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定期的に聴きたくなる曲 023-025

横浜生まれの横浜育ち、生粋の浜っ子で
学校も職場も、遊び場も、買い物も
すべて、徒歩圏内で事足りていた。
なので、わざわざ都内に出向くことなど
考えもしなかった。

でも、どうしても観てみたいバンドがあって
原宿のホコ天に行った。
人の流れに乗ってたどり着き
お目当てのバンドを楽しんだものの
帰り道がわからない。
そのときに、道を訊ね、教えてくれたのが
お目当てのバンドのヴォーカルだった、民生氏。
遠い遠い過去のことで
今や大御所になってしまった。

熱心なファンとは言えないが
解散までに、何度かライブに行き
再結成後も、何度か足を運んでいる。
空白の16年の間も、解散までの楽曲を聴き
其々のソロやユニットも楽しんでいた。
熱狂的に好きというわけではないけれど
じわじわと染み込んでいて
気がつけば、ずっと傍らに
ユニコーンの楽曲があった。

▶︎定期的に聴きたくなる曲 023
ケダモノの嵐/ユニコーン

当時は、それほど好きな楽曲ではなかったが
再結成後のライブで
こんなに格好よかった?!とゾクゾクした。

鳩尾に食い込んだ 真昼の別れ話
言いたい事も言えない俺を 不思議そうに眺めてる
誘惑するような瞳で

出だしの歌詞から、惹き込まれる。
服部というアルバムが出た当時の自分は幼すぎて
朝でも、夜でもなく、真っ昼間に
刺しこんでくるような別れ話など
想像ができなかった。
この歌詞を、民生や阿部Bではなく
川西さんが書いてるというのも、グッとくる。



▶︎定期的に聴きたくなる曲 024
Pink Prisoner/ユニコーン

この曲は、当時から今でも、ずっと好きだ。
今で言えば、メンヘラ気質の重過ぎる愛を
どこか俯瞰で見ているような歌詞で
どうやったらピンクの手錠なんていうフレーズが
出てくるのかと、民生の世界観や才能に
魅了された。
当時の民生は、本当に可愛らしく
ちょっとやんちゃなお兄さんだけど
萌え袖という女子受けしそうなルックスで
ステージの上でぴょんぴょん跳ねていた。
今の姿からは、想像できないほど
それはそれは、可愛らしかった。
Key.がみどりちゃんの頃から観ているが
この曲は、阿部Bに変わってからのほうが
艶っぽさが広がったように思う。


▶︎定期的に聴きたくなる曲 025
ペケペケ/ユニコーン

これは、楽曲もだけれど、PVも秀逸。
まったくもって意味不明な映像なのに
ユニコーンらしさが、ギュッと濃縮されている。
プールに浸かりながら演奏しているシーンで
EBIがめちゃくちゃストラップを短くして
上で構えていて、楽器を濡らしたくない心理が
ありありと見え、なんとも可笑しい。
PVではカットされている部分で
阿部Bがキーボードで水を掻き回していて
こっちはこっちで振り切ってるな…と
メイキングを見て笑ってしまった。
メインヴォーカルがEBIで、サビの部分が民生。
PVの"とりあえず愛してる"の部分で
民生が手ぶりをつけていて
それが、すごく格好よかった。

I'M A LOSER、SUGAR BOY、SHE SAID、
おかしな2人、ミルク、自転車泥棒、開店休業、
車も電話もないけれど、等
好きな曲は、たくさんある。

雪が降る町とすばらしい日々は
解散のときの衝撃で、好きだけれど
再結成するまで聴けなくなっていた。
再結成後のCOUNT DOWN JAPANで
雪が降る町を演奏され
フロアに人工雪が降ってきたときは
とても美しい光景と、穏やかな歌詞が沁みて
泣きそうになってしまった。

再結成のシングルのWAO! で
民生ではなく、阿部Bがヴォーカルだったのも
衝撃的だった。
自分は、阿部Bが好きだけれど
復活一発目が民生でなくていいの?と
本当に驚いた。
再結成のアルバムの、最後の日とHELLOも
すごくよい楽曲だと思う。
HELLOの出だしが「到着 5'02"前」 で
楽曲の長さが5分2秒だと気づいたときには
鳥肌が立った。

Maybe Blueも、とてもとても好きな曲だが
よく聴いていた当時のことを
思い出してしまうので滅多には聴かない。
再結成後のライブで、地元のホールを
一般で取ったら、FC会員でもないのに
最前列が取れたことがある。
その日のセットリストにMaybe Blueがあった。
最前列で泣いていたら気持ち悪いかもしれないと
必死に堪えたが、結構な時間を経て聴いても
やはり名曲で、それを
今、演奏できるユニコーンが
最高に格好よいと感動でいっぱいになった。

熱心なファンではない
熱狂的に好きなわけではない
と、言いながらも、なんだかんだ言っても
たぶん、彼らのつくりだす世界は心地よい。
適温、というのが
一番しっくりくるかもしれない。

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