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許されズル | 絵本日記『長靴をはいた猫』

連日映画のCMで「長ぐつをはいたネコ」が紹介される。そうすると私は絵本の方の物語を思い出す。

この物語はwikiによるとヨーロッパに古くから伝わる民話とのこと。遺産として猫しかもらえなかった三男がその猫の働きにより異国の王様のお姫様と結婚する、という猫が三男の身を助ける感動物語。という見方がある。

しかし、私はなぜか猫ときくとどこか自由でずる賢いイメージを持ってしまう。そうすると、そもそもこの猫は自分のために三男を利用して立身を測ったのではないか、と穿った見方をしてしまう。

すると、やっぱり最後にこの猫はちゃっかり貴族になっているではないか!なんと賢い猫なんだ、と私なんかは思ってしまう訳である。

「あなたは犬派、猫派?」と問われると犬を飼っていた私は犬派だ。犬が好きなだけで無く、価値観も犬的なものを大事にする傾向にある。忠誠心、ルールを尊重、愛嬌などなど。そして何故か猫的な価値観はずるく感じてしまう。愛想を振わず自由奔放、でも甘え上手なところがあったりなど。自分が苦手だからだろうか。それでも猫は愛される。見た目やしぐさがかわいらしい。

子ども向けの絵本ながら、世の中渡っていくのにはずる賢さも必要だよ、という厳しい現実を生き抜く上での術が面白く描かれている絵本。猫には手を借りるんじゃ無くて、知恵を授けてもらおう、と思う。

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