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生活と音

料理をする時は、必ずと言っていいほど、音楽を流している。その時聴きたい音楽をスマホから流したり、ラジオを流したり。

ある日、突如「ヘッドホンで耳いっぱいの音楽を聴きてえ……!!」

と思いたちノイズキャンセリング機能をフル活用して、野菜たちを刻み始めた。


         (🎶熱愛発覚中/椎名林檎)



…………が、人参を切りながら、なんとなく不安になってきた。私は人参をちゃんと切れているだろうか?と。

目でしっかりと、人参がどんどん小さく刻まれていく姿を見ているのにも関わらず、不思議とそんな、不安な感覚になった。

………なんでだろう。

もはや、ヘッドホンから流れる音楽が少しうざったく感じた。

その時、はっとした。

私は、料理をしている時、料理の“音“を聴いているんだ。

人参を切る音、鍋でぐつぐつ煮る音、沸騰しすぎて水が溢れている音、炒め始めた時の音、野菜がしなしなっとなった時の音。

無意識のうちに、この音をたどりながら料理していたことに気がついた。



生活の中には、いろんな“音“がある。

玄関や窓を開ける音。目覚ましの音。

朝誰かが起きてくる足音。珈琲をいれる音。

テレビを見て笑う誰かの音。

すやすやと寝入る瞬間の音。

日々これらの音を聴きながら、たよりにしながら、生きている。

音は時に人を不快にさせるけど、
私はほとんどの音に安心させられることの方が多い。

なぜなら、苦手な職場の人が歩いてくる足音が聞こえた時、先に防御体制に入る準備をしておくことで難なくその場を潜り抜けることができるから。

結果的に自分を安心させることができるから。

(まあそう言いつつも、嫌な音は嫌ですし不快なことには変わりないですけどね)

“音“って大事なモノだな〜と感じたなんでもない日のキロクでした。

p.s.音がない世界で生きている方々の世界ももっと知りたい(私の一番好きな映画5に入る『Coda』おすすめです)。手話も勉強したいなああああと思っております。

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