2020/12/28; 得意とか特技とか、そういう言葉について
Twitterで、この漫画を読みました。ちょっとだけ考えたことがあったので、今日はそれを書こうと思います。最初に言っておくけど、批判とかじゃなくて、感想を交えた自分の意見です、
主人公は、特技は何かと聞かれた時に、自信を持ってこれです!と答えられないという女の子です。この女の子はかなりすごいことをやってのけるんですが、自分より上の人を見ては全然ダメだと、こんなんじゃ特技と言えないと思ってしまいます。ある日、そうやって自分を蔑むことで、自分の周囲の人までも蔑んでいるのだと気づきます。
僕はこの女の子の気持ち、よく分かります。僕は趣味でドラムとかやってますけど、ドラム得意です!なんておこがましい気がしてなかなか言えません。自信もあんまりありません。だからこの漫画を読んでいたとき、耳が痛くなるような台詞がいくつもありました。
無粋だけど、多くの人はこの漫画を読んで次のようなメッセージを読み取ったのではないでしょうか。
「人と比べると、必ず自分より上の人がいるから、自信を持てない。そして自信を持てないことは、自分だけじゃなくて、自分の周りも生きづらくさせてしまう。人と比べることなく、得意なことは得意と言おう。」
僕もそう思いました。その通りだよなぁと思いながら、得意とか特技って何なんだろうと考えると、「得意とか特技という概念自体が、人と比べることで成り立っているんじゃないのか?」という疑問が湧いてきました。(※ここから漫画とは関係ない話になります)
自分が何かを得意かどうかは、人と比べて自分が優れていると認識して初めて言えるのではないでしょうか。そう考えると、自分の上位互換がいると分かっていながら自分はこれが得意ですと言うのは、自己矛盾になってしまいます。自己矛盾を抱えているのだから、漫画の女の子が特技を言いづらいというのは至極自然なことのように思えます。
結局僕が行き着いた結論は、「得意なことはなんですか?」という質問自体が人と自分を比べることを強要しているということです。人と比べると、漫画の女の子のように、自分も周りも生きづらくなってしまいます。つまり得意という概念自体が、みんなを生きづらくさせているんです。
僕はこの言葉を軽率に使わないようにしようと心に決めました。
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