2020/08/01; 君の行動で世界は変わる

コンビニでレジ袋を受け取らないとか、移動は車よりも電車を使うとか、そういう些細な行動の積み重ねで未来が変わるんだ。とか、そんな話をしたいんじゃない。
君の些細な行動が、誰かの記憶の中で輝き続けているかもしれないよ、という話をしたい。そのためにまず2つの思い出話をさせてほしい。

1つは、俺が大学2年生ぐらいの時。横断歩道の信号が青になるのを待っていると、道路の向こうで誰かがこちらに手を振っている。あ、友達のAさんだ!!
正直な話、当時Aさんとは数回しか話したことがなくて、仲がいいかと聞かれればイエスとは言えなかった。けど、笑顔でこちらに手を振ってくれているAさんを見て、心が、周りの景色が、パッと明るくなったのを覚えている。俺は嬉しかった。嬉しさを初めて実感したのはあの時かもしれない。

もう1つ、俺が大学院1年生の時だ。所属していた吹奏楽部の定期演奏会前日、本番に向けたリハーサルの時。俺は相変わらず下手くそだったので、肩身は狭かったのだが、そんな気持ちを知ってか知らずか、たまたま隣にいた先輩がこんな声をかけてくれた。
「ここ難しいよね。けど君はこういうの上手いからいつも安心して聞けるよ」
予想外の一言にただ嬉しかった。時として3秒。その3秒で、それまでの数年間が報われた気がした。胸が軽くなったというか苦しくなったというか。映画を見て感動した時みたいな気持ちになった。先輩、その節はありがとうございました。

生きていると、時々こんな記憶が思い出される。その度、あぁ、あの時嬉しかったなぁって、温かい気持ちにしてくれる。こんな風になりたいなぁと思わせてくれる。
Aさんや先輩にとったら大したことじゃなかったかもしれないけど、俺にとってあの瞬間は人生の大事なポイントだったんだよな。死の間際の走馬灯にもしっかり出てくるだろう。

つまりはそういうことだ。君の些細な行動がだれかの心の支えになっているかもしれない。自分では絶対気づかないし、誰も教えてくれないけど、君の些細な行動は、きっと誰かの世界を少しずつ変えていることだろう。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?