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寒月

今年は
あまりにも哀しい報せが立て続き
ただただ
溢れてくる涙を堪えることが出来ず
目尻が溶けてしまうのではないかと思うくらい
身体中の水分がなくなって
干からびてしまうのではないかと思うくらい
泣きっぱなしだった。

かと思えば、自分でも驚くほどに冷静に
淡々と受け止めた報せもあった。
やり場のない怒り
やり場のない哀しみ
報せを受けるたびに
感情がジェットコースターの如く
振り回されたようにも思う。

普段、親しくしている仲間内は
20年以上の付き合いで
共通の知人・友人が多い。
哀しい報せを受けるたびに
今年はどうしちゃったんだろうね
あまりにも続くね
と、どちらともなくため息をこぼした。

旅立った仲間たちは
長い人では35年、短い人でも10年と
そこそこの時間を共に過ごしてきた。
何度、経験しても
どんな関係性であっても
その哀しみに慣れることはない。

どんなに泣いていても
哀しんでいても
月は、満ち欠けを繰り返している。

どれだけ笑っていても
楽しく過ごしていても
同じ時間は二度とない。

日々是好日。
一瞬、一瞬を
たいせつに、愛をもって
慈しんでいこう。

幸せも
不幸せも
決める物差しは自分次第。

迷ったら、止まったっていい。
後戻りはできないけれど
そこからの軌道修正はいくらでもできる。
人生のスパイスは自分らしく。
甘くはなくても美味しくはできるはず。

今年最後の満月も
凛として、美しかった。

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