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情報の信頼性を判断するために私がやっていること

情報がカンタンに検索できるというのは本当に便利ですよね。
私も専門外の情報を得る際には、手っ取り早く検索から始めて、ヒットしたサイトを上から見ていきます。
でも、上位の中にもパクリのような記事や疑問を感じるような記事がたくさんあるんですよね。
専門外のことだから、それが本当に正しいのかどうか判断が難しいので、きっと間違った情報をつかんでしまっていることも多々あるのだと思います。

私が総合情報サイト「All About」で執筆を始めたのは、情報の氾濫とユーザーの混乱を感じて、結婚式について調べている方に正しい情報を得てもらいたいと思ったから。
All Aboutには担当プロデューサーがいて、ガイドとともに正しい情報を発信しようという姿勢を保ち続けていますし、
そういうコンテンツを見て取材をしてくださるメディアは同じような姿勢を持っているところがほとんど。
きちんとコンテンツをつくっている様子がわかるので安心してご一緒できるんです。

できれば花嫁さんたちにもそういうきちんとしたコンテンツにたどり着いてほしいのですが、今のご時世それは非常に難しい。
一時期世間を賑わせた、質の悪い記事を量産するサイトは一掃されたと思いきや、SNSのように形を変えて発生し続けています。
きっと今後もダメ記事はゼロになることはないし、そういうものほど検索では上位に上がってくるでしょう。
自分の専門分野についてならダメ記事はすぐにわかるので、そこでやっている私なりの情報の信頼性チェック方法を書いてみます。

執筆者は誰か?

誰が書いているのか、明記されているでしょうか?
そして、その人は信頼できるプロフィールを持っているでしょうか?

私は執筆者がわからない記事だったらそこで離脱します。
執筆者のプロフィールも合わせて確認しましょう。

例えば、ウェディング関連の情報の中には、女子大生がアルバイトで書いているような記事もあります。
「ウェディング大好きな大学生です!」「ウェディングプランナーを目指しています」とプロフィールを明らかにしているならまだいいほうかも。
専門性がなくても間違いが起こりにくい内容の情報なら、ウェディング好きな女子が書いている前提で読めばいいことなので。

ただし、許容できるのは「こんなアイテムがカワイイ」「今のトレンドはコレ」といった情報までです。
最近見かけたギフトのアイディアの記事に、テーブルコーディネートの一環で各席にギフト・ボックスを置いておき、披露宴の途中でそのボックスをゲストに開けてもらう、というものがありました。

でも、ボックスを開けるタイミングが「デザートタイム」と書いてあったんです。
で、開けるまでの料理はどこに置くんでしょうか?
ウェディングプランナーとして実働している人間からすれば、物理的に実現できないものとすぐに判断できる、ある意味ありえない情報なんです。
斬新だけれど、実現性がないことがわからない執筆者であり、そういう記事を精査なく上げているサイトであることがこれで判明します。
だから、執筆者のプロフィールのチェックは大事なんです。

でも、きっと一般の人だったら「ステキ!私もこのアイディア取り入れよう!!」と細かいことは考えずにパッと飛びついてしまうはず。
プランナーは、そのままで実施が難しいものについてはアレンジのご提案をしますが、意図や印象が変わってしまう場合もある。
読んだ人が、プランナー経験のない女子大生が書いたものなんだ、じゃあエッセンスだけ参考にしよう、と考えてもらえるような出し方をすれば、その記事も「間違った情報」から「1つのアイディア」に昇格しますし。

もっとも「ウェディングプランナー」と名乗っていても、「自称」に近い人もいるので注意が必要なのですが……。
次のチェックに続きます。

同じ情報が他にも出てくるか?

同じ検索ワードでヒットしたものを複数読んでみましたか?
信頼性の高いサイトにも同じように書かれていましたか?

最初に見た情報だけで、全てを知ったと思うのは危険です。
その情報が正しいかを判断するために、別のものにも目を通して、裏付けを取ることも大事です。

私が校閲に関わっているある仕事での出来事。
こんなの聞いたことがないぞ、と思うマナーに関する文章が校閲対象として手元に届きました。
そこに書かれていたことは、私の中では間違ったマナーという認識。
手持ちの本やネットなどでいろいろ調べても、その文章のマナーが正解という根拠はやはり出てこず。
執筆元に根拠を確認すると参照サイトのURLを提示され、これに書いてあったからこの内容になりました、と。
どうも、検索して真っ先に出てきたサイトを参照して、裏付けを取らずに執筆したようなのです。
参照サイトの執筆者や運営者を見てみると明らかに専門外。
閲覧数稼ぎのためにそのマナーの記事を載せているように感じるものでした。

1つのことに特化したサイトは一見専門サイトに見えますが、アフェリエイト目的で信頼性に乏しいものも数多く存在します。
大手のものも個人のものも、幅広く読んでみて判断する。
できれば書籍、特に古い本も合わせて参照する。
マナーのように変遷がある内容でも、複数の情報を参照して吟味することで、変化したものなのか、単なる間違いかを判断できます。

パクリではないか?

今や学術論文でも起こっている「パクリ」の問題。
前述の「同じ内容」だから似てしまったんじゃないの?と思うかもしれませんが、類似とパクリは次元が違います。
「引用」が正しくなされているか?
と言い換えてもいいかもしれません。

パクリという言葉をそのまま使いたくはないのですが、「模倣」とか「ものまね」よりも悪質で、それを表現しようとするとやっぱり「パクリ」を使わざるを得ませんね。

All About」の記事は結構パクられるケースも多いそうで、私のガイド記事ですら、よく似た内容だなぁと思うものを見つけたことがあるくらいです。
一般的なことについて書いたものなら似てしまっても仕方ないかもしれませんが、自分なりの知識や経験を基に書いたものの場合は語尾や語順などをちょこっと変えてあっても結構すぐに気づくものです。

これが、引用ルールに則ったものなら全く問題はないんです。
noteにも実装されていますよね、引用タグ。

これが引用です

参照した記事の内容に手を入れずにそのままタグに入れて、引用元を明らかにします。
きちんと引用がされている情報は、私の中では逆に信用度がアップします。

酷似する内容の情報を見つけた場合、どちらが先にアップされたか、それぞれ誰がアップしているかで記事の信頼性を判断することになります。
ブログ形式の情報でないと日付は振られないものでしょうが、古い情報をつかんでしまわないためにも日付って意外と大事なんだなぁと再認識しますね。

以前とあるプランナーさんのブログで見た記事、あれは私も参画した某メディア記事の内容とほぼ同じだったなぁ。
たまたま似てしまうはずがないと思ったのは、某メディア記事のほうが複数名が関わったものだったから。
「●●の記事を参照しました」と引用の形にしておけば、一気に信頼感が増したのですがねぇ、残念……。

パクリ癖のある人のサイトには、パクリっぽい記事が並んでいるように思います。
また、パクリ記事は単にコピーしたものを貼っているだけなので、妙に内容が薄く感じられることも多いです。

以上、信頼性の判断のための私なりの3つの検証でした。
怪しいなと思う情報は信頼に値しないものと判断して、参照しないことをおすすめします。
アイディア程度であれば、前述のように参考にすることはできるかもしれません。
執筆者がどんな人かを見極めて、いい形で活用していきましょう。

ウェディングに関する一般的な知識なら、私の運営するプリーマ ウェディングで「ウェディング事典」というオリジナル・コンテンツを発信しています。
よかったら参考になさってくださいね。

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ウェディング ナビゲーター
結婚式の専門家
清水 恩

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