見出し画像

山羊座のついて

山羊座について

私は天体、星座や占いに詳しいわけではないのですが、以前にも綴った『夢日記』の二つのメモがこの絵本の原案になっています。

【扉の向こう】
一面、真っ白な雪の中を歩いていると、森の入り口に辿り着きます。その森の入り口はドアがついていて、それを開けなければなりませんでした。なんの躊躇いもなくそのドアを開けると、そこには図書館のような棚だらけの、広大な部屋があったのです。
高い天井まで続き、端から端まで続く棚をよく見ると、瓶の中に沢山の種が入っていました。そこはきっと世界中から集められた種を集めて保存する場所、シードバンクの夢だった。

私は映画や漫画、風景など、見たものがすぐに夢に反映されやすいように思います。
実際、世界の植物、食物の原種がなくなってしまうというニュースをどこかで見た後の夢なのです。
品種改良された食物ばかりに溢れる世界に変わった昨今、温暖化が進み、過酷な環境下で耐えられる作物を作るには、原種が必要不可欠だというニュースを…
詳しいニュースはわからないのですが、実在するシードバンクの記事を貼っておきます。

【超高層階のプール】
夢の中で、私はとても焦っていて、目の前に広がる25メートル(たぶん)プールの水をどうにかして、早く抜かなければいけないというミッションを持っていました。プールの栓を抜くだけでは間に合わないと、とても焦っていたのです。
そのプールがあるのは超高層ビルの屋上でしたが、焦りに焦った私がとった行動はプールの水をホースで地上に撒くことでした。
地上にいる人たちは皆、きっと雨だと思ってくれるだろうと思いついた行動でしたが、その撒いた水は氷となり、何故か空中で浮いて輝いていたのです。

この夢もきっと、それに近い映画や物語を読んだあとだった気がします。

このような二つの夢が繋がり、私のイマジョナリーフレンドの少年が主人公となったのが今回の絵本の始まりなのです。

さて、何故少年は山羊座なのか…
それはキャラクター設定にありました。

少年は優しく、いつも手伝ってくれるけど、とてもおっちょこちょい。

山羊座の元になったギリシャ神話のパーンという神様がいるのですが、こんなエピソードがあります。

天上の神々がナイル川のほとりまで降りてきて華やかな大宴会が行われましたが、宴の途中で突然怪物テュフォンが現れます。
テュフォンはギリシア神話に登場する半神半獣の怪物で、最大最強の存在と伝えられています。
そんな怪物が現れたものですから、宴を楽しんでいた神々は慌てふためき、天上へと逃げ帰りました。
そんな中一番慌てていた牧畜の神パーンは、魚の姿に化けてナイル川に飛び込み逃げようと試みます。
しかし、あまりにも急ぎすぎたために、「下半身は魚、上半身はヤギ」という、とんでもなくおかしな姿になってしまったと言われています。
その時に神々がその姿を気に入り、皮肉にも星座に残されたのが山羊座の由来となっているようです。
牧畜の神パーンにとっては少し不名誉な物語。

こんなエピソードがおっちょこちょいな少年と重なり、可愛らしい少年は実は山羊座の神様だった…という設定にしたのです。

ちなみにギリシャ神話でのパーンはローマ神話では、ファウヌスという神様と同一視されていて、家畜と農作物を守る神であったとされています。

絵本を読んだ方は、この二人の神様のエピソードを見てきっと、何故坊っちゃんが野菜や果物の種を欲しがったのか、わかったかも知れませんね。

画像1


いただいたサポートは環境活動を行なっている団体などに寄付します!!どうぞよろしくお願い致します。