2020/11/25; ほぼ週

話をしたり文章を書いたりする時、「〜したい」とか「〜してみたらどうだった」とか、そういう話ばかりになってしまう。もっと密度の濃い話をしたいのに。けど密度の濃い話とは何なのか、よく分からない。
こんな風に文章について困ったときは、「ほぼ日刊イトイ新聞」を訪れることにしている。「ほぼ日」には無限に優しい読み物があるから、何かしらいい文章を書くヒントを見つけられる気がする。なにより俺は糸井重里先生のファンだ。

久しぶりに見てみると、以前読んだ連載が更新されていた。岸田奈美さんの「いなくならない父のこと」である。その中で、次の一節を見つけた。

「喜怒哀楽を表に出さなくなってはおしまいだ。人の価値観とは、なにに対して怒るのか、悲しくなるのか、喜ぶのかで変わる。自分の好きなことを見つけるというのは、喜怒哀楽を包み隠さないということなのだ」

岸田奈美さんのお父さんのブログに残されていた言葉らしい。ハッとした。俺は自分の喜怒哀楽を抑えてしまっていないか。それは自分が価値観を育む機会を捨てているということではないか。

喜怒哀楽を表現するのは、非常に難しい。高校生の頃、部活の顧問が「点が入ったんだからもっと喜べよ!!」とよく言っていたのを思い出す。何でか、喜びが湧いてこないんだって。

何で、点を取っても、勝っても、いまいち喜べなかったんだろう。何で、喜怒哀楽を隠してしまうんだろう。一握の疑問を残して、今日の日が終わってゆく。こういう疑問を書きながら解決していけば、新時代の糸井重里になれるんかな。

ほぼ日刊、いやほぼ週刊でつらつら書いているこのブログが、将来の何かしらの地盤になっていると願って、11月25日を終えたいと思う。

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