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まだ早すぎるのか。アップルとアマゾンも欧州向けのストリーミングサービスのクオリティを下げて提供中

急に世界中の人々がリモートワークをはじめ、大勢の子供たちが自宅からオンライン授業を受け始めた結果、逼迫しているのは個々のサービスの帯域幅だけでなく、ブロードバンドの帯域幅そのもののようです。

これに対応するため、アップルの提供する Apple TV+ とアマゾンの提供する Prime Video では、欧州向けのストリーミングについて映像のクオリティを下げていると報じられています。

すでに Netflixも、YouTubeも同様の対応をとっていますので、これで巨大な動画配信サービスはすべて足並みを揃えたといっていいでしょう。

もちろんこの対応は国によって、そして地域によっても違うので、今後アメリカ、日本などでも同様の対応が取られるかはモニタリングされているそうです。

この状況をみて思い出すのはやはり、「企業のネットが星を被い、電子や光が駆け巡っても国家や民族が消えてなくなる程情報化されていない近未来」という、攻殻機動隊の映画の冒頭のエピグラフです。この言葉は作中ほどではないにせよ、いまの我々の星の状態を示しているといっていいでしょう。

これだけネットが世界中をつないでも、対応は国家レベルで分かれていて、オリンピックへの対応であってすら「人類スケール」での思考はなかなか見られません。そもそも、ネットワークのスケールそのものが真の情報化の理想に比べれば貧弱ですので、国や地域の差を見せつけてしまいます。

これが幸か不幸か、2020年時点での人類のステータスなのです。

(追記)

一方で「ネットワークへの負荷を低減するためにゲームをやめよう」といい出している人がいて、さっそくデマとして批判されています。

そりゃ、ゲームの利用する帯域幅は動画に比べれば格段に少ないので、ゲーマーの数が動画を見ている人よりも何十倍も多くない限り、比較の対象にすらなりませんよね。実際のところ、動画を視聴している人のほうが多いでしょうし。



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