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【報告】保育施設見学ツアー@宇佐

介護施設や小学校の見学が続いていましたが、久々に保育施設の見学も行いました。今回の見学先は、1日目は大分県宇佐市にある「普照こども園」、2日目は福岡県北九州市にある「北九州子どもの村小学校」です。



◯1日目:普照こども園見学

普照こども園では子どもが主体的に活動でき、興味関心が高まるように考えられた様々な工夫を見せてもらいました。食に関心を持ってもらうために調理室の全てが見えるようになっていたり、狭くて少し暗い空間が用意されていたり、高さをうまく活用していたり、お手伝いが次の活動につながるようなシステムが作られていたり。園庭も子どもたちの挑戦意欲をかき立てられ、いつまでも遊んでいられる遊具がたくさん設置されていたり。

調理の様子が全部見えます
こういう空間、いいですよね
上り下りできる場所
お手伝いのおもしろいシステム
高いだけでなくしっかり揺れるので結構怖いです。でも子どもは平気でした

興味を持たれた方はぜひ実際にその環境を見に行かれることをおすすめします。そして園庭の遊具もぜひ実際に体験してみてください。高さがある遊具なので怖いですが。笑

◯保育施設が地域に果たす役割

午後は見学者から質問をしたり、園の職員さんの悩みをみんなで考えたりしました。

お寺の本堂に移動してみんなで話をしました

普照こども園では、卒園後の子どもが過ごす場も充実させたいと考えておられ、そのために地域の中で何ができるか試行錯誤中とのこと。社会福祉法人が地域の中で求められる役割は今後ますます増えていくと思われるので、保育施設の地域貢献の事例を共有し参考にし合う仕組みは重要になってくるでしょう。普照こども園のこれからの取り組みには期待しかありませんし、そのお話はまた聞かせてもらいたいと思います。

◯2日目:北九州子どもの村小学校

2日目は北九州子どもの村小学校の見学です。「夢みる小学校」で有名なきのくに子どもの村学園が北九州の平尾台で運営している学校です。

北九州子どもの村小学校・中学校

学年毎のクラスではなく、いきもの&クラフト、ひらおだいファーム、とことんひらおだいの3つのプロジェクトに分かれて活動しています。自己決定の原則、個性化の原則、体験学習の原則に基づいてプロジェクト活動が行われており、子どもたちがそれぞれの活動に自然な形で取り組んでいる様子がどの活動でも見られました。

ろくろで制作中
奥の畑ではサツマイモの苗植えが行われていました
生徒が制作した作品

◯午後は質疑応答の時間

午後は基礎学習の見学と質疑応答の時間です。この日は中学校の高木校長が対応してくださり、参加者のたくさんの質問に対して丁寧に答えてくれました。

経験を大事にしている、小さな子でもなんでもできるから教えすぎたり口を出しすぎない、物事をいい方向から言ってあげる(もう5分しかない→まだ5分もあるからできるよ)、能動的な聞き方をする(子どもの言うことをそのまま聞いてあげる)、あまり白黒つけずに保留することも大事、スキンシップを大切にする、プラスの声かけをしてあげる(天気がよくて気持ちいいねとか)といった話もあり、大切なことを再確認する時間にもなりました。

きのくに子どもの村学園の施設は各地にあるので、興味のある方はぜひ現地で活動を見ることをオススメします。

和歌山県:きのくに子どもの村小学校、きのくに子どもの村中学校、きのくに国際高等専修学校
福井県:かつやま子どもの村小学校、かつやま子どもの村中学校
山梨県:南アルプス子どもの村小学校、南アルプス子どもの村中学校
福岡県:北九州子どもの村小学校、北九州子どもの村中学校
長崎県:ながさき東そのぎ子どもの村小学校、ながさき東そのぎ子どもの村中学校

◯参加者の感想

今回も参加者のみなさんから感想を届けてもらいました。ありがとうございます!

【普照こども園さん】子ども達が色々な遊びや体験を、自分で選ぶことができるような場の作り方が素敵でした。玄関の服のリサイクルも素敵な取り組みでした。また、職員の方々にお話しを聞いても、より良くするために変化されているのが伝わりました。
【きのくに子どもの村学園】体験の中から自然発生的に生まれる学びを大切にされているのを感じました。評価するのではなく、認めること。それにより、子ども達は自分自身を信じ、まわりの目に惑わされず自分の意思を表現し、選択できるのではと思いました。
2つの場を見学させていただき学びがたくさんありました。また、参加されたみなさんとても優しく、興味深いお話しばかりでした。初参加ですが、参加でき本当に良かったでした。ありがとうございました。

小学校も多様であってほしいなと思いましたし、公金がもっと入ってもいいんじゃないかなとも。初日の普照こども園さんでは、前園長先生にお会いできて嬉しかったです。環境がとても考えられていて、もっと多様なこどもがいたらもっともっといい環境になるなぁと思いました。コーヒー片手にもっとのんびり読書したかった!境内地が園庭のアイデア、とても勉強になりました。職員に宝くじ早く当ててもらわなきゃ!!こどもの村小学校は、実はうちに昔10年勤めてた職員が小中過ごしてた学校です。将来起業する人にはぴったりかもしれないなーと思いました。公教育の意味を改めて考えさせてもらった2日間でした。 ありがとうございました!

普照さんでは、下から見上げた木を、遊具に登ると横、乳児室からは見下ろしたり、遊具に登る姿を室内からも見れたり、部屋の上下がつながってるなど、子ども達が1つのモノをいろんな角度から見ることのできる環境がいいなぁと感じました。どう見せるのか、どう見てほしいのかに視点を置いて環境を考えてみるのも面白いなと思いました。ピーステーブルの在り方についても職員に提案してみたいと思います。学校の見学をして、口出しし過ぎていないか、成功させてあげたいと大人の思いが強過ぎないかと自分を振り返りました。考えること、何度も繰り返すことを子どもと一緒に楽しむ余裕を持ちたいなと思いました。みなさんのお話を聞くこともスゴくいい時間で、学びの時間でした。ありがとうございました!

素敵な園庭、段差があるランチルームやロフトなど園舎が工夫されていてとても羨ましく思いました。また、ランチルームでシートを敷いて食べていた子ども達が楽しそうに食べていたのが印象的でした。子どもの村では、子ども達が自分で決めたプロジェクトのクラスで集中して活動することができ、自分で決めることや対話の大切さを学びました。卒園後の育ち大切ですね。これから私達が何ができるか考える2日間でした。

【普照こども園】子ども一人一人に寄り添っている声がけ、子どもたちが自ら考えて行動している様子が見られました。また園舎および園庭というハード部分もとてもセンスが良く、子どもが持っている自ら育つ力を引き出せる環境になっているのが素晴らしかったです。午後の話し合いも、先生たちが主体的に参加していることが良かったです。
【北九州子どもの村小学校・中学校】「夢みる小学校」を何度も見ていたので、今回の見学はとても楽しみでした。子どもたちが自然体で生活しているのが何よりも良かったです。高木校長先生の話もとても参考になりました。もっと長い時間子どもたちの様子を見ていたかったです。また、先生たちともゆっくり話をしてみたかったです。

普照こども園さんは、まずはオシャレな園舎と、手作り感溢れる園庭が魅力に感じました。クラピアの丘、年長児アルバイト、服のリユースは是非参考にしたいと思います。2日目の北九州こどもの村小学校では、対話の大切さ、プロジェクトを通した直接体験の大切さを学びました。子どもたちも周りの大人に依存せず、期待しすぎず、子ども・大人関係なく、ひとりの人間として自立していると感じました。貴重な機会をいただき、ありがとうございました!

普照こども園さんには、公開保育を見せていただくたびに進化していることに驚かされます。目的がありそのためにどうするか。働いてお金を貯めてといった「〇〇ごっこ」でなく本物の経験をしていること、それは去年もしていたことでこれからも普照こども園では普通のことになるんだろうというすごさ、保育の質の高さを感じました。新人でもしっかりと園の保育を説明できる保育者に育っているので、どうしているのか次回お会いした時にお尋ねしたいです。北九州こどもの村小学校は、映画を見ていたのでとても楽しみにしていました。職員室でのんびりと過ごすこども達に、信頼して安心できる大人との関係がここにはあるから驚くような活動ができるのだと実感しました。そして、高木さんのお話からも保育を再確認できました。

【普照こども園】園舎、園庭が素晴らしくこの環境の中で伸び伸びと遊ぶ子どもたちがとてもいいなぁと思いました。様々な空間があり、好きな場をを選んで行動する子どもたちを職員の方は連携して見守っておられすごいなぁと思いました。リユースの衣服、全面ガラスの調理室、園庭の影の作り方よかったです。
【北九州子どもの村小学校】自分たちで考え生活する中に常に学びがあり、この様な学びの場がなぜ公立で出来ないのかと思いました。校長先生の子供に対する接し方もとてもいいなぁと思いました。道徳を持ち込まないで私的メッセージを伝える、言うことをそのまま聞く、批判しないなど、充分に認められて育つ子どもたちはどんな大人になるのか楽しみだなと思います。

普照さんの、周りの景色も園の環境の一部に取り入れているような園舎がとっても素敵でした。園の中にいても外との繋がりが感じられて(しかもあの景色!)、気持ち良かったです。子どもたちも、生き生き伸び伸びしていたのが印象的でした。職員の皆さんもゆったりと子どもたちに接していて、居心地の良さを感じました。園舎で一番びっくりしたのはトイレ。こういう形もあるんだ、と目から鱗でした。
こどもの村小学校さんでの学びは、何歳であれ人にとって大事なものを教えていただいたように思います。公立でもこんな学校があったら良いのに。ここで育った子どもたちがどんな大人になって、どんなことをしていくのかが楽しみだなと思いました。
二日間、いろいろな角度からさまざまな学びがあり、刺激的でした。自分の園でも活かして行きます!!

空が大きくて気持ちのいいところに、広々としていておしゃれな園舎とこれまた広々として、あちこちいろんな場のある庭とがあり、ずるいという言葉は言霊を考えても使いたくなかったけど、使い過ぎてしまいました。園舎内はよく考えて創り込まれていて、居場所もたくさん。職員みんなで考え合ったというだけある造りでした。私は穴蔵のような本のコーナーが特に好きでした。水槽の水の音が聞こえて癒される空間でした。階段やらあちこちの壁に、普照こども園さんが大事にしている子どもの姿が掲示されていて、保護者にも伝わるなぁと思いました。うちの園にはそういうのが全くないので、行事の時だけでなく日頃からあるのもいいなぁ、真似させてもらおうと思いました。子どもたちの服のリサイクルも良かった。これも真似させてもらおうと思ってます。そうそう、エントランスのコーナーに本が並んでましたが、江島さんがどう考えてるというのが伝わる選書で、読んだよ〜という本がいくつもあり、私と考え方も近い⁈と嬉しくなりました。保育もあれこれ考え工夫していることが伝わり、それも羨ましかったです。

◯ツアー情報のお知らせ方法について

今後も様々な課題に向き合っておられる保育施設の見学をさせてもらうことを継続していきます。そのお知らせは、このnoteとLINEのオープンチャットを使って発信していきます。オープンチャットへの参加を希望される方は下記のフォームから申し込んでください。保育関係者であれば役職等は全く問いません!


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