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美術の秋でない、猛暑の美術 

台風が近づくと気圧が低くなることと関係あるのでしょうか、
きょうみたいに台風が接近してくると血流がよくなって?気分がハイ、
心ウキウキ・ソワソワ、どこかへ出かけたくなります。
 
以前、車を運転していた時代は台風が来ると芝浦桟橋、晴海埠頭、レインボーブリッジなどに行って暴風雨を体感、楽しんだものですが(レインボーブリッジは通行止めになって拒否されてしまった)
車のない今、さて、どうしよう?
 
そうだ、以前から気になっていた展覧会、上野の美術館に行ってみよう、
きょうだったら空いているだろう、
いや待てよ、
折角行っても休みでガビ~ン! 
なんていうことが最近多いから念のために確かめてみよう、
 
と見たら、ガビ~ン!
台風で休館、危うく無駄足を踏むところ、
確認しておいてよかった。
 
ということで振り出しに戻り さて、どうしよう。
美術館つながりで目黒美術館でも覗いてみようか。
 
覗いたら「武井武雄展」、
聞いたことのない名前、入ってみたら
あらまあ、メルヘンチックな童画の作品展。
武井武雄という存在、初めてしりました。
 
こう見えてもわたし、
星菫派として、可憐、乙女チックな画家、作品を愛好、
高畠華宵、加藤まさを、竹久夢二、中原淳一、蕗谷虹児、松本かつぢ、
更には「きいちぬり絵」の蔦谷喜一などなど、
男としては結構網羅、コレクションもしてきたつもりでしたが
不覚にも、武井武雄、知りませんでした。
 
展示をみて、
なるほど、大正ロマンの自由な時代の空気を目いっぱい吸い込んで
モダンで豊富なイマジネーション、ウイットに富み、素朴、可憐、奔放溌剌、多少の諧謔、
様々な要素を取り込んで吐き出す多彩な画家、
 
大正~戦前~戦後、
「コドモノクニ」や「赤い鳥」、「キンダーランド」などで活躍した画家らしいけど、
わたしは幼稚園時代「キンダーランド」を愛読していたけど、当時、そういう目では見ていなかったので気がつきませんでした。
 
その他、製本、造本(「刊本」というらしい)などにも趣味性を発揮、独特の美意識に貫かれた芸術性あふれる、時に前衛性ももった書物を残したりしていて
 
何も期待せずフラリと入った目黒美術館、
意外な、予想以上の収穫でした。
 
と書いてもわたしの拙い記述では理解してもらえないだろうから百聞は一見に如かず、
時間のある人は見るべし。(25日まで)
 
時間のない人は
エッセンスが「別冊太陽」として7月に出てるけど、ほんの一部の紹介でしかない。
でも片鱗には触れられる。
 
ついでに「婦人之友社」が出している「友之供子」「号月二」 を買ったけど、
これが結構時代の雰囲気を感じられて、おもしろかった。
 
台風に乗って飛んできた 失われていた童心。
 
(2024.8.16.)

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