急上昇し、結果としてここまでランクインしました。過去の自分を殴ってやりたい……。

 注目すべきなのは、終始語尾を伸ばした歌い方をしていることですかね。そのことが間接的に何か悪い過去を引き摺っているかのような主人公・レナ(仮名)の姿を醸し出してる気がします。このことを文章題にねじ込もうと試行錯誤しましたが駄目だったのでそれはボツにしました。ともあれ、そんな自分自身を変えるためにレナ(仮名)はrewrite over(書き直す)という道を選ぶのかもしれません。

 密かに八月のデザイアから推していたので、今年Chinozoさんが躍進してめちゃくちゃ嬉しかったです。EP欲しかったよ……。

 というかレナ(仮名)ってあれですね。双子の姉妹みたいですね。レナ・カナみたいな。

…………………。

ということで第八位は2020年見事輝いたChinozoさんのレナでした!!

第7位

偶然にも同日に投稿された青谷の楽曲『霊長類ヒト科ホモサピエンス』とは題材や曲名の一部が共通していた楽曲であり、しれっとこれが自身4年ぶりのボカロオリジナル曲投稿だったために、同じく久々の投稿であったOrangestarの『Henceforth』と共に2020年5月のボカロ界を大いに沸かせた、V4のミクに乗り換え、さらに進化した強烈な電子音による独自の世界観は圧巻であるlumoのトンデモポップは何でしょう?

A. ハイパーサピエンス / lumo 

 まさかリアルタイムでlumoさんの新曲が聞けるとは思わないですよ……。パラレルレイヤーはありましたけど、これは純粋にlumoさんが自分の意志で作り、投稿した曲ですよね。本当に嬉しいです。思い出話になりますが、メラバグさんが初めてボカロを聴き始めた本当に最初の頃、lumoさんの逃避ケアに出会ったんですよね。それで、めちゃくちゃボカロだ!!ぶっ飛んでる!!良いなぁ……と思ってマイリスを回ろうとしたら、2016年で投稿が止まってて、初めて「ボカロPは去っていくんだよな……」という現実を知ってどうしようもできない寂しさを感じました。

 そんなlumoさんがめちゃくちゃあっさりと今月も投稿するね~っていうノリで気付いたら新曲投稿してたので思いっきりズッコケました。いや、嬉しいです。新着ランキング等で1位を取る姿が見れて。

 そして曲自体もパワーアップしたlumoさんを感じられてめちゃくちゃ好みでした。一つ残念なのは、lumoさんお馴染みのおもしろ動画説明文が無くなっちゃったことですかね…()。Bメロで溜めて溜めてサビで一気にそのエネルギーを開放して激エモ展開に突入するのがたまりません。何ででしょうか、その部分で何か泣けてくるんですよね。本当に何でだろう……。

 lumoさんの他にもkeenoさん、ジミーサムP(公式)、Orangestarさん、バルーンさん、じょるじんさん等の久々投稿組でメラバグさんがめちゃくちゃ湧いた2020年でした。よく数字や記録だけでしか見ない(自分がボカロを聴き始めた時を基準にして)過去の人たちがこぞって投稿したのはアツすぎますって……。

 ということで、第七位はブランクを全く感じさせない帰還した王ことlumoのトンデモポップ、『ハイパーサピエンス』でした!!

第6位

バックストーリーとしての関連があることから同氏の別名義による著書『天上宮バベル:完全犯罪』の第十九羽の更新とともに投稿された楽曲で、『パワード・ワード・ワールド』に収録後3年越しの投稿となった、中央部に大きく描かれた指輪やその情熱的な歌詞からも盲目的な男女間の愛情が深く読み取れる、ナナホシ管弦楽団の鏡音リンオリジナル楽曲は何でしょう?

A. シャンパーニュ・デイ / ナナホシ管弦楽団

 2017年発表の曲です。投稿は2020年だったし知ったのも今年だったので勘弁してください……。

 Cメロやばいですね。ランガージュね!の後の部分です。
 一般的に超キレッキレのノリノリギターロックって、視聴者を休憩させる暇無く最後までとにかく走り抜けるんですよね。最初の内は良いんですけどリピートして聞いていると疲れてきちゃいます。でもこの曲はCメロの部分のおかげで、終始続く劇薬みたいなメロディーラインがキュッと締まっている印象を受けます。二番が終わってから息継ぎなしでそのCメロに移るのもまた良い。そして全体を引き締めた後に突入するSNTは最早犯罪です。  

 もうこの辺りではとっくに視聴者はナナホシワールドに体が投げ出されています。多分ここまでの時点で3回くらい死んでるはずです。

 さらにこの後の「どん↑なにか最↓こっ↑シャン↑パーニュ・ディ↓」で一度、最後の「シャン↑パーニュ・デーーーーーィア!!」でもう一度死ぬので一回聴くだけで5回殺されます。とんだ殺戮音楽ですね。

 そして何気にナナホシさん、リン単体でのオリジナル曲の投稿は初らしいですね。カバーは一曲ありましたけど……(不純異性交遊の名に恥じない選曲)(しかもやたらとかっこいい)

 ということで第六位は超絶怒涛のギターロック、シャンパーニュ・デイでした~!!

第5位

2020年にリリースされた自身1stアルバム『Amayadori』では後奏部にアレンジが加えられている、夢と現実の境目が曖昧になるような幻想的で甘美な夏祭りの情景を、「ぱっぱっぱんぱ..」という印象的なオノマトペの使用や、「夜空に打ち上がる夏の風物詩」をそのタイトルに用いたことで巧みに表した雨の介の楽曲は何でしょう?

A. 花火少年 / 雨の介 

 夏祭りって、不思議な空間ですよね。一年で一瞬だけ、静かな神社や閑静な街並みが子供たちの歓声や祭囃子、屋台の発する様々な騒音で満たされる瞬間。闇夜を灯篭や提灯の明かりが照らすのを見ると異世界にワープした気になりそうです。メラバグさんはあまり夏祭りでの記憶がないんですけど、夏になるとなぜか夏祭りが懐かしくなります。日本人特有の生まれつきの感性ですかね。

 ともあれ、「夢の中で泣いていたよね?」という歌詞は多分こういう夏祭りの独特な様子から生まれたんじゃないかな~って思ったり。だから文章題も作るならその要素を入れたかったですね。というかよく考えたら歌詞も何もない前奏の時点で夏祭りだな~って思える時点でこの曲めちゃくちゃ凄くないですか??

 ちなみに、被りありなら同じく雨の介さんのアキサメが入っていたと思います。というか今この文章書いてる今でもこっちで良かったのかな……と正直迷ってます。来月くらいには入れ替わってそう。まあいずれにせよ雨の介さんに出会えたことが今年の大きな収穫といえそうですね😊。

ということで第五位は雨ロック、花火少年でした!!!

第4位

そのタイトルは主に北米で土葬を行う際に棺桶を埋める深さと同じであり、歌詞中の「深く沈む」や「落ちていくんだ」という部分からもそのこととの関連性が読み取れる、無数の手が中央に浮かぶ人物を上空あるいは地底と引き込もうとしているようにも見えるへびつかいのモノクロのイラストも印象的な、Aqu3raのドラムンベース楽曲は何でしょう?

A. シックス・フィート・アンダー / Aqu3ra

(出題済み問題を一部改題)

 メラバグさんが初めて作った文章題です。そういう訳でこの問題には結構思い入れがあります。元より使いやすそうな要素が多い曲だな~と思ってたし、年10選内定クラスのぶっ刺さり曲だったので。一月投稿でありながらしっかり最後まで残ってくれました。

 特筆すべき点はイントロですかね…。一番最初の6秒間を聴いただけだと、あっ、ちょっと暗い感じかな?ダーク1色のAqu3raさんかな?って思うんですけど、直後にしっかりと期待を裏切ってくるのがポイントです。ただダークなだけではなく、深みを感じるダークといいますか。黒色じゃなくて濡羽色、みたいな。ダークさの端々にわずかに希望が見え隠れしている、みたいな。言葉で言い表しにくいんですけどそんな感じです(伝われ!!)。

 まあ要するに徐々に視界が開けていくような、飛行機がどんどん加速していって離陸する時に感じるようなワクワク感に完全に持っていかれました。2020年ボカロイントロ10選をするなら間違いなくトップ3に入ります。

 ちなみにメラバグさんは「等身大」という歌詞を含む曲が好きである傾向があります。このシックス・フィート・アンダーもサビの最初の部分でしっかりと「等身大」が登場してきます。ひょっとすると順序が逆で、好きだった曲にたまたま「等身大」という言葉が含まれることが多かっただけなのかもしれません。まあ、このことについては後で詳しく触れますね。

 話は変わりますがAqu3raさんってニコニコとYouTubeで伸びがだいぶ違うっぽいんですよね。YouTubeで一番伸びているのはロンリーユニバースなんですけど、ニコニコでは2020年に投稿された三曲を除けばロンリーユニバースは一番再生数が低かったり。(それでもしっかり20万再生超えてますけど。)逆にYouTubeで爆発的に伸びているわけでもないアイボリーはニコニコでは堂々の再生回数トップ。視聴層が媒体によって違うんですかね……。

 そんなこんなで第四位はシックス・フィート・アンダーでした!!!!

第3位

映像作品上映イベント『RENDA』に出展するために二次創作として作られた深瀬佑によるMVの中では、軍事用語で「鉄筋コンクリート製の防御陣地」を表すそのタイトルに沿って、倒壊した建物や銃器などの戦争を連想させる退廃的な世界が描かれている、無垢なミクの歌声の中に暗さや陰りを潜ませるsasakure.UK節で溢れた、戦争、兵器、そして正義の在り方を表現している"相のうた"もとい"愛のうた"は何でしょう?

A. トーチカ / sasakure.UK 

 本来は2019年リリースされたアルバム『エルゴスム』への収録のみで公開予定のない楽曲であったものの、深瀬佑さんの映像にsasakure.UKさんが感銘を受けたことによって2020年に投稿された楽曲です。発表は2019年ですが投稿は2020年なのでこれも許して……。

 元よりsasakure.UKさんの楽曲はかなり好きな部類に入ると思います。エルゴスムは買おう買おうと言いつつも結局買えてなかったので、この曲が投稿される方向に導いてくださった深瀬佑さんには本当に感謝しかありません……。ということで、まずはその素晴らしいMVからいろいろと感想を…。

 まず、当然っちゃ当然なんですが深瀬佑さんはアルバム限定曲であったこの曲をわざわざ選び、MVを作ったことからも分かるように熱烈なsasakure.UKさんのファンだそうです。そしてやはりそのことが影響しているのかこのMV、「終末」シリーズを思い起こすような気がしません?そんなことないですか?自分はそう思ったんですけど。(トーチカの世界観そのものが退廃した世界を描いているということもありますが)

 MVに登場するキャラクターのモチーフはその見た目からしてスズランでしょうか。スズランの花言葉は「再び幸せが訪れる」。戦争によって腐敗した世界の悲惨さ、やるせなさ、物暗さ、そうした負の思いをすべて鑑みた上で深瀬佑さんはこの楽曲の最後をあくまでも前向きに解釈し、スズランという花を選んだのかもしれません。(ちなみに深瀬佑さんは今年の情勢のやるせなさや、人間は自然に勝てない、ということを表現したかったとおっしゃっていました。)MVの最後で女性は大樹へと姿を変えます。ここでいう"兵器"というのはもしかしたら銃や爆弾のことではなく、生物兵器のことを意味していたのでしょうか……?

 余談ですが深瀬佑さんはsasakure.UKさんの楽曲の中でも『ガラクタ姫とアポストロフ』が特に大好きだそうです。そしてその『ガラクタ姫とアポストロフ』のMVにもスズランの描写が登場したりします。いやぁ……。粋ですね……。

 続いて曲についてです。まずはsasakure.UKさんの言葉をお借りします。

兵器って、守る事と殺す事とが向かい合って存在しているものです。自分の願った幸せが、誰かを傷つける事って多々あると思っていて、そんな兵器の、自ら動くことはないトーチカという掩体壕をモチーフにしました。正義の在り方を表現した楽曲です。

 正直、この言葉がこの曲の全てを表しているので特にメラバグさんから好き放題に言うことはないんじゃないかと思います。守るために殺す、当然ながら自分たちの幸せを守ることは、相手の幸せを奪うことになる。

 あと注目すべき点として、空耳がすごいんですよね、この曲。メラバグさんは基本的にニコボで曲を聴いてるので正式な歌詞がわからずにこうかな~?って脳内で勝手に変換して聞くことが多いんですよね。だから歌詞を覚え間違えていることがよくあります。そんな自分にとってトーチカは別の意味で聞こえないこともない箇所が多くあったんですよ。まあそこまでsasakure.UKさんが意識していたのかは定かでじゃないですけど何個かこう聴こえない?って部分を残しておきます。メラバグさんにはこんな感じにも聴こえました。

まだ夢の中 → 終わる夢の中
もう息止まりさ → もうきっと終わり
僕は逝き損ないさ → 僕はきっと来ない
だからどっちが → だからどうした

 極めつけにこの曲をもっとも端的に表しているであろう「愛のうた」という歌詞は「灰のうた」に聞こえるんですよね。まあこれは一文字違うだけですけど、そのたった一文字が変わるだけで曲の見えてくる世界が大きく変わりますよね。エモい……。

 ということで第三位はトーチカでした!!流石にこの曲に時間を割きすぎたのでそろそろ第2位へ💦

第2位

「アルミの花火」や「2人だけの実験」といった科学的な言葉を交えた歌詞によって、かつての「僕」の「君」へ向けた繊細で曖昧でマイペースな届くことのない好意が表現されており、その決して交わること無く過ごした日々を「僕」が"もう一度"思い懐かしむことを、"学校のとある特別教室"に巻き戻されていく、と例えたと思われる、コンピレーションアルバム『BLUE』に収録された末代雨季。のサイエンティフィック・ポップは何でしょう?

A. 理科室のアンコール / 末代雨季。

 理科室のアルコールランプじゃないです。理科室のアンコールです。またまた去年の曲かよ!!!って思われるかもしれませんが、今年投稿なのでもう良いよね……?。それはさておき、この曲やばくないですか!!??メラバグさんの性癖歌詞が至る所に詰まってます。誰得な話なんですけどちょっとだけ、ほんのちょっとだけ語らせてください……。

離れた分だけ近づける
触れる熱は同じじゃないから
感じるんでしょ

 確かに。確かにそうなんです。当たり前のことなんです。この歌詞はただ当たり前の自然現象といいますか、ただ実際にそうであるということを述べているだけなんです。離れないと近づけない、温度が違わないと熱は感じない。たったそれだけの歌詞なのに、ハッと忘れていたことに気付くような感触を聞き手に覚えさせるのが末代さんの魅力というか、末代さんを唯一無二の存在にしている要因といえるんじゃないでしょうか?

半径知って 直径を知った
そんな速度で分かち合えたらいいな
日々も思いも記憶も

 この部分、狂おしいほど好きです。数学の問題ですかね。この図形の面積を求めなさい、みたいな。図上に示されている三角形や数本の直線等々はとても複雑怪奇な模様に見えます。ストレートにその図形の面積を求めようと試行錯誤しても、どう頑張っても解にはありつけません。そこで、まっすぐゴールに進むのではなく、あえて遠回りをして全く関係がないような遠く離れた位置に描かれた円に目を向けてみます。半径は簡単に出すことができました。すると自動的に直径は半径の二倍となって導き出せますよね?でもそんなものを知ったところで……と落胆したのも束の間、問題文の最後にその直径と求める面積を紐づけるヒントがひっそりと隠れていて、答えが出せた……!みたいな。

 要するに何でもマイペースで良いんですよね。数学の問題の解法も、「君」と「僕」との付き合い方も、人生も。

 ちなみにこの曲は末代さんの楽曲の中で唯一自身の思い出から生まれた曲で、過去の自分に聴かせるために作った曲なんだとか。それを知った上で、もう一度この曲の言わんとすることを再確認してみましょう。………甘酸っぱいなぁ~()

たまに晴れた日に雨が恋しくなる
でも予報通りの雨じゃ可愛くないでしょ
僕らもきっと同じなんだろう
×××回生まれ変わっても
雨を待つよ

 (言葉にならない悲鳴を上げて膝から崩れ落ちる)

 さて、わざわざここまで一文字も飛ばすことなくこの駄文を読んでくださっている方がいるとしたら、現在腐るほど暇を持て余していて、とにかく何でもいいから時間を潰すために活字を読みたい!!という人を除けば、よほどメラバグさんを推している熱狂的なファンであったり、常にメラバグさんを追っかけている酔狂な人くらいしかいないでしょう。だから今更ここで言ってもそんなこと知ってるよ!!!となるのでしょうがあえて改めて声を大にして言います。メラバグさんは末代雨季。さんの大ファンです。どれくらい大ファンかというと、末代雨季。さんが活動を開始した2018年から3年連続で彼の曲が年10選の第二位にランクインしてしまう程の大ファンです。人生においてここまで待ち遠しい雨はありませんね。

 PIXIV FANBOXの投稿を見る限りとにかく末代さんの感性が激ヤバなんですよね。感じたことをあんなにも巧みに文章で表せるのか……とビックリしました。でもそんな力量があるのに遅刻したり、初歩的な部分で誤字っちゃてるのが可愛いんですよね()

 ということで2020年第二位は、梅雨三度到来!!末代雨季。の理科室のアンコールでした!!

 さて、末代さんは2020年は毎月一曲投稿、つまり12曲投稿すると宣言していました。投稿された末代さんの曲を数えてみましょう。1月、シンダーシティの終わり方(1/31)。2月、理科室のアンコール(2/29,YouTube)。5月、化石になるまで(5/29,ここで既に遅刻)。6月、幽霊前線(6/7,YouTube)&理科室のアンコール(6/7,ニコニコ)。7月、アヤカシの唄(7/22)。9月、トロイメライフ(9/5)。12月、情景模型(12/11)。で被りを除くと全7曲ですね。
………ん…………………。

まだ2020年ですから。

…………………ハイ、それでは残すところあと一曲です!!!第一位!!!!!

第1位

どんなに自分が嫌になっても結局それは自分自身であり、抱え込む必要はないのだという力強いメッセージを、それ以上に力強く頼もしいハチナナの調声による音街ウナの歌声に乗せた楽曲で、聴き手にありのままの自分をさらけ出すことへの勇気を与えてくれるであろう、「何処かの細部に触れたイメージがまた」というサビで知られる「等身大」の自分をテーマとして描いた宮之 悟の疾走ウナロックは何でしょう?

A. リアルスケール / 宮之 悟

 2020年の1選は4月に投稿されたこの曲!!!!リアルスケール!!!もし聴いたことがない人がいるならまず聴いて!!聴いた結果好きじゃなかったとしてもいいから!!!!とりあえずそこのあなた一度再生してみて!!!!この曲を聴かずに死なないで!!!

とまあとりあえず思いっきり伝えたいことは伝えたので落ち着きましょう。

 そもそも、ウナ×ロックの時点で相性が良すぎるんですよね。2018年、2位の各駅停車を抑えて1選かつメラバグさんの生涯3選となったすしPのデバイドがそうだったように。そのメラバグさんのツボを見事に突いてくださった宮之 悟さん、2020年デビュー枠で最推しです。2021年も爆伸びしてほしい……!!

 さて、このタイトル「リアルスケール」が意味するのは「等身大」。
はい、メラバグさんの大好きな等身大です。
ではここで、等身大の意味を調べてみましょうか。

(広辞苑より)
①人の身の丈と同じ大きさ
恐らくここで言う「等身大」はこっちの意味では無いのでスルーしますね。

②その境遇や能力に見合っていること。ありのままであること。

 こっちです。わざわざ見栄を張る必要も、真実をひた隠しにする必要もない、ということでしょうか。うん、もうタイトルから良いですよねこれ。そして、歌詞中で抜きん出て好きな箇所がここです

どんなに嫌になったって 自分自身だろ
抱えてやるよ それくらい

 昨日も今日も、そして明日もずっと変わらずに唐揚げ弁当を買って食べているような色の無い毎日でもいい。誇張も虚飾もない、ありのままの自分をさらけ出していていい。例え何か自分にコンプレックスがあっても、周りの目なんか気にせずにまっすぐ前だけを見つめていればいい。

『なぜならどんなに嫌であってもそれは自分自身なのだから。』

 そんな力強いメッセージを、これまた力強いウナの歌声に乗せたこの曲がメラバグさんに響かないわけがなかったんですよね。そもそも好きな曲調だった上にこの曲が投稿されたのが4月、メラバグさんがみんはやと出会って早くも5か月ほどが経った頃でした。みんはやのおかげでずっとウンザリしていた飽き性も時々忘れられるほどになっていた頃です。そんな最中のこのリアルスケールです。メラバグさんの内なる飽き性は一時的にではありますが一気にその勢力を弱めました。ありきたりに表現すると、「等身大」という言葉に勇気づけられたという訳です……。とまあ、自分が「等身大」にやたらと惹かれるのもこのことが原因なのかな~と思います。

 そして、自分に喝を入れようという意を込めて、大晦日に初音ミクwikiにリアルスケールの記事を立てました。流石に2020年1選の曲の記事を作らずに年は越せないでしょ!!ということと、いつまでもネガティブな気持ちになってないで黙ってリアスケール聴いて元気出せ!!!という自分への喝です。(というか元よりwikiをいじったりすること自体は好きなんです。)

 ちなみに、1月から見始めてみたドラマ(テセウスの船)は奇跡的に最終回まで見続けることができました。大きな進歩だと思ってます(←小さい)。2021年はこの飽き性そのものを克服する、というのが目標の一つですかね。後回しになりそうな気はしますけど()

ということで、そんな色々あった2020年のボカロ10選、まとめです!!!!

1.リアルスケール/宮之 悟
2.理科室のアンコール/末代雨季。
3.トーチカ/sasakure.UK
4.シックス・フィート・アンダー/Aqu3ra
5.花火少年/雨の介
6.シャンパーニュ・デイ/ナナホシ管弦楽団
7.ハイパーサピエンス/lumo
8.レナ/Chinozo
9.ネバーマインド/マリー
10.ゴーストロケット/ichica

 ほんっとうに長くなりました。ここまで一生懸命読んでくださった方、本当に大好きです!!!それではよい一年となりますように~!!さようなら~!!




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