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新型コロナXBB.1.5

本日2つ目です。

緊急事態宣言も終了し、
無料PCRもなくなり、
今後はコロナの株の検索もあまりされなくなるとおもうのですが、
新型コロナXBB.1.5の話です(少し旬が過ぎた気もしますが)。
オミクロンはこれまでBA~だったのに、なぜXBBなんでしょうか?


Covid-19: What do we know about XBB.1.5 and should we be worried?

BMJ (Published 19 January 2023)


XBB.1.5とは?

XBB.1.5は、XBBとXBB.1に続く、もう一つのオミクロン亜種である。
科学者たちはこの亜種を「クラーケン」と名付け、パンデミック発生から3年が経過した現在、私たち全員が経験している「variant soup(異種のスープ)」と区別しています。
Xは、これらの亜種が2つ以上の亜種の組み換えによって生まれたことを意味します(この場合はBA.2.10.1およびBA.2.75.2)


オミクロンの亜種です。

いきなりXが出てきて「?」と思いましたが、

頭文字X(峠を走るのが早そうです)は、
2種類の亜種ウイルスの遺伝子(BA.2.10.1とBA.2.75.2)が
組み換えを起こしたことを表すようです。



UCL遺伝学研究所所長で計算システム生物学のフランソワ・バルー教授によると、
・XBB.1.5は、スパイクタンパク質にF486P変異が加わっており、
XBB.1とは異なっている。
・この変異により、XBB.1.5の祖先であるXBB.1.1よりも免疫回避性はわずかに低下しているが、感染力は高まっている。


XBB.1がさらに変異を起こして、

XBB.1.5となり、感染力が高まっているようです。


XBB.1.5はどこに広がっているのか?

世界保健機関(WHO)は、XBB.1.5が38カ国に存在すると報告しています。
英国健康安全保障局(UKHSA)は、2022年の最終週に配列決定された全SARS-CoV-2サンプルの5%未満であるにもかかわらず、英国で優勢になる可能性が最も高い2つの変異体のうちの1つであると述べています。
同機関は、この変種が「免疫逃避特性」と「高いACE-2結合親和性」を併せ持つと説明し、より高い感染性につながる可能性があると述べています。
"XBB.1.5が現在の波の後に発症率の増加を引き起こすことはもっともなことだが、この広がりを確認するには現時点では早すぎる "とUKHSAは述べている。

ご存じのように、すでに結構広まっており、

従来の免疫が効かない、感染しやすいかもということです。


一方、欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、XBB.1.5が欧州連合および欧州経済領域全域で優勢となり、"今後1~2カ月以内にcovid-19の症例数が大幅に増加する "可能性が「中程度の確率」であると述べています。
米国では、疾病管理予防センター(CDC)が、この亜種は「急速に広がっている」とし、国内における症例の約28%を占めると推定しています(2023年1月7日)。
"XBB.1.5は、世界的に頻度が上がることが広く予想されており、近い将来、世界の症例のかなりの部分を引き起こす可能性がある "とバルー教授は述べています。
"そうは言っても、XBB.1.5が単独で大きな波を引き起こすかどうかは疑問が残る。"

急速に広がっているそうです。


重症化するのでしょうか?

まだ検討中ですが、WHOによると、XBB.1.5は "重症度の潜在的な変化と関連することが知られている変異を有していない "とされています。
これは、ECDCが、XBB.1.5が、これまで流通してきた他のオミクロン亜種よりも重症化する兆候はないとしていることからも支持されているようです。

現時点では、重症化を恐れる必要はないようです。


現在のワクチンは、XBB.1.5を防げるのか?

XBB.1.5については、具体的なワクチン効果の推定値はまだ出ていませんが、WHOは、"これまでで最も高い免疫逃避 "を起こす可能性があると警告しています。
そのエビデンスによると、mRNACOVID-19ワクチン(ModernaやPfizerなど)の3~4回接種+BA.5感染、または中国のコロナバックワクチンの3回接種+BA.1、BA.5、BF.7への過去の感染経験がある人は
"XBB.1.5.5の高い中和価を誘導しない "とあります。


ワクチン3-4回うっていてBA.5にかかった人は、
中和抗体できにくいそうです。



ECDCはまた、その前身であるXBBとXBB.1が「ワクチン接種者の血清の中和能が著しく低下している」ことを警告しています。
にもかかわらず、同機関は、「時間の経過とともに衰えている証拠があるとはいえ、EUではオミクロン変種が優勢であり、現在利用可能なワクチンは、重症化に対して依然として有効である」と述べています。
XBBに特化したブースターワクチンが必要かどうかはまだ明らかではありませんが、専門家は、対象者は可能な限り利用可能なブースターワクチンを接種するよう呼びかけています。

理解が難しいのですが、

XBBは置いといて、「まだオミクロンが優勢だから現行のワクチンうっておいてね。」っていうことでしょうか?

XBBに効くか知りたいのですが。

厚労省も、型落ちのBA1対応2価ワクチンでも何でもいいから、うてって言ってるようです。


XBB.1.5は心配する必要があるのか?

XBB.1.5をめぐる多くの証拠はまだ収集・検討中ですが、専門家は、現在のところこの変種に警戒する必要はないとしています。
オックスフォード大学のアンドリュー・ポラード感染免疫学教授は、アストラゼネカのワクチンを開発したチームを率いて、BMJ誌に次のように語っています。
新しい変異体が出るたびに、パンデミックの新しい危機を告げるのではないかという恐怖心を煽らないように注意する必要があります。
XBB.1.5が、刻々と変化するCOVID19の変異体の中で浮かんでは消える他の変異体よりも懸念されると考える理由はありません」。


そんなに、気にすることはない、

パンデミックを煽るな、ということですね。

どこかの国の専門家は「第9波が来るぞー、大変だぞー」って、
煽ってたような...。


ポラード教授は、少なくとも英国では、医療システムがCOVID-19だけでなく、すべての患者に対応できるようにすることに焦点を当てる必要があると述べています。
「今日の英国では、私たちを病気にする多くの非パンデミックウイルスのひとつに過ぎないcovid-19の新規感染が問題なのではなく、私たちの医療・社会保障制度における能力、資金、スタッフの慢性的不足が問題なのです。
私たちは、冬に予想される感染症による圧迫を計画しなければなりませんし、今後数十年にわたって増加する高齢者人口に対応するための資源を開発する必要があります」と、彼は述べています。
「これらは解決するのが簡単な問題ではありませんが、パンデミックとは異なり、科学の飛躍や短期的な解決策によって簡単に解決できるものではなく、政治的な隔たりを越えて共有される我々の健康に対する長期的なビジョンによって解決されるのです。

コロナだけが特に問題ということではなく、

今回のパンデミックを契機に、

医療社会保障制度の充実、

我々国民の医療健康に対する長期的な考え方の共有や擦り合わせ

を話し合って行く必要があるということでしょうか。

(これまで、肺炎=>老衰死として亡くなっていたような高齢の方が、コロナ陽性だからといって救急病院に搬送されるような事態など?)


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