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定期的に聴きたくなる曲 010

自分の人生を変えた曲と言っても過言ではない。

1988年9月14日
生まれて初めて、ライブハウスに行った。
地下への階段を降り、厚く重い扉を開けると
煙草の煙が目に、アルコールの匂いが鼻腔に
そして、爆音が耳と心臓に飛び込んできた。

そのときに、近所に住むカッコいい兄ちゃんが
レスポール ブラックビューティーを弾いていた。
4歳くらい年上だったと思うが
10代の4歳差は大きく、とても大人に思えて
身近な兄ちゃんのギターを弾いている姿が
めちゃくちゃカッコよくて
生で目の前で聴く爆音と熱気に魅了され
一気に、音楽というかライブにのめり込んだ。

ピークの何年かは、年に100本以上
プロアマ問わずライブハウスに通いつめていた。
まさに、自分のライフワークの原点となった日に
兄ちゃんは、この曲を弾いていた。


▶︎定期的に聴きたくなる曲 010
Jumpin' Jack Flash/The Rolling Stones

初めて聴いたのはライブハウスでのカバーで
ライブの後、打ち上げから誰かの家に移動して
朝方に兄ちゃんがギミー・シェルターと共に
シングルカットされたスタジオテイクの原曲を
聴かせてくれた。
カバーで観たのはベースレスのバンドだったし
ギターを弾く兄ちゃんがカッコよすぎて
ギターの音ばかりを追っていて気づかなかったが
原曲のベースラインもめちゃくちゃ格好いい。
ロニーが好きなので、手元にあるものは
後期のものばかりだが
久しぶりにスタジオテイクのを聴いたら痺れた。
50年近く前なのに、ずっと格好いいってすごい。

いくつかPVが存在しているので、どれを埋め
込むか悩んだが、ブライアンの最後のステージに
なってしまった、これにしてみた。
しなやかなミックと音の粘っこさが
際立っている。
あとチャーリー・ワッツが
エグいほどカッコいい。

でも、この曲の素晴らしさは
イントロだとも思うので、こちらも。


あの日、ライブハウスに行かなければ
アイドルを好きになったり
アニメやゲームにのめり込んだり
部活に入ってスポーツに打ち込んだり
ちがう何かにハマっていたと思う。
あの日、ライブハウスに行ったから
煙草や朝帰りを覚え、ピアスをあけ
破れた服で家から出ないで!と怒られながらも
たくさんの音色やビート素敵な人々に出逢えた。
一般的なフツーの人生として
どちらがよかったのかはわからない。
でも、自分の中で一番の宝物は音楽と仲間だ。

この曲を聴くと
あの朝の明けていく空にリフがぴったりハマって
ゾクゾクしたことが鮮明に蘇る。


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