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母乳さんをコントロール出来るのか!?~母乳さんを我がモノにする過程の見える化(前半)~

※デリケートなお話なので、苦手な方はご注意ください。

仕事復帰するママにとっての死活問題は2つある。

1.保育園に入れるかどうか

そしてその次に問題なのは

2.母乳をどうするか

ではないだろうか。

◆プロローグ

保育園に入れることが分かって、産後3ヶ月で仕事復帰するとなった時、私もどうしようかと思っていた。

だって、母乳が出すぎるの。

これを聞いて、たぶん子育てに関与していない人からすると、「ん?だから何が問題なの?」って思うでしょう。逆にママたちは「だよねー!!」と共感してくれると思う。

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わたし自身、仕事復帰するにあたって何十人という先輩ママに相談した。「フルタイムで復帰したいんだけれど、時短を選択している人が多いのはなんで?」「仕事復帰後の朝と夜のスケジュールはどんな感じ?」「母乳はどうやってコントロールした?」などなど。そして、一番心配だったかつ相談に乗ってもらったのは、母乳問題だった。

母乳問題は非常にセンシティブな問題で、
母乳で育てたいのに母乳が出なくて困っている人もいれば、出すぎて困っている人もいる。母乳が出る仕組みは勉強したら色々あるんだけれど(産後1週間でどれだけコントロールするかで母乳の供給量は変わる、など)、勉強してその通りにしても、最終的に出ないものは出ないし、出るものは出るのだ。

私は圧倒的後者。母乳が出すぎて困っていた。

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母乳が出すぎて何が困るか、分かる?

私、自分がそうなるまで全く分かっていなかった。だって欲しいのに出ないのは困るけれど、出すぎるなら、出た分捨てればいいだけだ。何が問題なんだろうって思っていた。

もうね、母乳が出すぎるのも問題だらけよ。自分の健康を脅かす。

まず私は、出産の痛みが消えていない産後3日目に問題が起きた。
胸がめちゃくちゃ大きくなり、かつ岩のようにハっていた。びっくり。え、これ胸?岩のように固いんですけど。生産されすぎた母乳が胸の中で行き場をなくしていた。そして、胸が痛くて眠れなかった。比喩ではなく、本当に文字通り胸が痛くて眠れないのだ。胸がカチコチ。病院でブロックアイスをもらって、ひたすら冷やしていた。夜中に。持っている手が冷たくなってきてブロックアイスを持ちたくなくなるんだけど、それ以上に胸が痛い。ちなみに友人は、胸がハリすぎて副乳が出来た。産後少しでも寝たいのに、胸が痛くて眠れない日が来るなんて。

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産後2ヶ月経った時には、別の問題で困っていた。
子どもの泣き声を聞いただけで、あふれてくる母性・・・じゃなくてあふれてくる母乳。母乳さんにあふれんでもよろしい、と言ったところで、需要よりも多く供給されてしまった母乳さんは、子どもの泣き声をスイッチにあふれてくる。いや、今あふれなくていいんですけど…ブラを通り越して服まで濡れてきたんですけど…という状態。そして母乳のシミってなかなか洗濯でとれなくて、ただでさえ産後の育児で大変な時に、母乳のシミ落としに奮闘していた。

また、お風呂の時間も問題。お風呂でちょっとでも血流が良くなったら、噴水のように母乳がピューっと噴射される。え、え、どうしよ、湯船がよごれちゃう、と思う暇もなく、ただただ噴射されている母乳を見守るしかない。

出すぎる母乳をおさえるために母乳パッドというものが世の中にはあるけれど、それも限界があるほど母乳が出る。

そして、解決策として私は、出すぎる母乳を搾乳していた。
搾乳とは、文字通り、乳しぼりである。
時短を狙って買った電動搾乳器で、乳しぼり。
牛の乳ではなく、もちろん自分の乳しぼり。
当時朝ドラで乳しぼりをやっていたので、
思わず絞られる牛の気持ちに想いを馳せたりしていた。
「あぁ、この牛たちって乳が出てるってことは、そのたびに妊娠させられているのかしら。あなたたちも大変ね。」って。

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さて、そんな出すぎる母乳さん。
職場復帰まであと1ヶ月に迫った時でさえ、1日8~9回母乳で授乳をしていた。
しかもさらに、1日2回の搾乳。

これはマズい。
非常にマズい。

私はあと1ヶ月で職場復帰するのだ。
生後2ヶ月の子どもにとって、1日9回の母乳は普通かもしれないけれど、
私はあと1ヶ月で職場復帰。

しかも私は、時短を使わずフルタイム復帰を選んだ。
つまり、朝7時~保育園から帰ってくる夜7時までの12時間、母乳を出さなくても大丈夫な身体にしなきゃいけない。

12時間て。日中2時間おきに授乳しているのに、12時間って。
出来るのか、そんなこと。

でも出来なきゃ困る。
仕事中に母乳が出たら、どうすればいいのか分からない。
授乳室なんてない。
あったとしても、コンセントがついていないと、搾乳できない。
手で絞るのは限界があるほど母乳が出るのだ。まさか2時間おきにトイレにこもるわけにもいかない。

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↑1回あたりの搾乳でとれた母乳の量。どんだけ出るねん。
何としてでも、この出すぎる母乳をコントロールしなければならない。

当時の私の状況をまとめよう。

<当時の状況>
90%母乳。仕事復帰に備えてミルクに移行したい。
◆理想
朝7時前と夜7時の2回のみ母乳で、他はミルクという身体にしたい。
◆現状
朝7時~夜7時まで、8回ほど母乳。夜は寝て欲しいので22時30分のみミルク。夜は電動搾乳器で搾乳し、出すぎた母乳は廃棄。
ミルクに移行するにあたって心配なのが、乳腺炎になること。
今のところ、授乳しなければ母乳があふれてきます。服もぬれるし、困る。


私の作戦は、1回分ずつミルクに移行するという計画。
では、どのようにしたのか、メモ魔による事実を共有しましょう。

まずは、作戦前の授乳スケジュール。

◆母乳コントロール前

<母乳コントロール前>
3:45 母乳1回目(右10分→左5分)
8:05 母乳2回目(左15分)
8:55 母乳3回目(右9分)
10:55 母乳4回目(右12分→左8分)
13:45 母乳5回目(左11分)
14:35 母乳6回目(右10分)
16:10 母乳7回目(左11分)
17:00 母乳8回目(右9分)
18:05 母乳9回目(左18分→右4分)
22:35 ミルク100cc

1日母乳9回、合計122分。
7時~夜7時までの間だと、8回。

これを、1回分ずつミルクに移行した。
当時、友人からこんなアドバイスをもらった。
「搾乳してまだまだ残ってるー、という状態で母乳を乳に残してミルクあげちゃう。人体の不思議で、作っても残ると作らなくなると産院でいわれてそのとおりだった。」

ほほう。つまり、胸がハッったから、母乳が出ちゃうからと言って、供給された母乳をあげちゃうとダメなのだ。
母乳さんが「あら、やっぱり需要あるじゃない。このペースで供給するわ」となっちゃうということだ。

「まだ残っている」という状態を作ることで、「あれ?需要が少しずつ減ったかな?そしたら供給量も減らすわね。」と母乳さんに思わせないといけない。

このペース配分を間違えると大変で、一気に需要を減らすと、
「需要が激減した?でも急に供給減らせないんですけど!え、在庫余っちゃうよ!だってもう作っちゃってるもん!」ってなり、
余った在庫を置くスペースが足りなくて、結果乳腺炎を起こす、と。

ペース配分を間違えると大変っていうところは、金融緩和の利上げのペースと似ていますね!

ちなみに乳腺炎って、母乳が詰まっている状態です。
母乳って血液のようなものだから、
血管がつまっちゃった状態、と言えば、危機感は伝わるでしょうか。
熱も39度ぐらい出ると聞いた。

そう、乳腺炎にならないように、血管がつまらないようにしながらも、
母乳さんに徐々に供給量を減らしてもらう。
そのために徐々に需要を減らしていく。

こういう風にしました。

そして1週間後の結果は・・・?

◆母乳コントロール1週間後(仕事復帰まであと3週間)

<母乳コントロール1週間後>
4:15 母乳1回目(左16分)
7:10 母乳2回目(右11分)
9:20 ミルク140cc
11:10 母乳3回目(右10分)
11:50 母乳4回目(右5分)
14:15 搾乳あげる50cc
14:20 母乳5回目(左4分→右13分)
17:15 母乳6回目(左5分→右13分)
18:10 母乳7回目(左10分→右13分)
22:30 ミルク100cc

1日母乳7回、合計94分。

1週間で、母乳9回→7回に減らせました。
が!まだまだです。
母乳さんの目線でいくと、
朝7:10に需要にお答えして在庫を出した後、次11:10にまた在庫出していますからね。
いやいや、4時間しか経ってませんから!

でも、コントロール前は2時間だったのだ。
2時間で「次の在庫出してねー」というサインをもらっていたことを考えると、4時間で伸びただけでもすごい。

でも果たして、このペースで間に合うのか…!?
仕事復帰まで、あと3週間。


◆母乳コントロール2週間後(仕事復帰まであと2週間)

<母乳コントロール2週間後>
7:35 母乳1回目(右13分→左4分)
8:45 母乳2回目(左16分)
11:00 搾乳あげる60cc
14:20 母乳3回目(左8分→右7分)
16:20 母乳4回目(右5分)
17:00 母乳5回目(左12分→右2分)
18:20 母乳6回目(左13分→右2分)
22:30 ミルク80cc

1日母乳6回、合計82分。

1週間で、7回→6回に減らしました。1回かい!と思いながらも、焦らずに。
夕方になると耐えきれなくて、けっこうなペースであげちゃってますね…
これ良くない。
このペースで間に合うのか…!?
仕事復帰まで、あと2週間。


長くなってきたので、続きは次回に。
果たして、仕事復帰までに完全に母乳コントロールが出来るのか!?
次回へ続く。

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