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音楽のこと 2.合奏への参加 〜空白の時間〜

中学校を卒業して、とある公立高校に進学した。
漠然と吹奏楽を続けるつもりでいたのだ。中学3年生までは。
夏休みに件の高校へ見学に伺ったら吹奏楽部はないのだという。代わりに、というわけではないがオーケストラ部と合唱部がある。
オーケストラかあ・・・難しそうだなあ・・・
夏休み真っ最中の炎天下、校内の見学と応対してくださった先生の学校紹介のお話を伺ったのちは自由に敷地内を見学して帰ってくださいということになった。とことん緩い、もとい自由な高校である。同行した同級生(吹奏楽部のクラリネットさん)と汗を拭きながら歩いていたら小気味よい弦音と的を突き通す音、そして道場の入口で手招きをする女子高生が・・・。

弓道部である。

このときの邂逅がきっかけで高校〜大学はどっぷり弓道に邁進してしまうのだ。
なんというか・・・。(やっぱり別の機会に)

ただ音楽とは切れることなく芸術選択という形で強かに繋がりは続くのだが。
音楽の先生が(おそらく)声楽畑の方だったので授業はもっぱら発声練習と歌の練習に終始していた。歌といってもイタリア語とかドイツ語で、期末試験は独唱である!腕に覚えがあれば伴奏もさせてもらえたし、進学校だからか生徒はいたって真面目な人ばかり。初心者ながら「クラシックの歌曲に対応できる歌唱」を誰もが目指して授業に参加していた。2年生ともなればグランドピアノの前に立つ姿も堂々としちゃって、ピアノに軽く手をかけちゃって朗々とイタリア語で歌い上げる学ランの男子なんてものまで普通の光景になってしまうのだから面白い。

大学は入学した途端に「弓道経験者」として当局にマークされ・・・ではなく弓道部の上級生に目をつけられて、あっという間に弓道部へ。兼部は全然OKだったので合唱部にも入った。
総勢で20人前後の小さな合唱部だったけど、色々積極的な同級生に恵まれて県の合唱連盟から第九やらレクイエムやらメサイアやら、オーケストラ付きの割と規模のおきな合唱に参加できたのが楽しかった。ここでもう一度楽器と合奏に近づいていくのである。

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