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第36週 社会起業家 田口 愛


はじめに

今週の世界で活躍する女性は社会起業家でMpraeso合同会社CEOの田口 愛さんです。


お生まれ

田口愛さんは1998年岡山県にお生まれです。
生まれてすぐに父の仕事の関係で幼少期の一部をポーランドで過ごされているそうです。

子ども時代


3、4歳のころ、田口愛さんは曾祖父家に遊びに行く度に曽祖父が「よく来たね」と言ってチョコレートをくれたそうです。田口愛さんはその金の紙に包まれ、まるで宝石のようだったチョコレートを何カ月も大切にとっておき、発表会の前など、ここぞというときに食べて元気をもらっていたそうです。

小学校高学年になられ、テストや中学受験など、多くの挑戦に立ち向かうとき、いつもその存在に支えられ、自分の人生の重要な瞬間はチョコレートなしには頑張れなかったと感じることが増えてきたと感じておられたそうです。

そのうち、「自分が食べているチョコレートの先にはどんな人がいるんだろう」という疑問が生まれ、図書室で調べ始められたそうです。

そこで日本に輸入されているカカオの8割がガーナ産だということがわかり、同時に、自分と同じくらいの年齢の子どもが農場で重労働を強いられていることを知られたそうです。

それ以来、チョコレートを食べる度に「自分しか幸せになってないのでは」と複雑な気持ちを抱くようにもなり、いつかガーナに行って現実を見たいと考えるようになられたそうです。

大学生になりガーナへ

田口愛さんは国際基督教大学に入学され、2018年6月 初めてガーナに渡航されました。

大学進学と同時にアルバイトを始め、資金が貯まった1年生の夏休み、学校が終わったその日にガーナに向かわれたそうです。

カカオが栽培されているジャングルは言語が異なるため、英語がギリギリ通じる都市とジャングルの中間にあるアマンフロム村を目的地に決め、そこに2か月滞在されます。

村でチョコレートを食べたことのない村人にチョコレートを作られ、

70代の老人も、「こんなに美味しいものは生まれて初めて食べた」と感動された経験をされたそうです。


日本帰国後

帰国後、田口愛さんはガーナから持ち帰ったカカオを持って日本のショコラティエを回られ、村人たちのカカオを日本のチョコレートにしようと考えられました。しかしガーナのカカオの豆の品質が粗悪で、買ってもらえないということがわかりました。

この経験から田口愛さんはガーナの村人が作ったカカオの品質をあげ、足のいく価格で買い取ってもらえることに取り組まれました。

2018年11月 グラミン銀行でインターンをされ

さらに2019年8月 GOUNOU(ベナンのチョコレート企業)でインターンをされています。

良いカカオを作るため台湾やインドネシア、タンザニアなど世界各地のカカオ農園を巡って、品質を高めるための工夫を学ばれました。

そして2020年5月 Mpraeso合同会社を設立されます。

田口愛さんはカカオの品質に応じた買取価格の実現するために政府と粘り強く交渉を重ねながら、既存のシステムを応用する方法を考えつかれました。

そのコンセプトは以下の通りです。


まず、Mpraesoが農家から品質に応じた価格でカカオを買い取り、それをココボードに納める。その後、ココボードにはMpraesoのカカオを他と混ぜずに管理してもらい、日本のカカオ商社に仕入れてもらう。そこからMpraesoのラベルが付いたカカオを日本のショコラティエに高く買ってもらい、最終的に商社から日本での取引額に応じた利益をMpraesoに分配してもらうのである。

この複雑な仕組みは、ビジネス的リスクがあり、これまで大手の商社が足を踏み入れてこられなかったのだそうです。

2020年8月、コロナ渦中に日本でできることはないか考え、田口愛さんはガーナにチョコレート工場をつくるためのクラウドファンディング行われました。すると、開始翌日に目標の100万円を集め、1カ月と少しの期間で400万円以上の支援を達成されました。

2021年1月には、「MAAHA」というチョコレートブランドを立ち上げられます。

クラウドファンディングの評判もあり、すぐに百貨店から、「取り組みを応援したいから買取で良いから取り扱わせて欲しい」と連絡をもらった。

まだ工房もできていなかったため、急遽自宅の物置を改装して保健所の許可を取られ、ショコラティエと2人でチョコレート製造を開始されました。

そして「西武池袋本店」のチョコレートパラダイス2021で出店され、バレンタインデーのこの時期に、名だたるチョコレートブランドと並んで、この商品が陳列されることになったそうです。


最初は数種類の板チョコと「ガトーショコラ」のラインナップだったが、現在はクッキーや季節限定フレーバーなども製造・販売しておられます。


将来はガーナに暮らすのですか。というインタビュアーの質問に田口愛さんは以下のように答えられています


チョコレートの起業は、あくまで手段なんです。わたしは「わたしにとって住みやすい国作り」をしているつもりです。自分にとって、先進国は窮屈でした。
ガーナで、マラリアにかかって何度か死にかけました。マラリアは潜伏期間が2週間ほどあり、発症すると突然、関節が動かなくなるんです。24時間以内に治療を受けないと重症化し、しばしば死にいたります。あるとき、森のなかで動けなくなり、「あたしはここでカカオの木になるんだな」と思いました。たまたま、にわとりが来て、それを追いかけていた少年に発見されたりもしました。見つかるのがあと2時間遅ければ死んでいた、という経験もあります。


以下の記事を参照してこの記事を書きました。



めぐめぐがすごい思う田口愛さんのこと

1小さい時に思った疑問を大切にされて、大学入学後すぐにその夢を叶えるためお金をためすぐ実行されていること。

2そしてその時の課題を解決するためにすぐ他の国々を回りインターンをされていること。

3そして今の活動が最終目標ではなく、更なる世界の問題解決のために活躍されるビジョンを持っておられること


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