風のように生きたい

誰とも関わらないひととき

木々は風にゆられ、ささやいてくる。

長い時間ここにこうしていると

動けないことが幸せだと。


トンボが波乗りするように枝を飛びわたってる

楽しそうだね


どこからか子供の声が聞こえ

大人にならない自由さを耳が捕えた。


風のように生きたい


沸き起こる熱い言葉の重みを感じていると

室内に間違って侵入したうるさい蠅の羽音が線を引いた。

網戸を開け、外へ促してるのに気づかないのか出ていかない。

そうか、東西を開けないと風がわからないのか

そう思い風道を作ってやる。


蠅のルール

人のルール

ちっぽけな殻の中にいるようで

木々に笑われたようで、恥ずかしかった自分。



風のように生きたい。





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