「我以外皆我師(われいがいみなわがし)」品質保証部 K・E
その人が大切にしている言葉を知ることで、その人の考え方や生き方に、もっと触れられるかもしれない。「あ、もっと知りたい」そう思う、きっかけになるかもしれない。
そんな想いで始めた、名優で働く人が大切にしている言葉についてインタビューする「a motto(ア モット)」。
第3回は、品質保証部で働くK・Eの a motto です。
― 大切にしている言葉を教えてください。
今日のインタビューに向けて、書き出してみたんですけど。
色々過去を振り返ったりして、出たのが4つあって。
1つ目が「我以外皆我師(われいがいみなわがし)」。吉川英治の言葉です。
2つ目が「小事が大事」。小さいことの積み重ねが大事だという意味ですね。
3つ目が「財を遺すは下、仕事を遺すは中、人を遺すを上とする」。後藤新平っていう、昔の政治家の言葉です。
そして4つ目の「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」は、トーマスエジソンの言葉。
― 1つ選ぶとしたら、どれですか?
どれか1つ、としたら「我以外皆我師(われいがいみなわがし)」かなぁ。
どこでこの言葉に触れたかは、ちょっと記憶は定かではないんですけど。
3年ぐらい前だったかなと思います。
なにかの記事で読んだのかな。
― 結構、最近なんですね。
そうですね。
きっかけは、はっきりとは覚えていないんですけど…。
そこが、このインタビューで一番掘り下げたいところかもしれないかもしれませんが(笑)。
この言葉は、なんとなく知ってはいたけど。意識するようになったのは、3年くらい前からという感じです。
― なんで意識するようになったんでしょうね。
えー、なんでだろう。きっかけは、ないかな。
でも、いつも謙虚でいなきゃいけないという気持ちの時に、この言葉とたまたま出会ったというか、改めて出会ったという感じだと思います。
最近はあんまり使っていないですが、いつも忘れないように、システム手帳にこの言葉を書き留めていますよ。
― 謙虚でいなきゃと思う出来事があったんですかね。
この一つの出来事、というものはなかったかもしれないです。
業務的には、それなりに知識を蓄えて、他の人よりは知っているかなという、自信もあるんですけど。それが過信になってしまって、謙虚さに欠けてしまう場面があった気がします。
社内的な立場としても、中々人から指摘されることっていうのは、当然少なくなってきますよね。
そんな時に、やっぱり謙虚さを忘れず、自分で自分を律していかなければいけないと思った、という感じでしょうか。
― なるほど。なんかちょっと、インタビューを意識していません?(笑)
うん、インタビュー向けではあると思います(笑)。
人ってやっぱり、本当に大事にしている言葉があったとしても、人に言いたくないとか、言えないとかもありますよね。
自分がこう生きていく、という原動力になった言葉というのがあるんですけど、こういう場で言うことじゃない気もして。
― それが聞きたいです。ちなみに、生きる原動力になった言葉ってなんですか?
例えば、中学3年生の時に高校受験をして。
同級生の男子と、同じ高校を受けたんですね。で、彼が受かって、私は落ちたんですよ。
その時、私が落ちていることを知ったうえで、嫌みっぽく「どうだった?」と言われて。
すごく頭にきて。「絶対に大学受験では見返してやる」そんなことを思ったりしましたね(笑)。
― 負けん気。意外な一面です。
いや、根は負けず嫌いですよ。
でも、私のことを負けず嫌いって思っている人は、たぶん社内ではいないでしょうね。
あんまり出さないんですよ。
淡々とやっている、という感じだと思います。
そういうのは、あまり見せない生き方を選んだ、みたいな(笑)。
― 武士ですね(笑)。負けず嫌いは、幼少期からですか?
私の姉が、あまり勉強が得意なタイプではなかったんですよ。
でも、言っていることは全うで、学校の先生とぶつかったりしていて。
姉ができない分、自分はできるようにならなきゃという意識は、すごくあったと思います。それは、親からの期待もあったかもしれません。
勉強は人に負けないように頑張ろうとか、変に人とぶつからないように生きようとか。
潜在的に思ったんじゃないかな。
自分の役割というか、貢献の仕方というか。
― 貢献の仕方。
今もそうだし、これからもそうなんですけど。
「どういう風にこの会社に貢献していく」かというのは、すごく考えます。
これまでは、社長が実現したいと思うことを、実現していくサポートをするのが主な役割だったと思いますし、そうしてきたつもりですけど。
それはある意味「楽をしてきた」とも言えると思うんです。社長が責任を持ち、自分は役割を全うするだけ、とも言えるので。
でもこれからは、自分の代だけではなくて。向こう30年、40年と。会社が発展していくために、何をすべきか。
それをもっと主体的に考えなくてはいけないし、会社からもそれを期待されていると思っています。
(聞き手:優一)
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