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(ネタバレ注意)「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」感想

 見てきました、「名探偵コナン 100万ドルの五稜星」。  めちゃ良かったです。やはり怪盗キッドと剣道の達人平次がメインということで、アクション寄りの作風でした。
 あらすじ:函館の大富豪・斧江家に、怪盗キッドがとある刀を盗む予告をし、宿命のライバル中森警部はピリピリ。小五郎(&コナン)も呼ばれています。しかし、キッドは隙をついて刀をまんまと盗んでしまいました。が、目の前には先日キッドにしてやられて恨んでいる服部平次が。
 一方、平次の応援のため同じく函館で行われる剣道大会に来ていた和葉は居合の演舞の練習をしていた医大生・福城聖と知り合います。聖は和葉のことが気になるようで……  また、斧江家の弁護士が殺害される事件が起き、コナンたちはかつて遺されたお宝をめぐる戦いに巻き込まれていきます。       
 ネタバレにならない範囲で感想をいうと、元々「YAIBA」の登場人物である沖田が特に説明なく出てきます(いや、ポスターにもいるんですが)。もちろんコナンにも登場しているのですが、私も最近はテレビシリーズをあまり見れてないので、ここまでがっつり見たのは初めてだったかも。
 土方歳三役、津田健次郎さんの声が最高でした。
 どこかに眠るお宝、事件の真相、平次&和葉、キッドの秘密と大変要素の多い作品ですが、どれもうまく組込まれていて、大変楽しかったです。応援上映とかもこの先絶対あると思います。それくらい各キャラ応援しがいのあるシーンがたくさんありました。

 ここからネタバレありですので、未鑑賞の方はお気をつけください。





ネタバレ:江戸川コナンの正体は工藤新一


すみません、ここから本当に本編の内容を話します。


全般感想  

 北海道のゴールドラッシュのときの金塊を何処かに隠し、それを巡って勢力争いが起こるって、ゴールデンカムイっぽいと思ったのですが……斧江とカドクラ、けっこう壮絶に戦ってましたね。その果てにあった「お宝」が今や無用の長物になっていたというのも哀しい。
 最後の平次と和葉……は、正直あのオチは好みではない……のですが、二人の将来は明るいことがわかってよかった。全力サポートの蘭が可愛すぎた。そういえば蘭、今回は新一と電話してなかったですね。
 終盤は、コナン、キッド、平次、沖田、少年探偵団(とちょっとだけ紅葉&伊織)の協力プレイでお宝の場所を示し、先行するカドクラを追いかけ、事件の真相を明らかにし、福城父子の野望を打ち砕き、平次は和葉の元へ急ぎ、と大忙し。コナン映画あるある、「意味わからん所で戦う」も健在でした。
 今回のゲスト芸能人声優は大泉洋さん。刑事役ですが、全然気づかなかった。昨年の沢村一樹さんに続き、とても自然です。  おそらく前作に続き、大泉洋さんと津田健次郎さん以外のゲスト声優が事前に明かされなかったのではないでしょうか。昨年は声優さんの名前を明かすだけでネタバレ気味になるという事情もあったかもしれませんが。今回は福城聖役に松岡禎丞さん、その父良衛役に菅生隆之さん。お宝を狙う斧江拓三に中博史さん、ブライアン・D・カドクラ役に銀河万丈さん。巫女の神子役に高野麻里佳さん。といったところ。豪華&イケボ祭りですね。私は土方役の津田健次郎さん、沖田役の遊佐浩二さん、伊織役の小野大輔さんの声が好きなのですが、ゲストの皆さんも本当に素敵でした、しあわせ。
 テーマ曲は和風なアレンジでした。ステンドグラス風の紹介画面もおしゃれでした。平次メインの映画(「迷宮の十字路」「から紅の恋歌」)では題材的にも和風アレンジの傾向がありますね。  今回は恒例のなぞなぞはサラッと流されました。その後に先述の怒涛の展開が来たので無理もありませんが……。

あの漫画っぽい??

 最初にも述べましたが『ゴールデンカムイ』っぽいところがいくつかありました。今年実写版も公開された『ゴールデンカムイ』は、アイヌの残した金塊をめぐり、元陸軍兵の主人公・杉元、陸軍第七師団、そして箱館戦争を生き残ったという設定の土方歳三らが戦うという話。五稜郭・土方歳三・金塊・三つ巴の戦いというところでどうしても連想してしまいます。まあ私が金カム好きなのでなんでも結びつけちゃうというのはあるけど。(この項はそんな感じの勝手なオタク語りです)
 まず舞台、五稜郭。五稜郭はゴールデンカムイ終盤の舞台ですが、そこにたどり着くまでにちょっとした謎解きのようなことをする場面があります。今回の映画では五稜郭にてお宝の場所を探すのに、なかなか複雑な謎解きをしています。このあたりも近いです。
 この映画では土方歳三(回想)を津田健次郎さんが演じられています。津田さんはゴールデンカムイでは狙撃手・尾形役です(金カムの土方役は中田譲治さん)。終盤に出てくる鬼丸(『YAIBA』の登場人物で沖田のライバル)も津田さんが演じられているため、それを印象づける遊び心+最近のツダケン人気にあやかったのかなぁと思いました。いずれにせよ津田さん大好きなので嬉しいです。出だしからツダケンボイスが聞けて大興奮だったのに、終盤も聞けて最高でした。
 今回のゲストキャラで言うと、福城親子役の松岡さんと菅生さんもゴールデンカムイ出演者です(それぞれ宇佐美上等兵と永倉新八役)。宇佐美は尾形と、永倉は土方と関係の深い人物ですので、キャスティングする際にそこら辺も考慮があったのかもと想像したりしてます。  最後に細かいことですがお宝を巡って争う一方の名前が「ブライアン・カドクラ」。ゴールデンカムイにも「門倉」という人物が登場します――こんな悪い人ではないですが。金カムで武器商人といえばトーマス、強欲な感じの人といえば「親分と姫」編の農場主のエディー・ダンがいます(そういえば親分役は今回カドクラ役の銀河さんでしたね。ややこしいな😄)。もしかしたら函館にまつわる「カドクラ」という共通のモデルになるような人が現実にいたのかもしれない。

キッドの真実

 最後の最後に明かされた衝撃の事実……コナン(新一)の父、工藤優作とキッド(黒羽快斗)の父、初代怪盗キッドである黒羽盗一が双子の兄弟である、ということ。したがってキッドとコナンは従兄弟なのですね。父親が双子なだけであんなに息子同士が似るかい、というのは置いておいて、これはかなり重大な事実です。 盗一の弟子で新一の母である有希子もこのことは知りません。となると同じく彼の弟子であるベルモットは? という話にもなってきますし。
 また容姿に関して、有希子が見ても気づかないくらい盗一と優作は似てないということになりますが、それだと快斗と新一が似ていることに矛盾が生じます。つまり、有希子が知っている盗一がそもそも変装である可能性がある。今作ではずっと刑事に変装していた盗一。もしかしたら普段は既存のキャラクターの誰かになりすましているのかもしれません。
 というか、そもそも盗一は死んだことになってるのでは? それをきっかけに快斗が跡を継いだわけで、彼が生きているとなれば様相が180°変わります。なぜ盗一はそんなことをする必要があったのでしょう。彼が黒の組織に潜入している(だからこそ優作は黒の組織を簡単に潰せると思っていた)みたいな展開もあるのでしょうか。うーん。  
 余談:双子(2次元・3次元とも)が好きなので内心めちゃくちゃ盛り上がっています。


次回予告

 次回映画は長野県警回のようです。諸伏兄弟好き敢ちゃん&由衣さん好き私、歓喜の涙。楽しみ。  

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