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【声劇】ブーケに愛をこめて(BL)




康介:涼太の彼氏、以前は女性と付き合っていた
涼太:康介の彼氏、康介にとっては「初めての彼」



──同僚の結婚式の帰り道、大きな紙袋を持って歩いている

康介:
「いい式だったね」

涼太:
「うん、幸せそうで素敵な式だったね。職場恋愛って言ってたけど、部署も違ってたから参加者も多くて賑やかだったね」

康介:
「結城…あ、奥さんさ、俺の後輩なんだけど…まさか社内に彼氏がいるなんて気が付かなかったよ」

涼太:
「あ、そっか営業部だったね、旦那さんの高橋って同じ部でデスクが隣なんだよね、実は付き合い始めから知ってたんだ。」

康介:
「そうなんだ?」

涼太:
「うん、でも仕事中はそんな素振り見せなかったからね、気づいた人って少ないかもね。
さすがにプロポーズの頃からソワソワしてて……あの時はさすがに大丈夫かって声掛けたよ」

康介:
「そんな事があったんだ、結城はいつ見てもそんな素振り見せなかったからなぁ…ホント仕事のできる良い後輩なんだよね」

涼太:
「高橋も仕事のデキる奴なんだよ、プレゼン前の資料作成から予算案まで、短期間でしっかり作りこんでた。」

康介:
「確かに、高橋のプレゼン資料は分かりやすくていいよね。」

(マンションの部屋に到着)


(紙袋を置いて上着を脱ぎながら)

康介:
「ふぅ、帰ってきたらほっとするね」

涼太:
「ほんとだねー。
着替えたらコーヒーいれるよ、康介も飲むよね?」

康介:
「うん、ありがとう、俺手伝うよ」

─時間の経過
珈琲を入れる音

涼太:
「ふう、コーヒー飲んだら落ち着いたねぇ」

康介:
「うん、帰ってきたって実感するね」

涼太:
「ね?俺たちって付き合ってもう長いよね?」

康介:
「うん?そうだねぇ」

涼太:
「俺たちもさ、このままずっと幸せで居られたらいいなぁ」

康介:
「急にどうしたの?」

涼太:
「康介にとっては俺が初めての彼氏だからさ、もしも今後女の人を好きになって子供も欲しいってなった時には、別れなきゃいけない、、その時に俺は笑顔で応援できるかなって……」

康介:
「何…言ってるの?」

涼太:
「ごめん、今日見たふたりが幸せそうで、俺らの将来にこんな幸せな未来があるかなって思ったら、不安になって」

康介:
「涼太、俺さ、2人のこれからの事、考えてるよ」

涼太:
「え?」

康介:
「んー、あとで渡そうと思ってたんだけど…」

─ブーケを渡す

康介:
「涼太、はい」

涼太:
「これ…ブーケ?さっきまで結城さんが持ってた…」

康介:
「そう、結城が式のあとに俺のところに来てさ、「先輩も幸せになってくださいね」って」

涼太:
「え…?」

康介:
「結城は知ってたみたいだよ、俺達のこと」

涼太:
「そうなんだ…結城さん…知ってたんだね」

康介:
「うん、まだマイノリティだけど、2人のこと応援してますって」

涼太:
「周りの目もあるから、知られないようにしてたのにね、やっぱりわかる人には分かるんだね」

康介:
「涼太、これからもずっと一緒にいよう?2人で幸せになろ
俺は胸張って言えるよ、涼太は最高の恋人だって」

涼太:
「康介…俺も!康介は俺の最高の恋人だよ!ずっと、これからも大好き!」

康介:
「じゃぁ、今のは…俺からのプロポーズってことにさせてもらっていい?……返事は…?」

涼太:
「もちろん!(被せ気味に)Yesだよ!
嬉しいよ!」

康介:
「よかった…
これから予定たててさ、ちゃんと式も挙げよ、お互いの親に挨拶したり、忙しくなるよ」

涼太:
「式も!」

康介:
「当たり前じゃないか!チャペルで盛大に挙げようぜ」

涼太:
「うん(涙ぐむ)」

康介:
「ほら、もう泣くなよ」
「愛してるよ、涼太」

涼太:
「康介ありがとう…俺も、愛してるよ」



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