静嘉堂@丸の内 「初春を祝う 七福うさぎがやってくる!!」

♪うさぎ うさぎ なに見てはねる 
ということで今年は卯年。鳥獣戯画のうさぎさんも一際元気よく見えるのは、間違いなく気のせいだと思います。

静嘉堂文庫は私の中ではかなりイメージチェンジされた印象を持ってます。
世田谷の岡本にあった時、私が初めて出かけたのはたぶん2002年頃、
雨が降ってひっそりして、チラシも堅いイメージでした。
2021年の「旅立ちの美術」ではファン要素が前面に出て驚いたものです。
その時過去のチラシを全て出していて、画像ないかなと探したら公式Twitterに見つけました。チラシをクリアファイルにしちゃえって、こういう発想好きです。

丸の内に来た途端「@」がついてますからね。確かに「静嘉堂文庫美術館」だと岡本のあの敷地・建物のイメージが強いので、間違って向こうに行かないようにという願いも込められているのかもしれません。リニューアル記念ということで国宝「曜変天目」も出ずっぱり。以前は数年に一度しか見られないイメージだったけど、身近になった気がしてありがたいことです。

前置きが長くなりましたが、展覧会はまず「日之出」横山大観でご挨拶。
やはり引き締まりますね。
メインは「木彫彩色御所人形」五世大木平蔵 まぁ可愛らしくて賑やかです。
並べるの大変だっただろうなぁ。どの角度で置いたらいいかと考え出したらキリがなくなりそうです。お顔を岩崎小彌太ご夫妻に似せたのが頷けます。

私にとってのヒットは「兎」堂本印象 実は私に静嘉堂文庫の存在を教えてくれたのはお茶の先生なのですが、つい先日サントリー美術館「京都・智積院の名宝」展で見た堂本印象の襖絵の話をしたら、「私、堂本印象好きなのよ」と先生がおっしゃったのです。次のお稽古でまた先生に報告しなくては。岩﨑さんの還暦祝いの引出物が、堂本印象の兎図扇とは粋ですね。
他にも「梅花双兎図」沈 南蘋(しん なんびん)は江戸時代の画家たちがお手本にした中国の画家で、クネクネした梅の構図が面白いです。

茶道具が充実しているのも静嘉堂ならではです。楽焼の「兎香合」惺入 がでてました。干支の香合をみるとお正月だなぁという気がします。
「波兎文撫肩平釜」西村道仁 はこの作者のものと特定されていることが貴重なことです。「金襴手雲龍文銚子」永楽和全 ひたすらキラキラで、これでお酒注いでもらったら飲む前に眼が酔っ払いそう。。。

出光美術館を見た後に昼食をとってからのはしごでしたが、内容濃すぎて最後は訳がわからなくなりました。ホワイエで休憩しながらまた展示室に入り直す、を何度か繰り返し、一応全部きちんと見たはず。「七福うさぎ」だけかと軽く見ていた私が浅はかでした。反省。やっぱりただならぬ静嘉堂、なのでした。

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