matohu「 手のひらの旅 vol.8 山と祈り 」: " Journey from Palms of Hands vol.8 Mountains and Prayers "

ファッションデザイナー「matohu」さんの銘仙テキスタイルを使用したコレクション動画の紹介。

以下「matohu official」より抜粋
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旅を通して各地の風土や手仕事と出会い、現代によりそう新しいデザインを提案する「手のひらの旅」シリーズの第8回目。

今回は埼玉県秩父市。森や人との豊かな出会いから、物作りの思索を重ねました。デザイナーが秩父で再発見した「祈り」とは何か? 現代人に問いかける旅のロードムービーです。

●「秩父銘仙(めいせん)」について

「銘仙」とは、大正から昭和の初めにかけて流行した着物の染色技法です。たて糸に型染めしてから織り上げる「ほぐし織り」の高度な技術と、優しく霞んだように見える「かすり」の模様が特徴です。
銘仙はかつて若者を中心に、モダンでカラフルな柄が人気でしたが、戦後の着物文化とともに衰退し、現在は職人も数軒となっています。

前回の「足利銘仙」に加えて、もう一つの一大産地だった「秩父銘仙」でも、オリジナルのテキスタイルを織ってもらいました。
「秩父銘仙」の新啓織物(https://www.arakei.com/)の伝統工芸士 新井教央さんの手から生み出される、祈りに満ちた美しい織物が見所です。失われつつある銘仙の手仕事のアーカイブ映像としても貴重です。

もう一つの出会いは「メープルベース」(https://tapandsap.jp/maplebase/)

秩父の森の天然のカエデからメープルシロップの製造し、カフェ「メープルベース」でパンケーキとともに販売。その売り上げの一部を森へ還元し、「持続可能」な豊かな未来の森を残そうと奮闘する井原愛子さんと出会いました。山の持ち主たちやNPOと連携をして、スギやヒノキの「伐る林業」とカエデの樹液の「伐らない林業」の複合化を目指しています。その静かで熱い思いをご紹介します。


 豊かな森を持つ秩父には、自然や森を大切にし、その恵みに祈りをささげる人が、今もいます。いつまでも終わりそうにないコロナ禍や、世界で起きている戦争など、心が揺らぐ現代。私たちの心を「平らか」にしてくれる深い知恵を、今こそ共に学ぶべきときだと強く思います。
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