お茶の水JAZZ祭 〜宇崎竜童様インタビュー【前編】〜

こんにちは。記事を見ていただきありがとうございます。私たちは、千代田区内のイベントの企画・運営に携わっている明大町づくり道場という学生団体です。
3月27日から開催されているONLINEお茶の水JAZZ祭。明大町づくり道場はJAZZ祭を多くの方に楽しんでいただけるよう様々な企画をご用意していますが、今回は第一弾!
お茶の水JAZZ祭の総合プロデューサーを務めている宇崎竜童様にインタビューを行いました。ここでしか聞くことの出来ない、貴重なお話を聞かせていただけましたので、皆様にもしっかりとお伝えしていきたいと思います!
※今回の記事はインタビュー前半になります。後半は近日公開予定なのでお楽しみにしてください!

1. お茶の水JAZZ祭とは

音楽家 宇崎竜童(明治大学特別功労者・法学部出身)、作詞家 阿木燿子(明治大学特別功労者・文学部出身)、お茶の水JAZZ祭実行委員会(楽友会:軽音楽サークルOB会等)が中心となり”母校の町への恩返し”と “ お茶の水の町おこし”をコンセプトに、2007年度に第1回目を開催。千代田区による千代田区まちづくりの一環として「魅力ある地域社会の創造」へ貢献する明治大学の協力を得て、このたび第13回目を迎えます。
また、当JAZZ祭を核とし、お茶の水茗渓通り会、ちよだ音楽連合会、神田スポーツ店連絡協議会、神田すずらん通り商店街、神田古書店連盟など毎秋開催されている千代田区地域イベント団体と連携し、音楽を活用した町おこし、そして、より大きな地域活動として発展させ継続していくことを目指しています。
(お茶の水JAZZ祭HPより)
< http://jazzsai.com/ >

2. 明大町づくり道場
 では、お茶の水JAZZ祭・宇崎竜童様・明大町づくり道場とはどのような関係があるのでしょうか…実は、宇崎様のお声がけにより、お茶の水JAZZ祭初期に集まったメンバーがもととなって明大町づくり道場が生まれました!
つまり、お茶の水JAZZ祭は明大町づくり道場にとってとても重要なイベントなのです。

3. インタビュー内容
 お待たせいたしました。以下宇崎氏とのインタビューとなります。
※今回のインタビューは明大町づくり道場代表の下竹・お茶の水JAZZ祭イベントリーダーの山本・お茶の水JAZZ祭イベント副リーダーの長友が務めました。


下竹)宜しくお願い致します。

宇崎氏)はいよろしく。

~お茶の水JAZZ祭について~

下竹)まず最初にお茶の水ジャズ祭について。今回の開催で第13回目となるお茶の水JAZZ祭ですが、改めてJAZZ祭への思いをお聞かせください。

宇崎氏)14年前にスタートしたのは、明大の学生さん達と我々OBが一体となって明大の校内で年齢を超えて1つの活動ができないかな、というのと、それから学生は3,4年になると就活にはいるじゃないですか。それで目指した会社に入れたとして、入っても大人の社会ってこうなのかとショックを受けたりする人がいるという話を聞いていたのね。勉強やバイトばっかりして社会のことをあんまりわかんないままに、ただ自分の希望する職種についてとしても、会社・大人の社会ってこんななのかとショックですぐ辞めちゃったりする人がいるっていう話を聞いていたので、そんなショックを卒業してからでなく、学生のうちに大人たちと付き合うっていう。
これはジャズでなくてもいいんですけど、ジャズって年齢関係なく若い人もお年寄りも聞ける音楽なんでね、だから素晴らしいジャズメンをよんで、明大の校内で学生さんたちとOBたちが一体となって開催するのはどうだろうという提案を明大にだしました。それから町づくり道場っていうのも、大人たち、それから御茶ノ水神田神保町の人たち、商店街の人たちと若い学生さんたちが普通の世俗の人たちと会う機会を今の学生さんたちは持たない。アルバイトでも、やらなきゃいけないことに専念するあまり全体的の、今の日本の社会とかをみる機会がないのかなって。せっかく御茶ノ水神田神保町という、割と文化意識の高い街にある学校に通っているのにもったいないと思い、街の人たちに働きかけかけて、学生と何か組んでくれませんかと。そしたらオッケーオッケーという話になって、それが13年前に、一気にスタートしたって感じだね。

下竹)では、明治大学だけでなくて、学生にとっての社会勉強というのが1番強く出ているということですか。

宇崎氏)そうだね、社会勉強ってすごく硬いじゃない。すごい硬い。課外授業って言葉もそうだけど人間対人間っていう。だから人間経験の深い人たちと、まだ人間経験が少ない若者と、突然ひとつの会社とか組織の中で年齢差を縮めなきゃいけない、意識的に。それは学生にとってすごいリスクを背負うことになるんじゃないかって思ったのね。学生であるうちに、もしかしたら嫌な大人、良い大人、馬鹿な大人、賢い大人、優しい大人、怒りっぽい大人もいるかもしれない。そういう体験をしておくと少しシミュレーションになるかなと、社会出る前にね。そういう意識で、町づくり道場の人たちにはJAZZ祭にスタッフとして参加していただいています。バイトではないので、働いても一文にもならないのが非常に僕は切ないんですけども、収益があった場合には寄付もさせていただきました。
3.11の際には、楽器屋さんの多大な協力を得て、全て流されてしまったブラスバンド部の楽器一式を寄贈するために、道場生と一緒に御茶ノ水駅前でチャリティライブをやって募金活動もしたり、JAZZ祭の収益を全部そこに投入して寄贈することができました。そういうこともJAZZ祭でできるんだっていう証明になったの。だから今回はオンラインでやる形だけど、そこでまたもしかしたら収益が上がるかもしれない。その場合は大学のコロナ禍で苦しんでいる学生のための基金とか、医療従事者の方々へ寄付する予定です。

下竹)この13回目のJAZZ祭。一度は台風、その次はコロナ禍による延期を経ての開催です。か、JAZZ祭は当初から対面で行ってきましたが、オンラインの切り替えは大変だったことと思います。オンライン開催に踏み切った思いを教えていただきたいです。

宇崎氏)人に来てもらえない、延期してもソーシャルディスタンスの話もあったし、全く開催できないのではという懸念もあった。ソーシャルディスタンスまでして、生でやるべきなのかという多少の疑問もあり、オンラインで有料で開催するプロのミュージシャン達のライブもみてきて、こんな方法ももしかしたらできるかなと。でも、出演してくださるミュージシャンの気持ちも受け止めなきゃいけないので、皆さんにそういう問いかけをしたら、「いいよ」と賛同してくれました。
いつもお茶の水JAZZ祭をやらせていただいているアカデミーホールで、厳戒体制ながら撮影させていただけるということもあって、じゃあ同じ舞台でスタッフとなりました。トークする時の出演者の方々がね、トークの時に反応がないから、そこだけライブ感を感じられないからやりにくかったかなとも思うけど、でもみなさんテレビのスタジオでの収録とかに慣れているので、難なくスムーズに収録できたと思います。こういう聴かせ方開催の仕方もあるなと、こちらとしては勉強になりました。今年もどうなるかわからないじゃないですか。10、11月に予定はしてますけど、その時はこういうやり方でいけるじゃんっていう自信になりましたね。

下竹)対面でやりたいっていう想いもありますね。

宇崎氏)町づくり道場の皆さんには、ほんとなら生で、皆さんの手伝いがあった上での開催が1番望ましいし、それでこそ初めて道場の活動と言える。オンラインはお客さんの入れ方とか、OBとの接触とか、出演者さんとの交流とかが減ってしまうのでね。ほんとは生でやりたいですね。

~大学について~

宇崎氏)みなさん何年生でしたっけ

下竹)私と山本が新三年生です。

長友)一年生です。

宇崎氏)大学入学したけど、(コロナ禍により)大学行ってんのかって感じだよね。まだ行って間もないよなって感じだよね。でもね、知恵を働かすことが大事だと思うね。コロナに文句言ってもおさまってくれないから。社会に出たらコロナじゃなくて対人間だからね。上司だから言えないとか部下だからこう言っちゃいけないとか。今パワハラとかセクハラとかそういった問題が散らばっていて、その中で家族の問題もあって。君たちその若さで、それから100年時代とか言われているからね、君らあと80年生きるんだよ(笑)

下竹)まだまだ先が…

宇崎氏)俺なんかもう75だけど100まで生きてみせると思ってるからね。あと25年で何しようかって目標を立てたわけ。君らなんかあと70、80年あるわけだから、もう何やったっていいんじゃないの。学校で教わる知識もすごく大事だし、専門の科目のことを身につけることもすごく大事だと思うけど。
人と人の触れ合いとか、何のために生きてるのかとか、いつ自立できるのかなとか、何をやってこの世に生まれて育って生きた証を作ろうかとか、そういうことを町づくり道場を通して考えてくれたらいいなって思ってますね。

~オンライン収録について~

下竹)オンラインの収録についてですが、収録の際の思い出深いエピソードを教えてください。

宇崎さん)今回出演してくださったミュージシャン3人とも女性だし、世代が違うけど、共通してるのは『真面目さ』なの。真面目に音楽やって愛してきた人なの。そういう真面目さが歌ってる時、演奏してる時には鍛錬してきた成果が音にでている。うわーすごいな、やっぱベテランだな小野さんとか、半﨑さんはショッピングセンターで実力を培ってきた本物だなとか、ユッコミラーさんは若いけど、どこで勉強してきたんだろ?って思わせてくれるほどすごい演奏。
オンラインだからどの世代が見てくれるかわからないけど、例えば僕はユッコさんのインスタとかを見てるからどんな人間かわかってるけど、初めてユッコさんをみた時、演奏してるシーンは体が乗り出すような素晴らしいビートだったのね。だから話した時のギャップも面白い。どんな反応するのか世界各国の視聴者の方々に聞いて回れないけど、楽しんでいただきたいなと思いますね。

~最後に~

長友)お客様へのメッセージをお願いします。

宇崎氏)たくさんの人に見てもらいたいわけですから、「オンラインでやる」ということを僕はすごく宣伝したいですね。例えば、生でやるときは地方から来られない人が出てくるんです。「行きたいけど、お茶の水でやるのか…」と、遠くにすんでいる人たちにはなかなか足を運んでもらえない。でもオンラインだったら画面で見てもらえるわけですよね。そういう楽しみかたができるので、本当に全国から参加してもらいたい。それで、これまた世界に向かって発信もしているんですね。海外にいる方々にも見てもらえるので、オンラインにしてよかったなと思っているんです。
そして、出演されるお三方は内なるエネルギーというのかな、スマートなエネルギーなんだよね。ボサノヴァとスウィングジャズ、それからちょっと歌謡曲に近いジャジーな歌。こういったバリエーションの濃さは他にはないという自負がありますので、ぜひ楽しんでもらいたいと思っています。

長友)オンライン配信によって、世界に向けて発信することができるのですね。また、多様なアーティストの参加により、様々な層のお客様に楽しんでいただけるということをお話を聞いて感じました。

長友)今回のお茶の水JAZZ祭の見どころについて教えてください。

宇崎氏)四年位前から小野リサさんをお呼びしたいという話になっていたんですよ。念願かなってようやくOKをもらったの。その後ご存じの通り、台風、コロナ禍などの影響で延期が重なって、今に至ります。
3年前のプロデュース時に、今回は女性だけで行きたいと、そう思いました。こうやって女性がリーダーシップとっていく時代がこんなに盛り上がっているのは今までにないよね。そういうタイミングの中で第13回お茶の水JAZZ祭はオンラインという形だけど、タイムリーなことに全員女性のミュージシャン。是非皆さんの眼で見て体感して楽しんでほしいですね。

長友)女性をピックアップすることで、イベントに世相が反映する形になった。また今までのお茶の水JAZZ祭とは形も内容も異なることが大きな見どころということですね。


4. 終わりに
如何だったでしょうか?
今回はインタビュー前半ということで、JAZZ祭の魅力が伝わるような記事を目指しました!
インタビュー後半も順次公開させて頂きますので、是非ともよろしくお願いいたします!

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