川をみてきた

わたしの住んでいる所は、盆地と言って、周辺が山にかこまれた平地です。

その中央あたりを、南から大きな川が流れていて、北に流れて行き、ずいぶん流れた後、西側に方向をかえています。

阿賀川という、日本有数の大河で、日本海に流れ込んでいます。

その川には500メートルの橋が、私の地域あたりでは架かっていますが、川幅が500メートル近くあるわけではなくて、30メートルくらいの幅の流れがいくつかあって、別れて流れています。

これが、もっと下に行くと、一本の大きな流れになるようです。

自分は、職場が、その川に近いので、朝、出勤前に、川べりに行って、川の流れを10年くらい、たびたび眺めてきました。

そして、いくつか気がついたことがありました。

台風などで、大雨が降ると、増水するのですが、水の量がもどって、見てみると、川の形が、変わっているのです。

いつも流れを見ていた場所に行ってみると、少し上流の石が押し流されてきていて、そこは石が溜まっていて、川が遠くにずれていることがありました。

そして、しばらくして、また台風が来たりすると、その溜まった石が押し流されて、また、流れが手前に来たりします。

大水のたびに、川の流れの筋が、変わってしまうのでした。なので、流れを観る私のポイントも変わるのでした。

あと、流れる水の色が変わります。

例えば、台風等で大水が出ると、水は茶色になり、中洲あたりに生い茂っていた柳の木が、根っこから起こされてしまい、流されていったりします。

そして、1日がすぎると、茶色の水は黄土色にかわり、日々、色が薄くなっていくのですが、ある時期には、青っぽいような、緑っぽいような美しい色に変わるのです。

ああ、きれいだなあ、なんて思っていると、だんだん、色が失われ、しだいに、つまらない感じになったりします。

これから、台風が来るので、たぶん、増水するんじゃないかと思うのですが、川は、また様相が変わることでしょう。