動物を愛したフランスの男装画家〜ローザ・ボヌール〜
3月16日は、フランスの写実主義画家、彫刻家、ローザ・ボヌールが生まれた日。(1822年3月16日 - 1899年5月25日 )
男尊女卑の時代に男装で好きな動物の絵を描き、女性を愛し、生前から絵が評価され、成功を収めた。レジオンドヌール勲章を女流画家として初めて授与された。
【生い立ち】
ボヌールは、フランスのボルドーで生まれた。父親は画家で、絵の教師をしており、母親はピアノ教師。弟2人と妹がおり、3人とも画家や彫刻家になった。
父親から、絵を学び、23歳のとき、サロンで3位のメダルを、26歳のときには金メダルを獲得。
27歳のとき、父がコレラで急死し、やっと自由独立を手に入れ、幼なじみで、恋人でもあった
ナタリーとその母との3人暮らしを始めた。
新たな家族を得たボヌールは、心置きなく好きなテーマである「動物」を描いていくようになる。子どもの頃から大の動物好きだった彼女は、リス、ウサギ、アヒルなどを飼い、大型の家畜は本や博物館、牧場などで観察を続けていったものの、リアルさを追求するには、 動物の体の内部構造を知る必要があった。
【男装の画家】
解剖学的知識を得るために、当時、女性は美術学校へ入れなかったため、ボヌールは食肉処理場へ通って実地で身につけようと考え、男装をするようになった。
短髪、青いスモック、ビロードのズボンが、ボヌールのお気に入りのスタイルだったよう。
【動物と暮らす】
38歳の時、フォンテーヌブローの禁猟区域の一角にある城付きの土地を購入し、アトリエを構え、犬、猫、イタチ、リス、ウミガメ、トカゲ、カワウソなど小さな生き物から、各種の馬、ヤク、サル、カモシカ、イノシシ、鹿、 ヤギ、牛、羊など大きなもの、そしてライオンなどの野獣まで飼い、思う存分彼らの絵を描いた。
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