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2022年4月「読んだ!」マンガまとめ

こんにちは。マンガライターのちゃんめいです。

元々マンガが大好きで毎月たくさんマンガを読んでいましたが、マンガライターとして活動し始めてから読む量が尋常じゃなく増えました。できることなら全作品、しっかりとした書評を書きたい...!けれど、現実的になかなか難しいので毎月読んだマンガを全作品こちらのnoteにてまとめています。

あらすじや一言感想が多いので、読み応えのある、または濃密な書評が読みたい方にとってはかなり薄く感じるかもしれませんが、もし良ければ読んでいってくださいませ。この記事が、あなたにとって新たなマンガとの出会いになりますように。

▼ 過去の記録はこちら

ミリオンジョー(全3巻)

4月1日はエイプリルフールでしたね。そこで、「嘘」をテーマにした数あるマンガの中でも私の推し『ミリオンジョー』を読み直しました。 あらすじは、『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』のようにメガヒットを飛ばしている大人気少年マンガの作者が急死するところから始まり…。担当編集が作者の死を隠蔽して続きを描き続けるトンデモサスペンスです。作者になりすましてマンガを描き続ける過程も妙にリアルで面白く、特に最終話にかけての畳み掛けが最高です!

雪と墨(1〜2巻)

前世の記憶を持つ者、1年ごとに違う時代に転生してしまうタイムトラベラー。この両者が織りなす切ないSFもの。 過去と現在、そして未来が複雑に絡まりあいながらも、物語の根底にあるのは人生をかけた愛…。心の琴線に触れまくる神作でした。今月の「もっと早く読めば良かった!」と後悔するほどハマったマンガ、ダントツ1位です。

満州アヘンスクワッド(8巻)

読むアヘン、邪悪なワンピース...など数々の異名を持つ話題作の最新刊。満州国が舞台のアヘンを巡る歴史クライムサスペンスで、見開きページが大体“地獄絵図”なとても攻めた作品。最新刊8巻では、アヘンによる更なる利益を求めて、没落貴族が住む吉林をターゲットに。それぞれの正義、欲望を胸に、命を賭けて戦うスリリングな生き様からますます目が離せない!

夢のあもくん(1巻)

日常に潜む不気味、不条理を描いた“あもくん”シリーズを全編収録した一冊。 例えるのならば、具合が悪い時に見る夢のよう。癖になりそうな中毒性のある描写、ストーリーが最高でした。

ゴールデンラズベリー(1〜2巻)

「第25回文化庁メディア芸術祭」マンガ部門で大賞に輝いた『ゴールデンラズベリー』。仕事が続かない男性と、恋が続かない女性。“続かない”共通点を持つ2人が、芸能界を舞台に仕事、そして恋愛に奔走する物語。

「Real Sound ブック」さんで書評を書いたのでこちらもぜひ。

セシルの女王(1巻)

「私はイギリスと結婚した」でお馴染みのエリザベス1世と彼女が即位から晩年に至るまで仕えた重臣・セシルの物語。 歴史モノなので大体の未来は分かるが、なぜセシルは彼女を支え、女王自身はどんな選択をするのか…セリフや振る舞いなどの細やかな過程が見所です。

ギフテッド(1巻)

連続ドラマとして8年ぶりの復活を遂げ、今大きな話題を呼んでいる『金田一少年の事件簿』。さらに『探偵学園Q』『サイコメトラーEIJI』『BLOODY MONDAY』など、数々の人気作品を手掛けたヒットメーカーで知られる漫画原作者・樹林伸先生。そんな樹林伸先生が天樹征丸名義で原作を務めた最新作『ギフテッド』は、若き天才警察官と不思議な力を持つ男子高校生のバディが織りなす本格ミステリー。

「Real Sound ブック」さんで書評を書いたのでこちらもぜひ。

クロウマン(1巻)

ある日突然ヒーローに改造されてしまった少女の戦いを描くバトルアクション。 従来のヒーローらしい陽な正義感や目的を持たない、すごく新しいヒーロー像が魅力的。そして、音楽が転調するかのようにくるくると展開が変わり気持ちの良い読後感!レトロポップな絵柄もすごく好みです。

十字架のろくにん(1〜6巻)

絶望から始まる新感覚の復讐サスペンスとして大きな注目を集めている『十字架のろくにん』。緊迫感に満ちたストーリーと凄惨な復讐シーンで話題の本作は、「別冊少年マガジン」連載は振るわなかったけれど、漫画アプリ「マガポケ」への移籍でトップクラスの人気を獲得。奇跡の復活劇を遂げたことでも大きな反響を呼んでいる作品です。

作者の中武士竜先生にインタビューさせていただき、作品の誕生秘話やキャラクター作りの裏側についてお伺いしました!本編と合わせて読んでみてください!

恋じゃねえから(1巻)

モデルに対し性的搾取ともいえる歪な関係性を作り出してしまうことがある、そんな芸術の危うさに切り込む作品。性暴力の社会構造、もたらす傷を真っ向から描いた誠実なマンガです。自分には関係ないと思わずに、より多くの人に読んでほしい!

野湯ガール(1巻)

人里離れた山奥や海沿いに在る野湯(のゆ)。そんな野湯に魅せられた主人公が織りなす秘湯探訪紀。 野湯自体がハード&バイオレンスそうで、自分には未知すぎる領域…。でも野湯や周囲の景色が精緻な筆致で描かれているから、自分が実際に体験しなかったとしても野湯をリアルを感じられて面白かった!

るなしい(2巻)

信者ビジネスを営む家で、“火神の子”として生きる高校生・るな。そんな彼女の唯一の理解者であるスバル、そして将来ビジネスで成功したいと望むケンショー。3人の高校生が織りなす、歪で奇妙な青春群像劇を描いた作品。2巻では、るながが内に秘めたカリスマ性、そして強かさが妖しく光り、読者である私たちも、まさに“火神の子”に心奪われていく…とんでもない怪作です。

めぐる未来(1巻)

感情の起伏がトリガーとなり、過去に戻ってしまう“呪いのような病”を抱える主人公・未来。妻のめぐるが何者かによって殺されたことをきっかけに感情が爆発し、彼女が死ぬ前の時間にタイムリープしてしまう…。数あるタイムリープものの中でも、新たな名作誕生を予感させる作品でした。

カモのネギには毒がある(1巻)

『正直不動産』の夏原武先生と『LIAR GAME』の甲斐谷忍先生がタッグを組んだ経済エンターテインメント漫画。コロナ禍で経営が立ち行かなくなってしまった旅館の娘や、ひととき融資に手を出そうとしてしているシングルマザーなど、現代の諸相を鋭く衝いたストーリーが秀逸。経済学者・加茂洋平というキャラクターもすごく個性的で、経済漫画ではなく経済エンターテインメント漫画という言葉がぴったり。

怖習(1巻)

地元に伝わる因習、日常に潜む恐怖、心霊スポットで起きた霊的現象……。SNSで流布された怖い話をまとめたホラー短編集。一つ一つの物語は短いけれど、コマ割りや余白の取り方が独特で、何かがこちらに迫ってくるような恐怖を絵から感じる!

ときめきのいけにえ(1〜3巻)

『死人の声をきくがよい』の作者・うぐいす祥子先生の最新作。猟奇的殺人鬼の家族を持つ少女が織りなす、オカルティック学園ラブコメディ。冷静に考えると、かなり残酷でグロい展開・設定なのに、そう感じさせない、なんとも不思議な作品。1話の吸引力が凄すぎて一気読みしてしまいました…。

ビンテイジ(1巻)

オシャレに無頓着な大学生のエイジが、古着フリークだった父親の形見の「Gパン」と、古着屋で働くアヤメと出会ったことをきっかけに奥深き古着の世界に没入していく。古着についての説明、描写がかなり濃く、読み応えのある一冊。

きみが女神ならいいのに(新連載)

ラブコメ戦国時代に突入していると言っても過言ではない「週刊少年マガジン」で、2022年4月20日発売の21号から始まったラブコメ新連載。

「Real Sound ブック」さんであらすじと現在連載中のラブコメ漫画にはない、注目すべき新たな魅力を紹介しているのでぜひ。

2022年4月雑記

4月といえば、アニメ『パリピ孔明』が放送スタートしましたね!
もともと原作の大ファンだったので一視聴者として放送を楽しみにしていましたが、「ヤングマガジン」さんのアニメ化記念の対談記事で取材・執筆を担当させていただいたこともあり…。声優さんたちが語る作品の魅力や役への想い、そして原作者の四葉夕ト先生、アニメーション監督の本間さんが明かした制作の裏側などなど、少し前からガッツリとお伺いしていたので、もう本当に本当に早く観たかったアニメです。

↓すでにアニメを視聴中の方はもちろん、これから観られる方にもぜひ読んで欲しいです!

アニメ『パリピ孔明』を観ていると、アフリカの諺「早く行きたければ一人で進め、遠くまで行きたければ皆で進め」を思い出します。本渡楓さん演じる英子ちゃんは、置鮎龍太郎さん演じる孔明と出会って、少しずつ仲間を増やして大きな夢の舞台へと進んでいく…。始まりの季節である4月だからこそ、この物語がより一層胸に響くなと。ちなみに、アニメでは本渡楓さん演じる英子ちゃんの「よーし、軍師孔明に命じる。ワープのイベント、私のステージを満員にせよ!」というセリフがすごく好きです。英子ちゃんの無邪気さと、ちょっぴり孔明を信頼し始めたような雰囲気が感じられて、本当に可愛い!!!!!!

3〜4月の間に『パリピ孔明』の対談記事を担当させていただいたことで、私自身もたくさん成長させていただいたなと思います。

…そういえば、先日、ライター・コラムニストの佐藤友美さんの「ライターさとゆみの押しかけ問答部屋」で取材いただいた際、「この先の目標はありますか?」と聞かれた際にこう答えたのですが、

“マンガの数は増えているのに、その魅力を伝える人が圧倒的に足りていないと感じていて。マンガライターを名乗っている身として、誰よりもマンガの魅力や見どころを言葉で伝えていきたい。「描き手」としてのマンガ家さんを支える「書き手」としての活躍を目指しています。”

『パリピ孔明』の対談記事はもちろん、4月で学んだことを活かして、5月も“「描き手」としてのマンガ家さんを支える「書き手」”を目指して頑張ります。

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