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#45 あなたの目的地は

※この小説はメタバース(仮想空間)やWeb3(どんな方にもBigチャンスが落ちている新しい時代)が舞台のお話です。

そんなに遠くない未来に、衣・食・排泄・お風呂以外はバーチャル世界で完結するようになると言われています。

そんなバーチャル世界のリアル情報、自分の体験談+未来がこうなったらいいなぁ♪を折り混ぜた、日記となっています。

読み手のあなたは、この物語を読んだり、実際に開催されるメタバースのイベントの中に入り込むうちに、

だんだん自分のいる場所が現実か、バーチャルか、わからなくなるようなコンテンツとなっております。

初めて読む方は、必ずこの記事に目を通してからお読み下さい。



その入り口はごく一部の人にしか開かれず
ほぼ都市伝説のようになっていた

選ばれた人にしか与えられない世界
時々何かのきっかけで、迷い込むこともあるらしい
その場所の名は

【New World】ニューワールド

この地に足を踏み入れた者は、新しい別の道へ繋がれる。
その理由はわからないが、この地では何かをみつけるきっかけが待ち受けているらしい。


私は年始からメタバースの世界で豪華な賞金がもらえるクエストのイベントに参加していた。

客船を持っている私は、まず海の宝石を探しに行き、なぜか見つけたはずが、運営さんにはカウントしてもらえずそのイベントから脱落の通知が来た。

でも、旅は続いた。
イベントの冒頭に説明されたように、糸のような光の指す方向へ進んでみた。

いつもならAI搭載のAuto機能で目的地を入力し、自動運転にしちゃうけど、今回は目的地が不明のため自分で舵をきらなくてはいけなかった。

途中小さなヨットのような船も並走し、潰さないか怖かった。

そのヨットにはまだ小さな女の子と、何か小さな生き物が乗っていた。
私からは何か認識できず、けむくじゃらの何かがちょろちょろ動いているように見えて気になっていた。

私は人と同じ身体、思考を持っているが、着眼点が少しずれているようで1つ気になるともうこれがずっと気になってしまう。

あの子も何かを探してクエストに参加しているのか、いやBoTかもしれない。

最近メタバースの世界でAIが活動の幅を広げてきた。
人と同じように返事をし、会話を成立させる。
しかも人より気の利いた事を話し、相手に寄り添うようになってきた。

人の知能を超えるとは聞いていたけれど、感情の部分まで追いついてきてると聞くと、もうAIとか人間とか気にしていたら、きりがないかもしれない。

私が想像つかない事が、きっと世界中の水面下では繰り広げられ、地下の世界でぐつぐつ煮えたぎっている。
この技術達が私の足元まで浮き出るころには、もう自分の周りをAI達が取り巻いているだろう。

あの子に目的地で会えたらお話聞いてみよう。
人好きの血が騒いでいた。

パチンッ
あれ。
私の船についているルナテックコネクションの明かりが消えた。
それと同時にさっきまでいたあの女の子の船も消えた。

夜の海はうす暗く、静寂に包まれ急に心細くなった。

今日は新月、しっかりワールドにも反映されていた。
ルナテックコネクションも暗くなったままだった。

少ししたら暗闇に目も慣れて来て、星達が自分達の輝く出番がやってきたぞ。
とばかりにキラキラ輝いていて、怖くないよ。とささやいてくれた。

一瞬あのビシュヌの事を思い出した。
そうだ。あの時私は使命のヒントをもらった。
あれから色々な事が起きたなぁ。

楽しかった思い出を思い出していたら、遠くにうっすら街が見えてきた。

AIの液晶モニターに映し出された周辺の地図を見て、目的地にピンを差し、自動運転に切り替えた。

自動運転に切り替えた事で安心したのか、いつの間にか眠りについてしまった。

目が覚めると私はまだメタバースの世界の中にいた。

ちょうど港に入り、船を停泊するタイミングだった。
びっくりする事に私の巨大な船は無数の船と船の間を衝突すれすれで間を縫うように進み、大きな港に入っていった。

街に灯りはあれど、人の姿は見えなかった。
私の泊めた船とは反対の方向へ昨日の小さな女の子の船が進んでいったのが見えた。

あの子目的地一緒だったんだ。
会ってBoTか確かめよう!と心がわくわくした。

次の日、街の中心であろう場所へ散歩してみた。

クエストは続いていた。
私の所有するアイテムの中にあの宝石が入っている。時々取り出し眺めては見とれていた。

私にもまだ、賞金のチャンスあるかもしれない。諦めずクエストを継続することにした。ここがゴールなら、参加している人に会えるはずだとヒントを探すように探してみた。

人が集まっていくところへついて行くと、街の中心辺りに人が行き交う巨大なドーム型の広場があった。

そのドームの中に踏み込んだ瞬間にびっくりした。
色んな人の話声が耳元で聞こえる。

全ての話が聞こえるのではなく、私が頭の中で考えているワードに関連した内容の話だけだった。

これはなんのための機能か知りたくて、私は「やっほー」と色んな人に話しかけてみた。
私の特技は初めて会った人と、昔から知り合いだったんじゃないかというくらい打ち解けて話せる事。

驚いてすぐ立ち去る人もいるけれど、私のように人懐っこい人もいて、このドームの秘密を喜んで教えてくれた。

ここは雑談ドームと呼ばれている。
情報交換に使われていて、ドーム内にいる人達の思考を身体に流れる電流を通し、足から地面に張り巡らされたネットワークの糸で紡いだ絨毯へ伝導し、その絨毯からAIが思考を読み取り選別し、自動でマッチングしてくれ欲しい情報を脳波に流れて循環、拡散、収集が出来るというシステムだ。

ようは自分の欲しい答えや問題解決のヒントになる情報を自動で繋いでくれるらしい。

スゲー。

私はこのテクノロジーの凄さに唖然とした。
これ便利すぎる。

私の欲しい情報。頭で考えてみた。
今年の目標を考えたいから、必要なスキルや、Web3・AI時代の活用法とか、人と人の繋がりをどう支えていけるのか。

など適当なワードを思い浮かべてみた。

「もう少し奥の方へ進んでみろ」低い声がすぐ返ってきた。

言われるままに進むと、小さな女の子とネコの姿が見えた。

昨日気になっていたあの子。
BoTかどうか確かめたかったから早速声をかけてみた。

「ねぇねぇお嬢ちゃんお嬢ちゃ~ん
昨日小さな船に乗って港に入って来たんだよね?」

小さな女の子は最初は目が点になっていたが、ねこちゃんの顔を見てアイコンタクトを取ると、すぐニコっと笑ってくれた。
私の得意な相手の懐に入り込めたのが一瞬でわかった。

可愛いキラキラした目の奥に本気が見えて、この子は絶対にAIじゃないと確信した。

可愛い。こんな無邪気に笑う子いるんだな。とても不思議な雰囲気をまとい、ネコちゃんを引き連れていったいどんな目的を持ってこの地に来たのか聞いてみた。

女の子は(Tao)タオ 、ねこちゃんは(Mimo)ミモ 。今までの物語のようなお話を色々聞かせてくれた。
途中私達の会話の中に誰かわからない人も混ざって色々教えてくれた。

広場にいる人達の8割が旅人らしい。
そしてこの場所はニューワールドという街で、人生の道半ば、迷ったり、困ったり、スキルUPしたりしたい人がひしめき合い、情報交換をしている。

Web3界隈では有名らしいが、全ての人に扉が開いているわけではなく
人からヒントを聞いたり、本当に必要だと思う人にしか道は開かないようだ。

こんなにこの広場には人がいるのに、クエスト参加者の人には出会わず、広場で問いかけたけど反応は1つも無かった。
昨日から、イベント主催者の方からの通知も一切来なくなっていた。

私はもしかしたらクエストとは別の世界に迷い込んだのかもしれない。

そういえばもう長い時間現実(オフライン)に戻れていない。

そんな事を考えていた時、「武装商船団を訪ねるといい」とあの低い声が飛び込んで来た。

私とタオちゃんは夜その武装商船団が集まる酒場へ訪ねた。
ローブを着た人が奥で手招きをしている。

その人の活動を教えてくれた。
見せてくれた活動内容は、私の好きな世界観だった。

名前は(Leon)レオン みんなからは(Len)レンと呼ばれていた。
みんなから慕わられ、周りにいる方達を見ているだけでレンさんの人の成が見えるようだった。

仲間を募り何かをしていく途中という事がわかった。
とても楽しそうなお話だったので、私もタオちゃんもその武将商船団の乗組員になる事を決めた。

私のやってみたい野望にもみんながいてくれたら心強いから。自分にとってもとても良い出来事だった。

ワールドのピンにフェイバリットスタンプをして、また来れるようにした。
みんなでちょくちょく集まり作戦会議をするのだ。

この地に訪れた者は自分の可能性を伸ばすヒントや答えをもらい、また人生という旅に出る。
そしてリアル(オフライン)という広い世界で生きていくのだ。

私は賞金がもらえるクエストには失敗したけれど、そんなものより何か大切なものを見つけた気がした。

そろそろ一旦私も帰ろうかな。
ポケットに手を入れて海の宝石の形が変わっている事に気づいた。


私の宝石は地図とコンパスになっていた。

いや。クエストはちゃんと続いていたんだ。
あの宝石が私の2024年の道しるべになった。

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この地図に、これからの目的地を決め
その場所を目指す目標が決まった。
みんなも巻き込んでこの目標の地図を完成させる。

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(航海日記辞典)

※1 メタバース・・・仮想空間に自分の分身を置き、現実には不可能な時空を捻じ曲げ様々な場所へ行け様々な事が体験できる。

※2 Web3・・・一言で説明すると、分散型インターネット。一部に集中した物事を分散させる事で、誰もが発信できる時代。誰もにチャンスが与えられる時代の仕組み。まだまだ何かは私もわかっていない。道半ばだ。

※3 ニューワールド・・・新世界DAOというWeb3界隈でお仕事にしたい人達がスキルUPに利用できるDAO。紹介制で仲間になる事が可能。
最先端な技術や、知識の情報交換もされていて、私はここで世界が広がった。

※4 ルナテックコネクション・・・Lunatech Connection)
- 「ルナテック」は「月の技術」という意味で、月に関連する高度な技術を示しています。- 「コネクション」は「つながり」という意味で、人々を結びつけるネットワークの性質を表現しています。

※5 BoT・・・ひと昔はゲームなどでコンピューターと呼ばれていたポジションの名称。昔は組み込んだプログラム通りに動いていたが、現在はAIの導入により読めない展開がくりひろげられるため、メタバースや私生活の中で増えてきている。

※6 ワールド・・・メタバース内で無数の世界や部屋がある。その名称




◼️MEGURUの航海日記
イベントのアーカイブ完成しましたYO♡

次回のMEGURUの航海日記のメタバースイベント(^^)お楽しみに♪


■#33・#34の物語にも出てきたコラボメタバースイベントのアーカイブ動画はこちら♪




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