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金正恩の被災地慰問。

先日来の大雨で北朝鮮の鴨緑江が氾濫、
あたり一帯冠水したエリアを金正恩将軍さまがボートで視察する映像が流れていました。
 
鴨緑江、なんと懐かしい名前。
昔ガキのころ、明治天皇と日清戦争、日露戦争という映画が流行り、
帝国陸軍は勇躍鴨緑江を渡って清や露西亜に攻め込んだもの、
幼心にワクワクしたものです。
その位置関係を知りませんでしたが
中国との国境に流れていたことを今回、知りました。
 
この処日本でも線状降水帯による大雨で各地が被災しましたが
北朝鮮でもおなじ現象が起きていたようです。
防災施設、堤防なんかは貧弱でしょうから被害はさぞ甚大、
人民たちの困窮に拍車がかかることでしょう。
 
そんな被災地の被災者を、金正恩将軍さまが慰問、お見舞いする様子が報じられていました。
粗末なテントの中を、
どこか学校のような教室?の中を、
人民と膝つきあわせ、時に子供を抱き上げたり、おいしいご馳走を上げたり、豪華な?プレゼントをしたり、
まあ、なんて心やさしい領導さまでしょう。
 
そして、そんな領導さまを
万歳し、足踏みならし、歓呼して迎える人民たち。
なかには本当か芝居か判りませんが感極まって?目頭を押さえる人民も見えます。
 
これまでは将軍さまははるか高い壇上から手を振り、
それを人民が仰いで万歳をする構図でしたが
今回は将軍さまと人民がおなじレベル、
しかも今回は、今迄なかった、将軍さまが子供をだきあげたり頭をなでたり、子供が将軍様の顔にキスしたり、
将軍様と人民が身体を接触するという「未聞」の振舞い、
従来からはガラリと変わった様相を呈しています。
 
どうしちゃったのでしょう?
あの国で、私たちには窺い知れない何かが起きているのでしょうか。
 
なあんて思いながらテレビの画面をながめていたら
北朝鮮ウオッチャーとかコメンテイタと謂われるひとたちが
 
「あれは金正恩が自身の『偶像化』を狙っているんだ」
とか
「自身の『人気取り』で、あゝいう活動をしているんだ」
なんて言っていました。
 
あんな独裁的な国でもそんなことが必要なのかな?
なんて思ったのですが
 
そういえば
どこかの国でも、
地震や洪水などの災害があると必ず被災地に見舞いに出かけ、
体育館などの避難所で膝をついて話しかけ、被災者とおためごかしの会話をする人がいることが、ふと頭をよぎりました。
あの人もそういえば、世襲の人でした。
 
そうなると、
ウオッチャーやコメンテイターが「偶像化」とか「人気取り」と言っていた言葉が
なんだか納得できます。
そうかあの人も、そういう目的で被災地に行っていたのか。
 
あゝ見えて、何かと自身のレゾン・デートル、
「象徴」というあいまいな存在を維持するもの大変なんだな、
ちょっと同情したりしちゃいました。
 
ヒョットして金正恩領導さまは、そのマネをしたのかもしれません。
 
国のトップに立つというのも、なかなか大変なことのようです。
お察し申し上げますが、
大変ならサッサと辞めればいいだけの話。
 
と思ったりする、キョウこの頃でございます。
 
ハヒフヘホ。
 
(2024.8.19.)

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