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GLP-1ダイエットについて

今日は朝から雨です。
黄砂は意外と飛んできてないみたいです。
それより、最近地震が多いのが気になります。

なるべくコロナから離れて、
違うネタを。
今回はGLP-1ダイエットについて。

以前はGLP-1ダイエットといえば自由診療のみでしたが、最近、
「肥満症」を対象疾患としたウゴービ皮下注(セマグルチド)に対して、
製造販売承認が取得されたようです。

だれでも使えるわけではなく、適応は、
高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のいずれかを有した肥満症患者
ただし、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。
「BMI:27以上で2つ以上の肥満に関連した健康障害がある。」
もしくは「BMI:35以上」

そもそもどんな薬なのでしょうか?


Mayo Clinicより

GLP-1 agonists: Diabetes drugs and weight lossです。


2型糖尿病治療薬には、血糖コントロールを改善するだけでなく、体重減少につながる可能性のある種類があります。
この種類の薬剤は、一般にグルカゴン様ペプチド1(GLP-1)作動薬と呼ばれています。
その他に、体重減少と血糖コントロールの改善をもたらす可能性がある2つ目のクラスの薬剤は、ナトリウムグルコースコトランスポーター2(SGLT-2)阻害剤です。 これには、canagliflozin(カナグル)、ertugliflozin(ステグラトロ)、dapagliflozin(フォシーガ)、empagliflozin(ジャディアンス)などが含まれます。


糖尿病の薬のうち、
GLP-1作動薬と、
SGLT-2阻害剤がやせる作用があるとのことです。


体重減少は、どのGLP-1製剤を使用するか、またその投与量によって異なります。
ある研究では、リラグルチドを使用する場合、約4.8~7.2kgの体重減少につながることがわかりました。
セマグルチドを使用して生活習慣を改善した人は、約15.3kg体重が減ったのに対し、セマグルチドを使用しなかった人は2.6kg減少したという研究結果が出ています。

GLP-1に加え、生活習慣を改善するとかなりやせるみたいです。
(もともと100㎏ないとこれ程体重減らないでしょうけど)


GLP-1アゴニストクラスの糖尿病治療薬は、一般的に毎日または毎週投与される注射剤で、以下のものがあります。
デュラグルチド(トルリシティ)              (週1回投与)
エキセナチド徐放製剤(ビデュリオン)   (週1回投与)
エキセナチド(バイエッタ)                     (1日2回投与)
セマグルチド(オゼンピック、ウゴービ)(週1回)
リラグルチド(ビクトーザ、サクセンダ)(1日1回)
リキシセナチド(リキスミア)                  (1日1回)
セマグルチド(リベルサス)                     (1日1回経口投与)


自分で薬をきちんと飲めない認知症の一人暮らしの糖尿病の方の治療には、週1回製剤は助かります。
(トルリシティは現在、出荷調整中のようです)


これらの薬は、GLP-1と呼ばれるホルモンの作用を模倣しています。
食後に血糖値が上昇し始めると、これらの薬剤が体を刺激してインスリンをより多く分泌させます。多く分泌されたインスリンは、血糖値を下げるのに役立ちます。 血糖値を下げることは、2型糖尿病のコントロールに有効です。しかし、GLP-1薬がどのように体重減少につながるかは明らかではありません。 GLP-1は、胃から小腸への食物の動きを遅くするようです。その結果、満腹感を早く、長く感じることができるため、空腹感を抑制し、食べる量を減らすことができるようです。

効果としては、
胃腸の動きを抑えることで、空腹感がへるようです。


GLP-1やSGLT-2阻害剤には、血糖値をコントロールし、体重を減らすだけでなく、他にも大きな利点があるようです。
これらの薬剤の中には、心不全、脳卒中、腎臓病などのリスクを下げる可能性があることが研究で明らかにされています。 これらの薬を服用している人は、血圧やコレステロール値が改善されていることが分かっています。 しかし、これらの利点が薬によるものなのか、それとも体重減少によるものなのかは明らかではありません。

いろいろと良い作用があるようです。

確かにその効果が、薬の作用そのものか、
やせて健康になったかはわかりにくいですね。


GLP-1薬の欠点は、1種類を除いてはすべて注射で投与しなければならないことです。そして、他の薬と同じように、副作用のリスクがあり、中には重篤なものもあります。
一般的な副作用は、しばらく服用を続けると改善されることが多いです。 より一般的な副作用には、以下のようなものがあります。
吐き気、嘔吐、下痢

自己注射は少し抵抗あるかも? 
副作用は胃腸障害が多いようです。


低血糖は、GLP-1系薬剤に関連する、より深刻な副作用です。
しかし、低血糖のリスクは、スルホニル尿素やインスリンなど、 血糖値を下げることが知られている他の薬剤を同時に服用している場合にのみ上昇することが多いです。
甲状腺髄様癌または多発性内分泌腫瘍の個人または家族歴がある場合は、GLP-1製剤は推奨されません。
研究では、これらの薬とラットの甲状腺腫瘍との関連が指摘されています。 しかし、より長期的な研究が行われるまでは、人間へのリスクは不明です。また、膵炎にかかったことのある人には勧められません。

他に血糖降下剤のんでなければ、
それほど副作用として低血糖にはなりにくいらしいです。

まだまだ新薬なので、長期的副作用は不明と。

甲状腺腫瘍と関連あるかも?


すでに説明した薬は、2型糖尿病の人に適応されます。また、リラグルチド(サクセンダ)を高用量にした薬もあり、これは糖尿病でない人の肥満治療薬として承認されています。

これまでの引用は基本、糖尿病の治療に関連しての説明でした。
米国では以前から肥満症に適応のある薬(サクセンダ)があります。

サクセンダ(日本未承認)の適応は、
米国では、「BMI ≥30kg/m2(肥満)または≥27kg/m2(過体重)で関連併存症(高血圧、2型糖尿病 、高脂血症)がある場合に承認されている。」
なので、ウゴービと同じく処方に縛りはありますね。


一方、糖尿病学会から以下の見解がでてます。

GLP-1 受容体作動薬および GIP/GLP-1 受容体作動薬の適応外使用に関する 日本糖尿病学会の見解(2023 年 4 月 12 日

今般、一部のクリニック等において、2 型糖尿病治療薬である GLP-1 受容体作動薬や GIP/GLP-1 受容体作動薬を、適応外使用である美容・痩身・ダイエット等を目的として自 由診療での処方を宣伝する医療広告が散見されます。
また、肥満症を適応とする新規薬剤の 臨床試験では、BMI ならびに肥満に関連して有する健康障害についての参加基準が厳格に 定められています。 医師とくに本学会員においては、不適切な薬物療法によって患者さんの健康を脅かす危 険を常に念頭に置き、誤解を招きかねない不適切な広告表示を厳に戒め、国内承認状況を踏 まえた薬剤の適正な処方を行ってください。
また、特に本学会専門医による不適切な薬剤使 用の推奨は、糖尿病専門医に対する国民の信頼を毀損するもので本学会として認められる ものでないことを警告します


「減量用の薬は、食事療法、運動療法、行動療法と一緒に使用するもので、それらの代わりに使用するものではありません」し、
当然生活習慣を改善せずに薬を止めると体重も元に戻りやすいとおもわれます。

加えて、適応外使用ですと、
添付文書上の効能・効果以外の目的で使用したことになりますので,
原則として,医薬品副作用被害救済制度給付の対象になりません。


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