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著名建築家ホテル①⑥ シタディーン なんば大阪

ホテルの魅力としてホスピタリティと双璧を成す ”建築や内装デザインの美しさやユニークさ” ということでまとめている、泊まれる建築シリーズ。

シタディーン なんば大阪(2020年開業)

有形文化財に指定されている髙島屋東別館がホテルに転生✨ 建物は1934年に建てられた松坂屋 大阪店。名古屋にあるザ・コンダーハウスの前身だった名古屋銀行本店なんかを手がけた鈴木禎次さんによる建築。

竣工当時、その美しいアールデコ装飾と路面に設けられたアーケードに注目が集まったそうだけど、松坂屋としての歴史は30余年。その後、髙島屋の所有に変わってからは史料館と1階の店舗以外はオフィスとして使われていたから、良い状態を保ったまま残っていたんだとか。

松坂屋時代からの大理石でできた大階段エレベーターホールが必見なのはもちろんのこと、百貨店のショップを模したホテルの装飾もとても素敵。

たとえばエレベーターホールの照明は昔のままだけど時計の装飾はモダンなものになっていたり、新旧がうまく調和していて、ホテルの中に百貨店があるような、百貨店の中にホテルがあるような・・。メルヘンなんだけどシックでもあって、その繊細なバランスがまた素晴らしい✨

ロビー横にある燻製ものを扱う勘田亀吉ではルームキーを提示すると飲み物がいただけて、燻製マヨネーズ燻製醤油をつけた燻製するめなんかをカウンターで試食させてくれたり、ここの特徴でもあるファサードを眺めながらお茶が飲める北川半兵衛では同じ茶葉から作った「抹茶・煎茶・ほうじ茶・和烏龍茶・和紅茶 五種飲み比べセット」があったり、一風変わった食あそびも。

トップの写真にした28平米のスタジオダブルにはプレミアエグゼクティブのように客室内にキッチンはないけど電子レンジは完備だし、宿泊者なら誰でも使えるラウンジに簡易キッチンがあるから、ちょっとした調理も可能。キッチンを使うことはないけど、あるという安心感がいいし🤣、キッチンや電子レンジつきのホテル(サービスアパートメント)は近隣のお店からのテイクアウト品を気軽に持ち帰れるのが嬉しい。

以前、同じく著名建築家ホテルとして記事にした御堂筋沿いのロイヤルクラシックに比べると、大阪難波のよりディープなエリアに突如エレガントな建物が出現したようなアンバランスな感じがあって、メルヘンとシックの繊細な調和とも相まって、ちょっと不思議なホテルでした✨


・トップの写真は公式サイトのものを利用しています

新たな視点がもてたり、世界が広がったり、楽しい気持ちになりますように・・✨