彼女の「1番」じゃなくなった日。

わたし、30代半ばの女。独身子なし。
彼女、高校で出会った友人。既婚子あり。
鈴木、仮名。彼女の彼氏から彼女の夫に。

女同士の恋愛とかではないです。


鈴木が現れるまでわたしは彼女の1番だった。
彼女に彼氏ができたことなんか何度もあった。
でも鈴木には勝てなかった。


彼女と出会ったのは高校の時。
なにがきっかけかわからないけど
知らないうちに仲良くなっていた。
働き始めてからも予定を合わせて
月に一度か二度は朝から晩まで遊んでいた。

それが突然

「仕事になった。遊べない。」

とキャンセルされることが増えた。

ひどい時は前日こっちが聞くまで
なにも言ってこなかった。


そんなことが10回を越えたぐらいの時
ツイッターのアカウントを
教えてくれたことがあったのを
なぜかふと思い出して検索した。

覚えやすいしいつも同じ感じのIDだったので
すぐに見つかった。

魔がさしてわたしと遊ぶ約束をした日を
探してしまった。

仕事なんかじゃなかった

鈴木と会ってた。
鈴木の家にいってた。

色々とツイートはあったけど

「今日は鈴木が休みだったから急遽デートしてきたよ(笑顔の顔文字)」

これが一番しんどかった。

3日ぐらい前も会ってるのにね。
わたしと2、3ヶ月ぶりの遊びをドタキャンして
仕事って嘘ついてもデートしたかったんだね。
そっか。

そこで冷めた。
もう友達をやめようって思った。
実際そこからは誘わなかった。
彼女から誘われても流してた。

結婚式の何ヶ月か前に一度会った時は
鈴木の話ばかりだった。

もう知ってる彼女じゃないなぁ
変わったなぁと思った。


結婚式にはきちんと列席した。
友人代表でスピーチもした。
初めてのことだし作文とか苦手だったから
全然作れなくて最後の最後まで考えた。

前日に泊まったホテルで書き上げたスピーチ、
友達にそのまま手紙として渡そうとしたけど
聞きながらモグモグ食事してる彼女たちを見て
呆れてそのまま持って帰った。
地元駅のゴミ箱にビリビリに破って捨てた。

そこでわたしと彼女との関係も終わった。

思い返せば
彼女からスピーチのお願いをされたのも
終わった後のお礼も何もかも
全てがLINEだった。
電話ではなくLINE。
文章で「よろしくーw」だった。

鈴木と初めて会ったのはその結婚式。
スピーチ読む前に挨拶しとこうと思って
披露宴が始まってから高砂へ行った。

座ったまま、ナイフとフォークを離さずに
「あっいつも話聞いてますー(笑)」
「スピーチ楽しみにしてますー(笑)」
だった。
高学歴って聞いてたけど常識はないんだなぁ
って感じた。偏見だけどね。


結婚式の写真ももらえなかった。
スピーチのお礼もなかった。
引き出物は2つだけ。
小さなお菓子と
3000円程度のカタログギフト。
結婚祝いもお返しはなかった。

そっか、その程度か、と思った。

結婚式の写真は欲しかったな。
スピーチすることなんて何回もないし。
「会場付きのカメラマンが撮った
スピーチを読むわたし」を見たかった。
親にも見せたかった。



その後ちょこちょこ連絡は来てたけど
ほぼ全てに既読スルー。
子供が産まれますって届いたけど既読スルー。
引っ越ししますって届いたけど既読スルー。
毎年元旦に子供の写真使った年賀状届くけど
破って捨ててる。
会ったこともない子供に興味ない。

なによりあなたと鈴木に興味ない。


この前連絡先消しました。

おわり。

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