2020/06/11; それを憧れという

ワイルドな見た目の友人がいる。初対面ではあんまり仲良くなれなそうだなぁと思ったかんじの。ここではF君としよう。

ある日F君と話していると、俺は軽〜くつまずいた。米粒みたいな出っ張りに足をぶつけてしまったぐらいの、本当に軽い事故だった。その時、F君はいつになく優しい声で「大丈夫？」と声をかけてくれた。

正直、痺れた。これがギャップってやつ？ずるいわ〜。ただの何気ない一言なのに、やたら嬉しかったんだよな。
それぐらいのこと、俺もいつも言ってるのに。俺が言っても何の新鮮味もないのに。普段ワイルドな奴が言うだけで、何でこんなに威力あんだよ。

しかもF君は、会うたびに見た目が変わる。ある時は髪を伸ばしていたり、ある時はキャップをかぶっていたり、またある時は髭を伸ばしている。
何で全部似合うんだよ。しょっちゅう新しい自分手に入れてるじゃねーか。

F君のような生き方を、俺もしたいと思う、6月11日の夜なのだった。