2020/12/25; ハッピークリスマス2020

昨日今日と、世間はクリスマスムード。けど俺にはそんなこと関係ない。クリスマスといえど、ただの365日のうちの1日に過ぎない。特別な予定もないのだから。

今日は仕事納めで、労働時間の調整のためだか何だか知らないが、早めに退社した。取り立ててやることもないので、行きつけのスタジオへ向かった。今日は1曲完成させるぞ、と気合を入れてドラムの前に座る。

1発叩き、思わずため息が出た。スネアとトムのチューニングがあまりに酷い。スネアの皮はパリッパリに張られ、プールにお腹から飛び込んだみたいな音がする。俺はある程度緩めに張った、抜けるようなスネアの音が好きなのに。一方、1番高い音の出るはずのトムはダルダルに緩んでいた。緩みに緩み、2番目のトムより低い音が鳴る。何なんだこれは。人間の所業じゃない。

俺はチューニングキーを持っていなかったので、仕方なくこのままやることにした。音が好きじゃないからか、いまいち集中できない。テンポは揺れ、全然心地よくない。挙句、クリスマスなのに何で1人でスタジオに来てるんだとかそういう雑念が湧いてきてしまい、ドラムを叩くどころではなくなってしまった。

時間が来たので、スタジオを出る。あぁ、今日は全然ダメだったなぁ、この曲を完成させるまでまだまだかかりそうだわ...。けどこういう調子悪い日もあるってことは、上手くなってきたって証拠じゃない?と考えることにしました。
あぁ、今夜の月は欠けていますね。欠けながらも眩く光る月が、やたらと綺麗に見えました。あの月は数日の内に、やがて満ちていくのでしょう。

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2020年のクリスマス、悪いことばかりではありません。昨日、クリスマスイブの日に、何と「カリスマミュージシャン ノリアキ」がスペシャルオンラインライブを行ったのです。

俺がノリアキと出会った (というか動画を初めてみた) のは大学2年生ぐらいの頃、友人から急に”Unstoppable”のMVのリンクが送られてきた時だった。爆笑した。しばらくノリアキの曲とともに日々を過ごしたのだが、いずれ忘れていった。

それが昨日、たまたまYouTubeを開くと「ノリアキSpecial live」の文字が。えっと思ってクリックすると、何とあの”Unstoppable”を歌っている!久し振りに、心から笑っていた。そして次の「デビュー」という曲。この歌詞だ。

「こんな歌が偶然届いてしまったりする日もあるんだぜ」
「みんな君を待ってる 君のデビューを待っている」

ちょうど仕事で自分のポンコツさに嫌気がさしていた時だったから、この歌詞がスッと自分の中に入ってきて、沁みた。月並みな歌詞だが、ノリアキの歌う姿を見ていると何やら勇気が湧いてきた。自分でもデビューしていいんだって。まさに偶然この歌に出会って、元気を届けられたんだよな。

何より素晴らしかったのは、ライブ中のチャットである。誰もがノリアキの帰還を祝福し、水を差す者など1人もいなかった。すすんで投げ銭をする視聴者も多く、みんなの優しい心とオンラインライブの可能性を感じざるを得なかった。まるでクラスの人気者だった。彼の一挙手一投足に誰もが注目し、待ち望む。アンコールでの彼の「これで最後だぞぉ!」という言葉。あの時俺が感じた嬉しい気持ちを、あの場のみんなが共有していただろう。

笑いのネタとして聞いていたノリアキの音楽に、これほど心動かされるとは。今更だけど、初めてノリアキの言う”real”を体感できた気がする。本当に見てよかった。ありがとう、ノリアキ。そしてありがとう、ノリアキの存在を教えてくれた友人。j

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