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よろこばしい再読の夏

この夏は、新しい本を読むだけではなく古い本の再読もいくつかしていました。

読書というと、いつも新しい本を、決して振り返ることなくするタイプの人もいるかと思いますし、ジャンルによってはそれでもよいのですが、私の場合は物覚えの悪さもあるのか、再読がけっこうな割合を占めています。

毎年読む本もありますし、10年から20年ほどまえに読んだ本をもう一度とりあげて、時間の流れとともに自分の受け取り方がどのように変化したのかを見つめ直す読書もたびたびおこないます。

それは二度目、三度目の読書によって、より深く作品の中に入り、より深く自分自身を知る過程でもあるのです。注意深く本を選ぶ限りにおいては、再読こそが真の読書であるといってもいいのです。

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