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キャンプ余情 〜映像制作のエチュード〜

 2021年11月の初キャンプから、2022年8月までに5回のキャンプを経験しました。そして、毎回Youtubeに動画をアップしてきました。
何となく始めたことですが、早くも『沼にハマるってこういうことか!』の状態です。

 それは、キャンプだけでなく、動画の作成も然り。
 そもそも自然環境の中で、自然体の自分を取り戻すような行為と、その空間を作為的に切り取るような行為に親和性はあるのか?青空に浮かぶ白い雲を眺めながら、カメラアングルを気にする私。隣の妻は、いい加減にしろという視線を投げ掛けます。
 もしかしたら、映像表現をしたくて、その素材としてキャンプがマッチしたということかもしれません。まあ、鶏か卵かのような話はともかく、理屈抜きで楽しんでいます。計画準備から始まり、帰宅後の動画作成までが一連のキャンプという感覚です。
 さらに、動画を眺めながらキャンプの余韻に浸り、次のキャンプに思いを馳せるという現状を考えると、ネバーエンディングキャンプ!

■動画作成から振り返るキャンプ

 まだ始めて1年にもなっていないのですが、5回のキャンプではいろいろな変化がありました。場所や時期が異なることで、環境がまったく違います。設営、食事、焚き火など行っていることはほぼ同様ですが、新しい発見があり、毎回が学びです。
 そこで、この機会に、動画作成という観点からキャンプを振り返ってみようと思います。主な項目としては、カメラ、カット割り、編集アプリ、テロップ、BGMが思い浮かんでいます。自分自身にとって、今後の参考にするものですが、これから始めようと考えている方にとって、何らかの参考になれば幸いです。
 なお、副題をあえて「映像制作」という表現にしたのは、これからクオリティの高い映像作品づくりを目指していきたいという想いからです。

■渚園でMV制作?

 記念すべき、人生初のキャンプ地は「渚園」。ゆるキャンの影響もあってか、多くの人が動画をアップしています。いろいろな面で、ハードルが低いのではないかと思って決めました。風の強さが心配でしたが、この時には比較的穏やかに過ごすことができました。

スタートのハードルはなるべく低く。
渚園を選んだのも、
ラクバインというテントを購入したのも、
そうした理由からです。


 さて、キャンプ動画を撮りたいと思った私のお手本は、妻が見ていた「野外のもりこ」さんのチャンネルです。シンプルな映像とともに、そこで流れるオリジナル曲に魅かれました。少し前から、ボカロとGarage Bandで素人ながらの曲づくりを始めていた自分にとって、とても刺激的でした。作りたい!意欲が爆上がりです。つまり、この時のキャンプ動画作成でイメージしていたことは、オリジナル曲のMV的なものだったかもしれません。

■ほぼ準備無しの、ぶっつけ本番

 撮影機材については、あまり踏み込んで考えていませんでした。手持ちのiPhone XRで撮れば良いじゃんって思っていました。カメラに詳しくも無く、正直なところ興味もあまりありませんでした。そもそもiPhoneで十分に綺麗であるから、それ以外の選択肢を考えようと思わなかったということです。4Kなんて自宅のテレビで見られないし、まったく必要ないとは思っていました。

 こうして迎えた人生初めてのキャンプは、想像以上に楽しいものでした。シンプルに、一つ一つの感動を映像に残したいと思いました。ただ、キャンプそのものの勝手が分からず、撮影も行き当たりばったり。カメラワークなど気にする余裕もありませんでした。
 そして何より、設営中にカメラを気にしている夫に、我慢の限界を迎えようとしている妻がいます。どうしても、固定での長時間撮影が多くなってしまいました。どのように写っているかの確認も無く、撮り貯めていった感じです。

 この時の唯一の補助機材は、自撮り棒兼三脚でした。シャッターリモコン付きのシンプルなものですが、軽くて使い勝手もよく重宝しました。上方からのショットなど、いくつかのポイントではアングルの変化も試みています。

アラカンで新しいことに挑戦し、これまでと違った世界が広がっています。
いつもの風景が、少し鮮やかな印象で溶け込んできます。

 余談ですが、テントの中で私は還暦を迎えました。半年前までは想像もしていなかったことです。先に触れた曲づくりも、50代後半から思い掛けず始めました。人生後半の幕が開き、世界が色付き始めているような感覚があります。それを動画で確認したいっていうことかも知れません。

■オリジナル曲の波紋

 さあ、家に帰ってからはiPhoneと連携したiPad air3で編集です。パソコンを持っていないし、高機能=高額なアプリを購入する選択肢はありませんでした。何の迷いもなくiMovie。基本的には、iPadにプリインストールされたものを使う主義。というか、その程度のお試し感覚でした。
 それほど難しい操作もなく、最初にしては良くできたんじゃね?と自己満足。初めて目にした妻からも、及第点をもらいました。
 そして、当初の思いを果たす時がやって来ました。BGMとして、少し前に作ったオリジナル曲を挿入!出来上がりをアップしYouTubeで視聴した時は、それなりの達成感がありました。

 ところが、YouTubeを見た妻が曇った表情で「これは無いでしょ!」と。実は、完成版として目にしていたものには仮として、iMovie付属の音源が当ててあったのです。妻にとって、オリジナル曲バージョンは邪道。いや、単に完成度が低くて、せっかくの動画が残念なことになってしまっているということのようです。まあ、客観的に見てみると、微妙かな。

 これが、その動画です。

■シネマティックの誘惑

 オリジナル曲の是非は棚上げしますが、この後の4回では既成曲を使用しています。理由は、単純に多くの人に視聴してもらいたいという欲が出たからです。プログクトアウトから、マーケットインヘ。無理に看板を付けるならば、そんな感じでしょうか。
 でも、本当はやっぱり、キャンプを素材とした映像表現にハマっていったということかもしれません。その後は、「シネマティック」や「映え」などのキーワードを意識するようになりました。カメラや編集アプリなどの道具をはじめ、ストーリーやカット、場面転換の工夫などにも興味津々です。

 チャンネル登録や視聴回数という指標で成果が確認できないのが残念ですが、積極的な試行錯誤が続いています。今後、その具体的な内容を随時紹介していきたいと思います。よろしかったら、ご覧ください。

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